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1冊でビジネスで使える数学の基本がわかる!MBAで学ぶ95%以上をカバー

今回は、注目の新刊『ビジネスで使える数学の基本が1冊でざっくりわかる本』をピックアップします。

数学が得意かと聞かれて「イエス」と答えられる方は多くはないでしょう。ただ、ビジネスには数字がつきものであり、数学的な「ものの見方」「考え方」は大きな武器になります。

本書は、日本最大のビジネススクール、グロービスで25年以上教鞭を執ってきた著者が、「数学的な発想ができずに損をしているビジネスパーソンがあまりにも多い」と感じていたことから、そうした人に数学についてあらためて基礎を学び直してほしいという思いで書いた1冊です。

サイン、コサインや積分は、9割の人は捨てていい

「とはいえ、いまさら数学を勉強するのは」と逡巡される方も多いでしょう。幸いなことに、高校レベルの数学をすべて学び直す必要性はありません。

一般的なMBAのカリキュラムを理解するのであれば、高校までのごくわずかな数学で、95%以上はカバーできるのです。

具体的には、三角関数や積分などは一般のビジネスパーソンにはほぼ必要ないといってかまいません。本書では、そうした内容は思い切って切り捨て、MBAの内容を学ぶうえで最低限必要な数学知識に絞り込んで説明をしています。また、受験で数学を選ばなかった私立文系の人がついていけるようなレベル感を意識しています。

豊富な例題で実践的な数学の使い方が身につく!

例題1
Z社という企業の売上高が昨年100億円から120億円に、営業利益が15億円から16億円に増えたとします。いわゆる増収増益ですが、これは順調な成長といえるでしょうか?

たとえばA社とB社を比較する際に、売上高や営業利益を比較することは基本です。ただ、「増収増益だから問題なし」といった粗い分析よりも、「比率」の概念を理解することでより実態に迫ることができるようになります。

例題2
日本の株式市場の状況を表す代表的な指標に日経平均225とTOPIXがあります。しばしば日経平均225が上がったのにTOPIXが下がる、逆に日経平均225は下がったのにTOPIXが上がるというケースが生じます。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

1つの理由は、平均値を取る対象が違うからです。もう1つ、数学と大きく関連する要素として、日経平均225とTOPIXは平均の算出方法が異なるためです。「平均」は日常のさまざまな場面に登場しますが、気をつけないと間違った解釈をしてしまうことがあります。

ビジネスで数学が使えることのメリット

ビジネスで数学が使えることのメリットは数多くあります。

・良い意思決定ができるようになる
・未来を予測しやすくなる
・人にだまされにくくなる

ビジネス数字は決して無味乾燥な数字ではありません。その背景には必ず人間の感情や行動が伴っています。そうしたことを理解するだけでも、数字は身近なものになります。

まずは、数字に苦手意識を持つのではなく、「何か意味のあるもの」と感じ取ってください。そして余裕があれば身の回りのビジネス数字をいじってみましょう。そうした「数字とのたわむれ」が、だんだんと苦手意識を払拭してくれるでしょう。


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