魂(たま)散歩19歩目。箱と母親だけが世界の全てだった小さな少女の物語。
今回は「東京都・T様」からのご依頼となっておりました。
では、のんびりとお付き合いくださいね。
●T様に現在一番影響を与えている過去世について
衣装ケース…行李?の中にいるお姿が視えております。
現在見慣れているような、プラスチック製ではなく、大分レトロな作りの…こぶりなタンスと言った感じの見た目のものです。
木と皮の素材で作られており、縁取りには金属があしらわれていて、外側からカギをかけることが出来るようになっていますね。
300年くらい前のヨーロッパの辺りです。
職人さん達が働くようなお店が立ち並ぶ通りが直ぐ傍にあるのが視えます。
視えている景色としては…朝もやがうっすらとかかるような…まだ空が白み始めたばかり、といった夜明け前の状態のようです。
職人さんが多い場所柄なのか、それとも宵っ張りな方々が多いのか…通りにはチラホラと人の姿も視えている、そんな景色です。
達彦様の過去世がいらっしゃる場所は、その通りから少し奥に入って
もう一つ向こう側に抜けた…夜のお店を兼用している飲食店が連なる場所のようですね。
そのお店の一つ…そこの2階の階段を上がってすぐのお部屋にいらっしゃるようです。
正確には、そこのお部屋の外にあるベランダに置かれている衣装ケースの中に、という感じですが…
さて、その中のお嬢様がT様の過去世になるようです。
年齢は多分8つになられたのだと話されています。
赤みがかった茶色の髪ともう少し深い色合いの茶色の瞳のお嬢様ですね。
髪と瞳のお色から、そこの言葉で「ブルーネ」様と便宜上ですが、
お呼びすることにいたしましょう。
ブルーネ様は、母親に当たる方にお名前らしいお名前はつけてもらえなかったのだそうです。
そのため、そのお店で一緒に働く別の女性たちに「茶色のお嬢ちゃん」だとか「茶色の子」として呼ばれていたと話されています。
通り名ではあったのですが、物心ついた時にはその呼び名が「自分の名前」だと認識出来るようになっていたそうです。
ブルーネ様は母親が仕事中の時は、衣装ケースの中で過ごされており、基本的に寝食を取られるのも、その衣装ケースの中だったそうです。
お食事は1日に1度か状況によっては2~3日に1度ということもあったそうです。
約10日に1回の入浴のような沐浴…?の時に、周りの大人がくれるちょっとしたお菓子などがとても楽しみだった、と話されています。
母親が夜にお客様が取れない時は、衣装ケースを外から蹴られたりするので、お客様の相手をしている時は、ただ静かに過ごせば良かったので、安心したそうです。
また、その衣装ケースは少しだけ隙間があちこちに空いており、衣装ケースが時々部屋の中に置かれている時は、その隙間からお客様の様子や母親とのやり取りなどについて見ることが出来た、と話されています。
ブルーネ様は基本的に「声を出さない」「身動きをとらない」「感情を持たない(表に出さない)」ということを、母親から言われ続けていたため、衣装ケースの外に出ていたとしても、精巧な作りの人形のように思われることも少なくなかったそうです。
そして、殆ど動かないため、脚力もそうですが、関節などの状態も悪く、自力では階段の登り降りが出来なかったし、衣装ケースも母親など他の人の助けを借りなければ出入りが出来なかった、と話されています。
それだとしても、衣装ケースの外に出た時に会う、母親以外の大人たちや、たまに見かけるものに対して、とても興味があったし、もっとじっくり見つめていたい、といつも思っていたそうです。
なんであんなにたくさん動けるんだろう?とか、あの言葉の意味はなんだろう?とか、声を出すと顔の状態(おそらく表情のことだと思います)があんなに変わるのはなんでだろう?とかいつも思っていた、と話されています。
衣装ケースの隙間やお店の窓やドアからたまに垣間見える外の景色に、いつも「外というのは、一体どんな感じがするんだろう?ここ(衣装ケースの中)から見えるものと実際に自分で外に座って見えるものは違うものなんだろうか?それとも同じものなんだろうか?」というようなことを考えていたそうです。
…最後の時の状況に進みましょう。
ブルーネ様は8歳の夏の終わりに亡くなられています。
その日、母親は朝からブルーネ様をキレイに入浴させた後、新し目の白が基調となっているワンピースを着せてくれたそうです。
その日の食事が鶏肉と豆の入ったスープと、それに浸されたパンで「始めは(美味しすぎて)ビックリして、頭が真っ白になりました。でも、お腹が空いていたので、すぐに気持ちが戻ってきて、食事を出す人を間違えたのであれば、その人の不運に感謝しながら周りが間違いに気付く前に食べ切らなければ、と思いました」とその日の食事への感想を話されています。
夕方頃に、数人の大人が母親とブルーネ様のお部屋にやってきて、見慣れない別の衣装ケースを持ってきたそうです。
「今夜はこの中に入っていなさい」と母親や大人たちに言われて、中に入ったそうです。
その新しい衣装ケースはいつも入っているものよりもしっかりした作りになっていて、蓋の部分と横側に空気取りのための小さな穴が空けられていたそうです。
ただ、衣装ケースの中に入ってどこかに移動中は上から何かを被せられていたため、終始真っ暗で蒸し暑く、息苦しかった、と話されています。
次に衣装ケースの蓋が空けられたと思ったら、いつもとは違う部屋に居て、そこには母親と話していた大人たちとは別の大人たちがいた、ということまでは覚えているということでした。
…さて、ここから先はブルーネ様は説明が出来ないというか…状況を把握しきれてなかったため、最後のご様子などを視えた範囲でシンプルにお伝えしてまいりますね。
ブルーネ様は母親から、どこか裕福な貴族だか商人だかのお宅に夜の相手として売られたようです。
そして、そのお部屋には、ブルーネ様くらいの年頃の少女を性的対象とする同志の方々が4人ほどいました。
(その方々が「別の大人たち」になります)
栄養不足の8歳の体では、大人の男性を十分に受け止めることが出来ず、無理やり受け止めさせるため、その中の一人に性器を刃物で切り裂かれ、行為を続けられたことが原因となり、その最中に失血性…だとは思いますが、亡くなられています。
ブルーネ様ご本人は大人たちが近づいてきたところまでは覚えていらっしゃるようですが、その先は「気づいたら眠ってしまって、何でもない、何にもないところにいたの」と話されています。
……というのが、T様に現在一番影響を与えている過去世となっておりました。
正直、掲載するのをすごく迷った過去世でした。
過去世を視る時は、その方が産まれてから亡くなるまでを一気に視ます。
その際に、その過去世の方の声がよく聞こえるように、ある程度は波長的なものを合わせて行くのですが…合わせすぎると、その場面場面で過去世が経験した感覚が私の方にも伝わることがあります。
それが快・不快でいう、快寄りのものであれば大したことはありませんが、伝わってくるのはそうではないものの方が圧倒的に多いです。
というのも、恐らくですが人は「不快な感覚ほど強烈に覚えている」という部分があるからなのかな、とか思ったりします。
だからこそ、そういったものから自分自身を守るための「防衛本能」なんて言葉があるんだろうな、と。
ヒプノセラピーなどで体験する場合は、そんな過去世の感覚をあまり受け過ぎたりしないよう、セラピスト側が調整してくれるかもしれませんし、全部追体験させられるかもしれません。
どちらの方がより依頼者としてのホープに応えているのかは未だによくわかりませんが…
悩ましいところですね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
とよみ。
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