憧れだった
1980年、僕が9歳だった頃に2つのテレビドラマがスタートした。8月29日に始まった「それゆけ!レッドビッキーズ」と、その3日後の9月1日に始まった「生徒諸君!」である。
時間帯は金曜夜7時半、月曜夜7時と異なるが、どちらもテレビ朝日・東映制作であった。
「それゆけ!レッドビッキーズ」は、石ノ森章太郎原作で1978年に1年かけて放送された「がんばれ!レッドビッキーズ」の続編。「がんばれ!」の時は、当時新潟に住んでいたので、新潟放送で夕方に放送されていたのを見た記憶がある。初回から26回までは斉藤とも子さん扮するシンガーソングライター志望の短大生星野ゆかり、27回から最終回までは、山田由紀子さん扮する体育大学志望の予備校生高原樹理が小学生の野球チーム、レッドビッキーズの監督を務めた。2人はそれぞれタイプが異なるが、小学生の私にとっては理想のリーダーだったのだ。それぞれの個性を持つ選手たちを育てていく過程は改めてすごいと思った。その後、ドラマは朝日放送制作で、日曜夜7時に移るが、最後まで心を熱くするドラマになっていた。
一方、「生徒諸君!」は1977年から1985年に漫画雑誌で掲載された庄司陽子の同名漫画のドラマ化。こちらの主人公、北城尚子(通称・ナッキー)を演じたのは当時の若手女優、上田美恵さん。ドラマに入る前に髪をバッサリ切ってナッキーになりきった。快活で明るいナッキーは上田さんしかいないと今でも思っている。裕福な家庭に育ちながら、決して明るさを無くさないナッキーの元気さに心から励まされた。悪たれ団の仲間に見せる笑顔と、好きな人を意識するときの顔。それぞれのギャップをうまく表現できたのも子供心には好印象だった。ナッキーみたいなクラスメイトが中学校にいればと私は思った。
「それゆけ!レッドビッキーズ」や「生徒諸君!」は、小学生の私にリーダーとクラスメイトの大切さを学ばせたドラマであった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?