見出し画像

フィンランドの風を感じた京都・大阪滞在記

9月8日(日)、京都市国際交流会館で開催された関西日本・フィンランド協会の年次総会・懇親会にお招きいただき、東海フィンランド協会の立ち上げについて報告させていただきました。

私は2018年春からフィンランドのヘルシンキ大学に留学し、2020年夏に地元愛知に戻ってきました。それ以降、フィンランドに関わる方々とたまに出会うことはあるものの、継続的なつながりを感じられずにいました。しかし、昨年12月にジェイアール名古屋タカシマヤで開催された北欧展で、関西日本・フィンランド協会の事務局の方と偶然出会い、フィンランド協会の存在と、名古屋・愛知・東海三県では15年ほど前に活動が自然消滅してしまったことを知りました。

その後、今年の初めにフィンランドの巨匠アキ・カウリスマキ監督の『枯れ葉』が名古屋で初上映された際、フィンランド人の友人と偶然再会しました。その友人と一緒に京都に行き、フィンランド協会の設立について相談を受けました。4月には名古屋・今池のミニシアター「ナゴヤキネマ・ノイ」で「フィンランド/カウリスマキ ミニトーク」を開催し、7月には名古屋・桜山の北欧カフェ「moi」で東海フィンランド協会の初めての食事会を開くことができました。

総会では、千会長の奨学金を利用してヘルシンキ大学に留学された学生さんの報告もありました。この留学制度を利用して、60代の方がフィンランドに留学された例もあるようです。私がヘルシンキ大学に留学していた頃、60歳から博士課程に入り、70歳で博士号を取得した同僚がいました。何歳からでも挑戦できるフィンランドの文化を思い出しました。

初めての参加でしたが、自己紹介タイムが多く、アットホームな時間を過ごせました。さまざまなフィンランド好きが集まる楽しい会でした。私自身、関西生まれで人生の半分は関西で過ごしているため、関西日本・フィンランド協会の設立45周年記念の会に参加でき、とても嬉しかったです。

お土産として、西川副会長(セキセイ株式会社)から、フィンランドのデザイナーと共同開発された「finn'(フィンダッシュ)」グッズをたくさんいただきました。

会の終了後、会場近くの南禅寺と平安神宮を散歩し、「ぎをんFINLANDIA BAR」でフィンランドのジンとウォッカを飲みながら、関西のフィンランドに関する話を伺いました。

その日は、2022年秋にシェアリングエコノミー協会のイベントがきっかけで知り合った、多拠点生活コミュニティ「ADDress」の伏見A邸に滞在しました。昨年は50軒以上の家にサブスクで滞在し、お世話になった場所の一つです。久しぶりに家守さんに会い、近くの「麺心よし田」で濃厚海老つけ麺を楽しみました。

翌日は、懇親会で話題に上がった「minä perhonen Kyoto」に行ったところ、同じ建物内の「galleria nolla」で坂口恭平さんの個展が開催中でした。サイン本『その日暮らし』を「メリーゴーランド京都」で購入しました。坂口恭平さんのことは、コロナ禍のヘルシンキの森で『躁鬱大学』に救われてからずっとフォローしています。「minä perhonen」はデザイナー皆川明さんが立ち上げたブランドで、「わたしはちょうちょ」、「nolla」は「ゼロ」という意味のフィンランド語です。

その後、フィンランドでふたごの研究を始めるきっかけをいただいた大阪大学ツインリサーチセンター、CiNet、そして出身研究室である生命機能研究科の八木研究室にも寄り、久しぶりにご挨拶しました。当時は脳や神経細胞の個性や回路形成について研究していました。

フィンランドから帰国して4年、コロナ禍が明けて2年。さまざまな紆余曲折がありましたが、最近では徐々に人とのつながりが広がっていることを実感しています。

阪大大学院時代の研究科長だった柳田敏雄先生の「ふらふらすべし」(私たちは分子レベルから常にゆらいでいる)、「やったらしまいや」(自分で思うことをやってみればなんとかなるものさ)という言葉や、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の「人生は前にしか進まない」(『過去のない男』のキャッチコピー)という言葉が、最近よく頭に浮かびます。

ちなみに、柳田先生の師匠である大澤文夫先生は、「大澤牧場」といった自由放任な教育スタイルで日本の生物物理学の基礎を築きました。『飄々楽学』という本も出されています。大澤先生や、総会で話題に上がった杉原千畝さんは、共に名古屋市瑞穂区の高校の出身です。また、大学院時代に研究していた細胞接着分子カドヘリンスーパーファミリーの発見者、竹市雅俊先生や、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英先生は、通っていた桜山の高校の先輩です。フィンランドがきっかけで、今年はその地を再び訪れる機会が増え、巡り合わせを感じています。

新たな出会いや再会、人とのつながりを強く感じる京都・大阪での滞在となりました。また、総会で発表している写真は関西日本・フィンランド協会の会員さんからご提供いただきました。

ありがとうございました!Kiitos!

風は吹いている!

豊田峻輔


🍁お知らせ🍁
東海フィンランド協会は、10月27日(日)に名古屋・栄のオアシス21で開催されるワールド・コラボ・フェスタ2024にて、中部日本スウェーデン協会と一緒に共同出展します。
http://www.world-collabo.jp/

春に好評だったフィンランド映画トークイベントなどを企画中です(夏休み中のメンバーがいるので、日程は調整中です)。イベントを通じてメンバー集めをしており、将来的には事務局の設立も目指しています。
東海フィンランド協会:https://lit.link/tokaifin

関西日本・フィンランド協会は11月24日(日)、独立記念日を祝う会を予定されています。

在日フィンランド商工会議所の方ともお会いして、今後名古屋でもフィンランド関連のイベントを開催する可能性について話しました。

多拠点生活ADDressは、9月26日(木)の『カンブリア宮殿』で特集されます。
https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
ADDressホームページ:https://address.love/
私の紹介コードは「1f96a679b1」です。

11月5日(火)に東京で開催されるシェアリングエコノミー協会の「シェアサミット2024」にて、フィンランド関連のイベント開催の話も持ち上がっている話を先日伺いました。何かできるかもしれません。
https://sharing-economy.jp/ja/sharesummit/ss2024

記憶の整理を兼ねてnoteをはじめました!
https://note.com/toyoda_shunsuke/

豊田峻輔のSNS、インタビュー記事、講演動画などはこちらから
https://lit.link/shunsuketoyoda


よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!