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服を選ぶという文化

私たちは毎日服を選んで着ています。まずは、その日の天気・気温、雨や晴れ、暑い寒いなどの条件を考えて服を選ぶとは思いますが、その時々の気分、元気があったり、少し沈んでいたり、そんなことでも手に取る服は違うでしょう。つまり、着ている洋服はその時々の自分の状況に合わせて選ばれたものです。

しかし、本当にそれだけでしょうか。人が服を選ぶとき、実際には同時に他の人達のことも考えて選んでいるように思います。

例えば結婚式などですと、お祝いとお慶びを伝えられるように、華やかなドレスを選ぶでしょう。しかも、花嫁の色である白の服は主役を際立たせるために選びません。お葬式では、お悔やみや悲しみに合うように、決まった形式の喪服を着ることになります。間違っても、そこに集まっている人達の気持ちを壊してしまわないように、服選びでも気遣いをします。親しい友人とランチに行くときには、親しみや敬意を込めて、相手の好みを考えた服を着て行くでしょう。決めなければならない商談では、ビジネスコードを考えた上で「勝負服」を着ていくかもしれません。

このように、自分のことだけではなく、その日会う人々や行く場所の雰囲気などに合うように服を着ていく、それは「服を選ぶという文化」と言えるでしょう。ただ服を選ぶというそれだけのことでも、私たちは少しずつ社会に参加し、文化を形作っているのです。


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