新聞の紙版とデジタル版の差異(メディアと教育と図書館と no.56)
現在,「読売新聞」(紙版)朝刊のみを,4,400円/月で契約している。契約料と読み終えた古新聞の処分の手間などを考慮し,1,980円/月で契約できる「朝日新聞デジタル」への切り替えを検討している(コースは何種類かある)。紙版とデジタル版の記事や機能の差をみてみる。
コンテンツに関しては,「朝夕刊、別刷り「be」など紙面でお読みいただける記事以外に、タイムリーな速報記事や動画、3DCGを使用した表現力豊かなコンテンツなど」(Q&Aより)とある。紙版の記事にプラスした内容がデジタル版では閲覧可能なようである(検証はできていないが)。また,記者と有識者による記事へのコメントが付され(上林陽治さんによる非正規公務員の記事と,小熊英二さんのコメントが秀逸),理解や知識を深める役に立つ。無料コースでは,記事やコメントのさわりが読めるだけである。
(小熊英二『日本社会のしくみ:雇用・教育・福祉の歴史社会学』(講談社現代新書 2019 601p)は,no.38で取り上げた。)
機能に関しては,紙版は手元に広げて読めるので,パソコンなどで開くデジタル版より優れている。デジタル版は作業中のPC画面でも読めるし,クリッピング機能もあり高機能である。
物理的には,紙版は折込チラシも含め,ゴミとしての後始末に手間がかかる。資源ゴミとして回収日に運び出すのは,高齢者には大変である。
しかし,そもそもの問題は必要性である。ニュースや生活情報は,新聞で読まなくとも,最低限の情報としては,ネットでもテレビでも代替可能である。新聞が不要という選択があり,個人的・家計的には,今はこちらに傾いている。
図書館大好きな住民としては,契約者が減ると新聞社の経営自体が危うくなるという社会的問題も考える必要もあるが・・・。
参考記事
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