高岡市議会 疑惑は清算されるのか
高岡市長選からはや2ヶ月。新市政を評価するにはまだ時期尚早ではあるが、本人も職務に邁進しているようである。ただ、残念であったのが、新市長に転身したことで権力の空白地帯となった地盤に後釜として据えられたのが、至って普通の人物であった点である。もちろん、この方も人望のあり、優れた人間であることは間違えなかろう。ただ、若さ若さで選挙で押し切った割には、お膝元で若い人材を発掘できなかったのは残念だ。次世代の育成とやらが、新市政で本当に可能かどうか、初っ端から何やら雲行きが怪しい。
さて本題に入る。小生は見落としていたが、8月25日の北日本新聞朝刊の記事が少なからぬ人々の間で話題になっているようだ。古新聞の中から探し出すと、内容は2019年度の自民党同志会の政務活動費の使用について、その実態と責任を明らかにするよう、自民党最大会派のが議会運営委員会で求めたというものであった。
最大会派から分離した同志会は、分派したにもかかわらず、政務活動費を分離前に所属していた最大会派の分まで使っていた。シュレッダーやパソコンなどを購入した、というが、実態は不明である。
記事によれば、当時の監査役であった同志会現職市議の曽田やすし氏の責任が重いとし、最大会派の狩野やすろう市議は、9月議会で動議を出すことにも言及した、という。
他会派からは、まことに情けないことに、解決済みとして同調する声はなかった、という。
富山県内各地で、議員の数々の不正が明らかになり、大騒動となったことは記憶に新しい。高岡市でも辞職する市議が出る事態となったが、まだまだ疑惑が清算されたわけではなさそうだ。
この話題になっている、疑惑の市議は、前回の市長選で新市長側についた人物である。新市長陣営についた8人と市議を、「8人の侍」などと呼ぶ向きもあったが、金銭にまつわる疑惑など、本当の侍ならば切腹ものの不名誉である。
10月には市議会選挙を控え、これから最大会派の攻勢は強まっていくだろうし、市民もそれを支持することと思われるが、前回の市長選で「与党」となった先生方には、是非とも馴れ合いとならずに真相の追及に協力していただきたいものである。高岡を本当に前に進めるには、これ以上市民を欺くような行為を放置するわけにはいかないのであり、もしできないのであれば、侍の名も議員のバッジも返上していただきたい。