富山県議選 雑感

難しい選挙となった。現職の中にも落選する人物が出てくるかもしれない。

小生にとって残念だったことが、若手の市議が任期途中で市民から委任された職を放り投げて、県議選に打って出たことだ。出馬理由として、市議としてできることの限界などにも言及していたが、市議の役割を知らずに立候補したのか、と却って呆れてしまう。自分の満足できる職ではなかったからやめる、というのは昨今では珍しくないが、市議会議員は転職サイトに載るような仕事ではない。県議になり、それでも「思っていたのと違う」というような事態になれば、次は国政か、はたまた県知事選か。
自分こそが、というような、他薦に拠らぬ勇猛さも政治には必要なのかもしれないが、市議の任務も全うしていない新入生の人物がどうしてそのような自信を持つことができるのか。小生にはわからぬ。
富山を離れた、広い視野を持つ人物であっただけに、せめて市議としての公約を守った上でステップアップして欲しかった、と思ってしまう。

そして気になるのが、この人物らの所属する会派である。報道によれば、同会派の最年少の人物は現職の他の県議の事務所開きで司会をしたという(富山新聞3月6日朝刊)。同じく立候補予定の例の人物の事務所開きでは、音声のみの参加であったという。内部の事情はわからないが、異例のことではないか。
また同会派には、前回の市長選で立候補して敗れ、市議に転じた人物もいる。同人物は、今でも市長の職を狙っているとの世評を耳にする。例の人物が県議となったとしよう。その後、前回敗れた仁が次の市長選に出ると言い出した場合、どのような事態になるのであろうか。今の市長も座視できまい。

新しい人材が出て、多くの議論がなされることは我々市民にとってプラスである。しかしながら、どうも人物的評価よりも口の巧さが勝利をもたらす事例も多いように見受けられる。
今回の選挙では、かつてカネの問題で全国に富山の名を悪い意味で轟かせた元職も出馬する。荒れに荒れて、得票数は少なくとも地元票で固めた人物が当選する可能性もある。

各候補者の政策などを精読して、熱狂に惑わされず、未来を託せる人物に投票したい。


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