エターナル・サンシャイン
カナダの北部にあるイエローナイフという場所に行ってきました。
目的はオーロラです。
「イエローナイフ」と検索すると、検索結果の1番目に旅行会社のオーロラツアーが出てくるほどのオーロラの名所です。
世界でオーロラが鑑賞できる場所はたくさんありますが、おそらくイエローナイフが最も観測率が高い(3日滞在した場合の観測率は95%超)上に、オーロラビレッジという日本人常駐の施設があり鑑賞するための環境もとても整っています。
私はずっと、オーロラが見ることが夢でした。
理由は、グーグルアースのストリートビューを使えば遠く離れた海外の名所でもなんとなく旅行した気分になれてしまうけれど、オーロラは実際の光景と写真や映像を通したものとで差があるらしく、実際に自分の目で見ることに価値があると思えたからです。
(理由が若干冷めてて嫌な奴ですね。笑)
そんな夢のオーロラ旅行に出発するまでには結構いろいろなことがあったのですが…
(大きく分けて以下2つ)
・急遽夫婦2人がまとまった休みをとれるタイミングができたため、ダメだろうなと思いつつもその日程の満員のツアーにキャンセル待ち申し込みしたところ、本当にキャンセルが出てくれて繰り上がりで旅行決定。
・1か月前ごろから旅行の直前まで、イエローナイフ市民全員に避難命令が出るほどの大規模な山火事が起こる。
前者はただのラッキーエピソードですが、後者に関しては本当に気を揉みました。
8月なかばに避難命令が出てすぐのころはテレビニュースやネットニュースで時折様子が報じられていたのですが、それ以降しばらくすると検索しても全然情報が出てこなくなってしまい、毎日Twitter(現X)で「イエローナイフ」「yellowknife」と検索してリアルな情報を収集する日々…
ニュースで得られた情報の最後は、イエローナイフの街から約16キロのところまで山火事が迫っている、という恐ろしいものでした。
報道が無い間、イエローナイフの街が燃えてしまっているのではないか、報道できないくらいに大変なことが起きているのではないか、とずっと心がざわざわしていました。
(同じ時期に、想像を絶する被害となったマウイ島の山火事もあったので)
結局、8月末ごろから段階的に避難命令が解除されはじめ、9月7日には全面解除されたため、当初予定されていたツアーの日程通りに旅行することができました。
オーロラビレッジもしばらく閉鎖されていたのですが、私たちが現地に到着するまさにその日から営業再開されました。
結果的に、ラッキーがとても重なって行くことができた旅行でした。
山火事は本当に危機的な状況だったので、現地の方のことを思うとラッキーは失礼なのですが…
ただ現地に行ってみて、街が燃えていない、無事である、ということが自分の目で確認できて本当に安心しました。
というわけで前置きが長くなりましたが、カナダ・イエローナイフ旅行の記憶を、忘れっぽい自分のために写ルンです1台分で撮った写真27枚とともに記録していきます。
時系列をそこまできっちりさせず、書きたいことを思いつくままにつらつらと書いているので読みづらい部分もあるかと思いますが、よろしければお付き合いください。
(写真の顔にモザイクをかけているのですが、写ルンですの古めかしい雰囲気と併せてちょっと怖いかもです。
びっくりしないでください。
あと、約23,000字ととても長いので読んでくださる方はぜひ心構えをお願いします。)
それではレッツゴー。
■出発
今回の旅行は、とある有名旅行会社のパッケージツアーでした。
(初めての海外旅行でフリープランは不安すぎるので、多少値段が高くても絶対にツアーがよかったのです)
ただ、日本から添乗員の方が同行するタイプではなく、現地の日本人スタッフさんが案内してくれるタイプのツアーでした。
そのため、飛行機の乗り換えは自力で頑張らないといけません。
日本語が通じない海外の空港での乗り換え、出発前はまずそれが一番不安でした。
出発の10日ほど前に旅行会社から送られてきた最終旅行日程表では、
★成田空港→バンクーバー空港→イエローナイフ空港
となっていました。
しかし、いざ出発当日に成田空港の旅行会社のカウンターに行って受付し、渡された飛行機のチケットと日程表を確認してみると、
★成田空港→バンクーバー空港→エドモントン空港(!)→イエローナイフ空港
となっているのです。
カウンターで説明を受けている間は冷静にふんふんと聞いていましたが、内心は
(えっ 知らん空港増えとる…)
という思いでいっぱいでした。
海外の空港での乗り換え、という不安材料が2回に増えました。
海外旅行初心者なのでよく分からないですが、こういうのよくあることなのでしょうか?
旅行会社のカウンターの方からは特に変更になった等の説明は無かったのですが、海外の空港でも掲示板での搭乗口ナンバーの案内は万国共通と教えていただいたので、とりあえず少し安心はしました。
ここで旅行会社さんに若干の不信感は抱きましたが(カウンターの方はとても親切にしてくださったので悪くない)、結果的に乗り換えはそこまで難しくはなく、バンクーバー空港、エドモントン空港それぞれで十分な乗り換え時間があって空港内を楽しむ余裕があったため、結果的にはエドモントン空港にも行けてよかったなと思います。
どちらの空港も広々としており綺麗で、海外感あふれる飲食店やお土産店がありました。
軽く食事をとったり空港内を探検したりしているとあっという間に時間が過ぎて、全く退屈しませんでした。
ティム・ホートンズは、カナダの有名ドーナツ&コーヒーチェーンです。
日本での位置づけ的にはミスドとかスタバとかでしょうか、本当にどこにでもありました。
旅行する前の下調べでティム・ホートンズには絶対に行きたい!と思っていましたが、図らずも初日に3回お世話になりました。
1度目はバンクーバー空港。
2度目はエドモントン空港。
3度目はオーロラビレッジで、いただいた軽食がテイクアウトのティム・ホートンズのスープとパンでした。
空港では、ミスドのドーナツで例えますが、
・フレンチクルーラー
・オールドファッションにサワークリームグレーズがかかっているもの
・ハニーディップのメープルバージョン
・(ミスドには無いですが)アップルフリッター
以上のものを食べました。
どれも海外だから甘すぎるなんてことは全くなく、純粋に美味しくいただけました。
ドリンクは、アイスカップという商品がとても美味しかったです。
コーヒー味のフラッペでスタバのフラペチーノのようなものですが、混ぜ物が無くシンプルでさっぱりいただけたので気に入りました。
溶けてもコーヒー牛乳そのもので美味しかったです。
「ダブルダブル」という特有のコーヒーの注文の仕方があるらしいのですが、掲示されているメニューが見づらくてあまり理解できず、注文できなかったのだけが少し心残りです。
(ダブルダブルは、砂糖とクリームを各2杯ずつ入れるという意味で、かなり甘いそうです)
スーパーに行っても、ティム・ホートンズのインスタントコーヒーや、前述のアップルフリッター味のシリアルが売られており、生活に根ざしているのを感じました。
気軽に行けて美味しくて、全体的に物価が高いなと思った旅行の中でティム・ホートンズだけはかなりリーズナブルでした。
すっかりファン。
日本にも進出してきてほしいなぁ。
余談ですが、バンクーバー空港でお店の前の椅子で食べていたら隣に(おそらく)カナダ人のおじさまがやってきて、たくさん話しかけてくれました。
身内に日本人の方がいるようで、日本をすごく好いてくれているのが分かりました。
スマホの翻訳アプリを駆使していろいろ話しかけてくれたのですが、I'm not good at English(空港での入国審査対策で唯一覚えた英語フレーズ)なので完璧には内容を汲み取れない上に、こちらからうまく英語で伝えられないのでなんとも歯がゆかったです。
この後の旅行を通しても同じ感じで、エレベーターで乗り合わせた人、飛行機で隣の席になった人、観光案内所の人などなどが本当に親切にしてくれてフランクにたくさん話しかけてくれるのに、内容をせいぜい6,7割程度しか読み取れないし、英語での返答が咄嗟に頭に浮かばなくてうまく返事ができないのです。
こんなに優しくしてくれているのに、読み取れない、返事ができない、というのが本当に悔しくて、学校を卒業してから初めて英語勉強しておけばよかったと思いました。
とりあえず、全力の笑顔で Thank you!と言うことだけは上手くなりました。
バンクーバー空港のおじさまとは、最終的になぜかインスタを交換してバイバイしました。
成田空港を出発してバンクーバー空港に到着した際には、海外旅行をするにあたって一番くらいに恐れていた入国審査があったのですが、意に反してとても楽でした。
事前に下調べしていたような、カウンターで人が待ち構えていて1人ずつ呼ばれて入国目的や滞在期間などを聞かれるかしこまった感じでは全く無く、通路の途中に立っているスタッフの方から夫と2人まとめて旅行かどうかを聞かれただけで終わりました。
あまりにも簡単すぎて、あれが入国審査だったのか今でもあまり自信がありませんが、その後がすぐ出口になっていたのでおそらく入国審査だったのだろうと思います。
ちなみに日本とバンクーバーは16時間時差があるのですが(日本の方が先を行っています)、約9時間のフライトを終えてバンクーバー空港に到着しスマホの機内モードを解除するとスマホの時計がバンクーバー時間になり、日本を出発した時間よりも前の時間にバンクーバーに到着したことになってタイムトラベラーを味わえて面白かったです。
(そのかわり、帰りはほぼ1日消滅します)
過去に送ったLINE、更新したSNSの時間もバンクーバー時間に合わせられるので、こんな風になるんだ〜と不思議な感覚になりました。
また、時差に関してもう1つ面白い体験があり。
バンクーバーからエドモントンへ飛行機を乗り換えて向かった際、チケットの時間を見ると到着までに2時間あったので1本見られるなと思って映画を見始めたのですが、2時間弱の映画の半分くらいまで行ったところでエドモントン空港に到着したのです。
なんで?と戸惑ったのですが、バンクーバーとエドモントンの間で時差があり、エドモントンの方が1時間早かったので2時間と思われたフライトが実は1時間だったのでした。
広い国なので言われてみたら当たり前なのですが、同じ国の間で時差があるということが新鮮でとても面白かったです。
いろいろと新鮮な経験をしながら長時間のフライトを終え(累計何時間かかったのか計算したかったですが時差がありすぎてよく分からなくなりました)、夜の22時頃にイエローナイフ空港に到着しました。
写真は、室内なのにも関わらず撮影時にうっかりフラッシュをたくのを忘れてしまったため暗すぎて何がなんだかよく分かりませんが、荷物が流れてくるベルトコンベアの中心に躍動感あふれるシロクマとアザラシがいてかわいいです。
もし興味があったら検索してみてください。
当初の予定のバンクーバー空港乗り換えのみだった場合はイエローナイフ空港に夕方着となっていたのですが、エドモントン空港乗り換えが挟まったせいで夜に到着となりました。
初日が一番ハードで、長いフライトを終えてそのまま深夜のオーロラ鑑賞に向かいます。
バンクーバー、エドモントンは空港内だったこともあり薄手の長袖1枚でOKでしたが、イエローナイフに到着すると夜ですしさすがに肌寒く(10℃ほど)、リュックの中からコートを慌てて引っ張り出して羽織りました。
オーロラビレッジの日本人スタッフの方が空港まで迎えに来てくれており、他のオーロラ鑑賞参加者の方15名ほどと一緒に専用バスに乗って空港から20分ほどのオーロラビレッジへ。
■オーロラ鑑賞
オーロラビレッジに向かうバスの中で、オーロラの性質やオーロラビレッジの施設に関してスタッフの方が軽く説明してくれます。
オーロラは星と同じく暗い場所でないと見えないので、オーロラビレッジは市街地を少し離れた山の中にあります。
目を慣らすためか、車内の電気は落とされており真っ暗です。
道路の街頭も少なめなので外からの明かりもほぼありません。
この日はラッキーだったのかオーロラビレッジに向かう道中ですでに空にオーロラが出現しており、スタッフの方が教えてくれてバスの中で小さく歓声が上がりました。
旅行の前には、「観測率が高いとはいえ100%ではないので、見られない数%の方を引いてしまったら…」とドキドキしていましたが、あまりにも早くオーロラが見られてしまったので興奮しながらも少し笑ってしまいました。
オーロラビレッジに到着してバスを降りてからも引き続きオーロラが出現しており、その上、空いっぱいに見たことがないくらいに無数の星が広がっていました。
この光景だけで、来てよかったと思いました。
今回のツアーは、3日連続でオーロラを鑑賞するプランのツアーでした。
鑑賞時間は22時から2時で、希望者は1時までに申し出ることでプラス料金で時間延長も可能でした。
結論を言うと、私たちの場合は3日間全てでオーロラを見ることができました。
ただしオーロラの見え方にはレベルがあり、
とても薄く肉眼では見える人と見えない人がいるレベル1から、活発な動きのオーロラが見えオーロラ爆発(ブレイクアップ)も見ることができるレベル5までの5段階があります。
(検索したら出てきますが、HISさんの解説が分かりやすかったです)
素人判断ですが、
1日目:レベル4
2日目:レベル2
3日目:レベル4〜5
のオーロラを見られたのではと思います。
1日目が一番視界がクリアで、22〜2時の鑑賞時間を通して空に雲がほぼ無く、3日間で唯一細かな星も詳細に見えました。
オーロラも場所や形を変えて何度も何度も出現してくれて、ツアーで初日のみについている軽食(ティム・ホートンズのスープとパン)を食べたり、オーロラビレッジ内を探検したり、夫が一眼レフでオーロラを撮影するのを見守ったりとやることが多く、目まぐるしく楽しく1日目が終わりました。
写真に関して、今回は荷物軽減のためカメラの三脚は持参せず、オーロラビレッジの有料貸出サービスを利用しました。
オーロラビレッジのスタッフの方が広い敷地内を定期的に回っており、写真を撮っているとオーロラ撮影に適したカメラの設定になるように手助けしてくれました。
おそらく中国系の若い女性のスタッフさんだったと思うのですが、「○○の助けはいる〜?」と英語で呼びかけまわっていてかわいらしかったです。
この方が手助けしてくれて撮れたのがトップの写真で、ちょうど強いオーロラが出現していたこともあってカーテン状のオーロラの形状が分かる迫力のある写真になりました。
夫が撮影しているのを横で見ているだけだった私が言うのもなんですが、オーロラ鑑賞の楽しさは良いカメラを持ってきているかにかなり左右されるのではないかと思いました。
というのも、肉眼で見るオーロラは一般的にイメージされるであろう緑色ではなく、基本的に白っぽいもやのようなものなのです。
(レベルが強いオーロラであれば、肉眼でもうっすら緑色に見えます)
良いカメラで撮ると、オーロラのレベルにもよりますが鮮やかな緑色とはっきりとした光の筋をその場で確認することができ、わぁっとテンションが上がります。
スマホのカメラでもぼんやりとは写りますが、一眼レフの感動には敵いませんでした。
(スマホでも、露光時間が調整できる新しめのもの+ブレ防止の三脚を使えば、結構綺麗に撮れるのかもしれません)
周りの参加者の方も、半数くらいはしっかりとした良いカメラを持参されていたような気がします。
オーロラ撮影も、オーロラ鑑賞のうちなのかなと思いました。
2日目、3日目は、日中からのことですが山火事の煙が風向きのせいで街に流れて来てしまっており、視界が霞んでしまっていました。
2日目に関しては、空が煙でぼんやりとはしているものの雲は少なく、弱めではあるものの頻繁にオーロラが出現してくれたので最初から楽しく過ごせました。
1日目で行けなかった場所にも探検しに行き、寝転がるような姿勢で鑑賞ができる大型の椅子があるスポットや、自由に折りたたみ椅子が使える&暗くて撮影に適しているスポットを発見してのんびりと過ごしていました。
最終日の3日目ですが、2日目に引き続き山火事の煙が立ち込めており、それに加えて分厚い雲が…
事前にインストールしておいた「My Aurora Forecast & Alerts」というオーロラ観測用のアプリで、オーロラが出現する確率や数分後の雲の多さなどを見ていたのですが、オーロラの出現率的にはかなり高いのに雲が晴れそうにないという予報。
実際に空を見ていても晴れそうになく、視界が変わらなくて退屈な上に加えてかなり寒い。
また、1日目2日目の深夜のオーロラ鑑賞で寝不足が重なっていた(明け方に寝て3時間で起きるみたいな生活をしていました)のもあってとんでもなく眠くて、
「最終日なのに残念だけど今日はオーロラ見られないかな、でも1日目と2日目に見られたからよかったな」
と諦めモードで室内(ティピーというテントのようなもの)に退避して温かい飲み物を飲みつつうとうとしていました。
しばらくして、外にいる他の参加者の方の声でオーロラがうっすらと出現してきたことが分かり、眠気が一気に覚めて外に出ました。
時間はたしか0時半を過ぎたころ。
そこから、オーロラ鑑賞終了時間の2時まであっという間でした。
空の一部に雲の晴れ間ができており、その隙間から1日目ほどではありませんが強めのオーロラが見えます。
前日に見つけてお気に入りだった暗めの撮影スポットに移動し、折りたたみ椅子に座ってオーロラを見つつ夫が撮影します。
完全には晴れていない雲が邪魔しますが、空のいろいろな場所にオーロラが出現してくれました。
夫が撮影しているのを横目に見つつ私はほぼずっときょろきょろと空を見ていたのですが、何の気なしに空の一点を眺めていると、なんとすうっと流れ星が流れました。
流れ星を見たのは生まれて初めてだし、イエローナイフではオーロラより流れ星の方がレアなんじゃ?とかいろいろ考えましたが、何にせよとてもびっくりして、とても感動しました。
夫は撮影に集中していて流れ星に気が付かなかったようで(画角的に写真にも写っていなかった)、かわいそうだな、一緒に見たかったなと思いながらも、カメラを持たずに常に肉眼でオーロラを眺めるアドバンテージはここなのかな、と思ったりもしました。
その後、流れ星をきっかけにしたのかと思えるようなタイミングで徐々に雲が晴れていき、空からほぼ雲が無くなりました。
オーロラアプリの予報では、雲は時間を経るごとに多くなるという予報だったので、完全に予想外のラッキーでした。
雲が無くなった空には、1日目よりも強く、広範囲のオーロラが見られました。
山火事の煙で若干ぼんやりとはしていましたが、空全体を縦に走り、見る度に形を変えて大きくうごめいているのが分かりました。
1日目のオーロラは普通に立った状態で正面の遠くに見えるようなオーロラで、3日目のオーロラは真上から降り注ぐようなオーロラだったので、より迫力を感じました。
結果的に3日間すべてでオーロラを見られたため、
「オーロラって雲さえなければ意外と気軽に見られるものなのかも?」
と思ってしまいましたが、その翌日の夜にオーロラアプリを見てみたところオーロラ出現率が20%ほどしかなかった(私たちが観測に行った3日間ではすべて90%以上だった)ため、やはり条件が揃わないと見ることができないもののようです。
オーロラビレッジにあった訪れた人がメモを残せるノートにも、残念ながら見られなかったと書き残す人が結構いました。
2日目以降が煙でぼんやり気味だったのだけが少し惜しいですが、まず無事にイエローナイフに行くことができ、予定していた3日間のすべてでオーロラを見ることができて、本当に大満足のオーロラ鑑賞でした。
ダイニングホール(オーロラビレッジの本部)にピアノが置かれていました。
写ルンですの写真なので細部が見えにくいのですが、本当に面白くて(interesting)かっこいい形をしています。
「UPRIGHT CONCERT GRAND」
「SEGERSTROM PIANO MFG CO」
「CHICAGO MINNEAPOLIS」
と書かれていました。
1つ目は種類、2つ目はメーカー、3つ目は制作地でしょうか。
アップライトピアノとグランドピアノって両立するものなんですか?
調べてもよく分からない…
詳しい方教えてほしい…
1日目のオーロラ鑑賞の時に発見して、1音ポーンと弾いたら本当に柔らかくて素敵な音がしたので、大好きで応援しているピアニストの方(西村広文さん)に弾いてほしいなと思ったのですが、2日目にもう少し触ってみたらとんでもなく音が狂っている場所が多かったのでこりゃダメだーすみませんーとなりました。
場所柄&珍しいピアノっぽいので難しいとは思いますが、せっかくいい音してるので調律してもらえたらいいなぁ。
ちなみに、今回の旅ではバンクーバー空港、エドモントン空港、イエローナイフ内の博物館の中にもフリーで触っていいと思われるピアノがありました。
バンクーバー空港のピアノはYAMAHAのグランドピアノ。
エドモントン空港のピアノはすごく変で、一見グランドピアノで外側の側面にBaldwinと書かれているのですが、鍵盤の方に回るとRolandの電子ピアノが埋め込まれて(?)いました。
面白い(funny)ですね。
イエローナイフ内の博物館のピアノは、避難解除されて施設が再開して間もないからかカバーがかけられていて中が見られませんでしたが、立派なグランドピアノでした。
ピアニストの方を応援するようになってからピアノという楽器につい目が行くようになりましたが、改めてピアノってすごく市民権を得ている楽器ですよね。
日本でもですが、本当にいろんなところで目にするし耳にも入って、その度になんだか嬉しくなれます。
■宿泊ホテル
宿泊地は、ツアーで用意された「エクスプローラーホテル」でした。
イエローナイフで一番格式高いホテルのようです。
おそらく建物自体も一番大きく立派で、すこし高い場所に建っているため遠くから見ても目立ちます。
ここと、もう1つ別のホテルのどちらかになると予約の時点で知らされていましたがエクスプローラーに決定になり、こちらの方がいいなと思っていたので泊まれて嬉しかったです。
部屋はとても広く綺麗で、夫婦2人での宿泊でしたがなぜかクイーンサイズくらいの大きなベッドが2つありました。
パジャマ、スリッパ、歯ブラシなどのアメニティは無く、普段泊まっている日本のホテルと比べて物足りないなと感じる部分もありましたが、事前になんのアメニティがあるのか調べて無いものは日本から持参していたので特に不便には思いませんでした。
レンジと、キューリグというコーヒーメーカーが部屋に備えつけられていたのは嬉しかったです。
テレビもとても大きいものがありましたが、つけても内容があまり理解できないのでほとんどつけることはありませんでした。
余談ですが、身支度をしている時間などに日本にいるときと同じようにYouTubeで動画を見ていたのですが、動画の間に挟まる広告が海外仕様になって驚きました。
見慣れなくて新鮮で面白かったです。
余談でした。
水周りに関しては、海外でネックになりがちと思われますが、例に漏れず難しかったです。
壁からシャワーヘッドが生えていてレバーで操作するタイプのお風呂で、水の出し方と温度調節が難しい…
でも慣れたら大丈夫でした。
オーロラ鑑賞で深夜2時過ぎに戻ってきて、そこから寝て昼過ぎに部屋を出て夕方頃に一度部屋に戻るという変な時間割での生活をしていましたが、昼過ぎ〜夕方のわずかな外出時間なのにも関わらず清掃希望の札をドアの外に掛けておくと必ず部屋の清掃に入ってくださっていたので本当に有難かったです。
ちなみにカナダも他の多くの国と同じくチップ文化の国で、ベッドメイキング等にもチップを払うことがマナーとされています。
一般的には枕元等に現金で置いておくことが多いのかなと思いますが、今回のホテルの場合は部屋に備え付けられてる案内のQRコードからクレジットカードで払うことができました。
イエローナイフの他のホテルでのチップ形式がどうなっているかが分からないので一概には言えませんが、カナダはかなりのカード先進国だからなのかもしれません。
飲食店やスーパー、土産物店等のほとんどすべてのお店でクレジットカードが使える上に、チップも、クレジットカードを差し込んだ端末上でチップの金額を手打ちするか、会計の何割の金額をチップとして支払うかを選ぶことで支払いができました。
(小売店の場合はチップは不要です)
出発前に日本円をとりあえず2万円分カナダドルに両替して持って行きましたが、利用したすべてのお店でカードが使えたので結果的に現金はほとんど必要ありませんでした。
現金しか使えなかったのは一部の自動販売機のみだったので、本当に少額の両替でも全く問題なかったように思います。
■街歩きとスーパーでの買い物
ツアーの日程的に、本来は2日目に車で案内してもらえる市街地ツアーが予定されていました。
ただ、集合時間や場所等の詳細が前日までに知らされておらず、いろいろと連絡をとったところ現地業者に市街地ツアーの予約が通っていなかったことが判明します。
ここで、前日の予告無し乗り換え空港追加に引き続き旅行会社への不信感がさらに少し強まりますが、この時点では現地業者の落ち度かもしれないという気持ちもあったので両者に向けてちょっとした苛立ちを感じていました。
が、市街地ツアーは翌日に行ってもらえることになったため、まぁ別にいいかと切り替えることができ、2日目は街歩きとスーパーでの買い物に出かけることにしました。
ホテルを出てまず思ったのが、道路を渡るのが難しいということ。
そこそこ車通りがあるのにも関わらず、横断歩道や信号が無いのです。
戸惑いつつも車の間を縫ってホテルの前の道を渡ると、その先の大きめの道には横断歩道と信号がありました。
(後で聞きましたが、イエローナイフは信号がある通りがこの1本だけだそうです)
押しボタンがありましたが、別に押さなくても変わったような…?
横断歩道の信号のマークは日本と違って、「✋」と「🚶🏻」の2種類でした。
最初に「✋」の方を見てしまったので日本と違うことに戸惑って意味が分からず、手を上げて渡れってこと…?とか思ってしまって危なかったです。
(🚶🏻が歩くなので、✋は待て・STOPですね)
写真の押しボタンには、綺麗な文字でF○ck youと書かれています。
綺麗な文字で書かれるような言葉じゃないのでなんだか面白くなって撮ってしまいました。
ちなみに、治安は全然良い方だと思います。
海外なので夜は一応出歩かない方がいいのかなと思いますが、とりあえず昼間は静かでとても平和な街でした。
個人的には、田舎者なので池袋や新宿を歩く時の方が断然怖いです。
車のスピードは全体的にかなりゆったりめで、信号の無い横断歩道や、横断歩道が無い交差点でも渡る人がいるとほぼ必ず止まってくれました。
現地の方や、旅行者と思われる日本人以外の方は車のことをあまり気にせずどんどん渡っているようなのですが、日本人の感覚からすると確実に車が止まってくれることを確認してからでないと怖くて渡れず、この点は最後まで慣れることができませんでした。
道路を渡るのに毎回まごつく中で、一度、紳士が車の中から渡りな!というジェスチャーを指でしてくれて、ありがとう〜と思い会釈しながら渡り始めたところ、弾ける笑顔でサムズアップしてくれてほっこり嬉しかったです。
カナダの人本当に優しい。
街を走っている車のほとんど全て、ナンバープレートがかわいいシロクマ型でした。
調べてみたところ、イエローナイフがあるノースウエスト準州と、更に極北の地であるヌナブト準州でこのナンバープレートが採用されているようです。
お土産店では、このナンバープレートのレプリカや、ミニサイズのマグネット等、多数の商品展開がされ、販売されていました。
大きさもですし、数字の部分が文字になっていたりといろいろバリエーションがありました。
どれもかわいくて、私はyellowknifeと書かれているミニマグネットを購入しました。
YKセンターはイエローナイフ唯一のスーパーで、この看板(電光掲示板)の下で気温と一緒に写真を撮るのが定番のようです。
冬は-20℃を下回るほどの極寒の地ですが、夏の終わり頃の時期だったので滞在中は普通に快適な部類の気温でした。
山火事の煙で身体の中から全身燻されている気分になるくらいに煙たいことを除いては、イエローナイフは空気がカラッとしていて過ごしやすく、食べ物も美味しいので住めるなと思いました。
(山火事の煙は、iPhoneのお天気アプリに出てくる空気質という項目で色味で言うと真っ赤っか、健康リスクが高い、という表示になっているほどに最悪でした。笑)
事前に旅行者の方の写真を見ていると気温が表示されているときの写真ばかりでしたが、実際には気温以外にも、上の写真のように時間や電話番号も表示されていました。
それぞれ短めのスパンで順番に表示されるので、気温のところで写真におさめるにはある程度タイミングを図る必要があります。
上の写真は、時間でもまぁいいかーという私の妥協の産物です。笑
ただ、午後でも「14時」という表現がされず、「2時」と表現されているということが分かって少し面白いのかもしれません?
イエローナイフ滞在中、ドラッグストアとスーパーに行きました。
目的はホテルで食べる軽食の調達と、お土産の購入です。
コストコやカルディなどの輸入食品店がもともと大好きなので、海外に行ったときには現地スーパーに絶対行きたいとずっと思っていました。
予想していた以上に、本当に楽しかったです。
当たり前ですが日本と全然商品が違うのです。
カラフルで種類が多いシリアル、
見慣れないお菓子が作れるミックス粉、
バースデーケーキ味のお菓子、
カナダ特有らしいケチャップ味のポテトチップス、
どう使うのか謎な素材のままのキャッサバ、
山盛りのサラダやカットフルーツ、
いろんな味のインスタントマカロニチーズ、
ペットボトルに入っている牛乳、
お菓子味のドリンクやアイス、
意外とちゃんと美味しいお寿司(カリフォルニアロール)、
いろいろな味があるツナ缶、
たくさんの種類のチョコレートバー などなど…
見たことがない食べ物がたくさんあるということがすごく楽しかったですし、パッケージや食べ物自体の形がいちいちすごくかわいいということにも本当に、震えるほどときめきました。
旅行中、オーロラ以外で一番感動したのはここ、というくらいに本当に楽しかったです。
ドラッグストアもスーパーもどちらもかなり広く品ぞろえがよかったですが、やはりスーパーの方が生鮮食品やパン、お惣菜類があるため見て回るのが楽しく、時間がかかりました。
すごく海外っぽいなと思ったのが、スーパーでは2個でいくら、とか3個でいくら、などと、基本的に多ロットでの販売方法が普通だったことです。
1個単位でも購入することはできますが、割高にはなりますし、プライスカードにも小さめの字で書かれています。
缶の飲み物やヨーグルト等に関しては、もともと6個くらいでくっついた状態で販売されており、単体で購入することができません。
ヨーグルトが美味しそうで食べてみたかったのですが、滞在中に食べきれなさそうだったので諦めました。
また、お酒は市内に1つだけの酒屋さんのみで販売されており、その他の場所では手に入れることができません。
(飲食店には普通にあります)
物流に関して、8月なかばから9月初旬までイエローナイフ近隣の山火事の影響で住民全員に避難指示が出ており、避難命令が解除されてそれほど時間が経っていないころだったため、物流は戻っているのか、食品は売られているのか等を心配していましたが、特に気にならないくらいには多数の商品が売られていました。
お寿司が売られていたくらいなので、おそらく通常通りの物流が戻っていたのかなと思いました。
飲食店も、私たちが前を通りかかったお店はだいたい普通に営業されていたように思います。
ドラッグストアとスーパーでたくさんの食品を買い込んで、ホテルに戻ってきました。
パッケージがとてもかわいいので並べて写真を撮るのが楽しかったです。
お土産のつもりで買ったものもありますが、ホテルで食べようと思って買ったものもたくさんあります。
観光者向けの豪華な食べ物もいいですが、その土地の生活にそった食べ物もなんだかすごくときめくんですよね。
ある程度長期のホテル滞在で、予定が詰まっていないのんびり旅行のメリットだなと思いました。
・ティム・ホートンズのアップルフリッターのシリアル&牛乳(形がかわいいしお菓子みたいな甘さ。海外の牛乳がちょっと不安でしたが普通に美味しかったです)
・牛のイラストのスティックチーズ(モッツァレラとチェダーがねじねじになっています。オーロラ鑑賞のときに小腹が空くので、これとチョコレートバーを2日目以降は持参していました)
・ツナ缶(いろんな味のツナ缶があるので選ぶのが楽しかったです。トマトバジル味のツナ缶と、イタリア製だったみたいですがクスクス&ドライトマト&ひよこ豆がツナと一緒に入ったツナ缶を購入して、クラッカーと合わせて食べました)
・ケチャップ味のポテトチップス(イメージするケチャップ味そのものです。濃ゆいです)
・Reese'sのチョコレート(パッケージはバータイプですが中にカップ状のチョコが3つ入っています。ピーナッツバターがチョコの中に入っていて、ガツンとエネルギーになってくれるような味がして美味しいです)
↑食べたものを書き出してみました。
奇抜な味のものは無く、どれも自然に口に合うという感じで美味しかったです。
外食も含め、素材の味を活かしたシンプルな味付けのものが多かったように思います。
少し驚きだったのが、チョコレートが普通に口溶けがよくて美味しいということ。
何度か海外土産でチョコレートをいただいて食べたことがありましたが、口溶けが悪くて、かつ慣れない香料のせいなのか風味もあまり美味しいと思えず…チョコは日本が一番だなという考えを持っていました。
でも、カナダのチョコはすごく美味しかったです。
スーパーのお菓子売り場にはいろんな種類、大きさのチョコがありますし、ホテル、空港等の自動販売機ではバータイプのチョコが多く売られていました。
気軽に買えるのでお土産におすすめです。
…食べ物がすごく好きなので熱が入っていろいろ細かく書きたくなってしまうのですが(バースデーケーキ味のこととか、めちゃめちゃ種類が多くてかわいいマカロニチーズのこととかも)、きりがないのでやめておきます。
余談ですが、購入品の写真の右端真ん中程にあるポストカードは、街の中にある観光案内所でいただいたものです。
ナイフの形のピンバッジがくっついています。
(イエローナイフなので)
また、北緯60度に到達した証明書もいただきました。
マジックと一緒に渡されるのですが、自分の名前をサインするとスタッフの方が証明のサインをして渡してくれました。
動物モチーフのかわいいイエローナイフスタンプもたくさん持ってきてくれたので、有難くポストカードの裏側に押させてもらいました。
ちなみにすべて無料でいただけるので、旅行者の方はぜひ行くことをおすすめします。
最初、観光案内所の入り口が分からず建物の外側をぐるりと一周してしまったのですが、困っているのを察して中からスタッフの方が出てきてくれ、中まで案内してくれました。優しい。
また、地図を使って市街地のお店を丁寧に案内してくれました。
例に漏れず英語があまり分からないので、丁寧に案内してくださっている内容を十分に汲み取れなかったのが申し訳なかったですが…
■市街地ツアーとオールドタウン
3日目に、本当は2日目に予定されていた市街地ツアーに参加しました。
ツアーはオーロラビレッジが行っているもののようで、オーロラビレッジの日本人スタッフの方のアテンドで、オーロラビレッジのバスに乗って移動します。
私たちのほかに、15人ほど参加者の方がいました。
全員が日本人(運転手さんは除く)だったので、あちこちから日本語が聞こえてきて急に普通に日本にいるみたいな感覚になりました。
余談ですが、私たちと同じ旅行会社のプランで来られているらしい方の話し声が聞こえてきて、その内容が結構衝撃的で、ホテルの部屋が知らない人同士で同室になってしまっていたらしいのです。
「○○(旅行会社)本当に杜撰だわー」と言っておられて、それは本当に杜撰だな…自分たちよりも杜撰な目に合っている人がいたんだな、それに比べたら自分たちはマシか、と思ってしまいました。
この場面で、市街地ツアーの予約もれはオーロラビレッジの落ち度ではなく、おそらく旅行会社の落ち度だったんだろうなと思いました。
(これ以降は特に問題は起こらなかったですし、日程を変更して予定されていたプログラムのすべてを楽しめたのでそこまで文句はないです)
余談でした。
イエローナイフの街はかなり小さくて歩いても回れるほどなので、バス移動だとあっという間です。
移動のバスの中では、スタッフの方が街のお店などについていろいろ説明してくれました。
オーロラビレッジの日本人スタッフの方は、おそらくみなさん同じくらいの年齢で若い方が多かったです。
ワーキングホリデーで来ている方なのかな?とか思いましたが聞いていないので不明です。
(せっかく貴重な日本人同士なのだから話しかければいいのに、普通に人見知りしました)
1つ目の目的地は、ノースウエスト準州立法議事堂です。
イエローナイフは観光地と呼べる場所が少なく、イエローナイフを訪れた観光客はここと後述の博物館に必ず行くと思われます。
(それ以外に行くべきところがあまり無い)
ぐるりと円形になっている議席と、その真ん中に寝そべるシロクマが有名な場所です。
シロクマは、議決の公平性を見るという意味で置かれている…みたいなことを説明されたような気がしますが忘れてしまいました。
(ごめんなさい)
ツアーの各スポットで、オーロラビレッジのスタッフさんがたくさん説明しながら回ってくれました。
2つ目の目的地は、議事堂の近くのプリンス・オブ・ウェールズ・ノーザン・ヘリテージ・センター(博物館)だったのですが、バスで移動したところ建物の入り口の前にCLOSEの看板が置かれているのが見えます。
オーロラビレッジのスタッフさんが少し焦った感じで中に交渉しに行き、その間バスの中で待っていたのですが、建物の外側に思いっきり月曜日は休みと書いてあったのでバスの中はたぶん無理だろうなというのを感じとっていました。
しばらくしてスタッフさんが戻ってこられて、やはり今日は入れないということになったのですが、7分の1の確率で定休日なのに今までどうしてたのかなーと気になってしまっておかしくて、おっちょこちょいで面白いなという気持ちしかなかったです。
(ここがホテルから全然近くて別日に歩きで行けるので面白がれたいうこともあります。気軽に行くことができない場所となると、話は違ったかもしれない。笑)
続いての目的地。
山火事の煙で景色がかすみ気味ですが、とても大きい湖で綺麗でした。
カナダで2番目に大きい湖で、琵琶湖の約42倍の面積を持ち、一番深いところは東京スカイツリーがほぼすっぽり入ってしまうほど深いらしいです。
遠くの湖上に家が浮かんでいるのが見えて、視界がかすみ気味なのもあり幻想的でした。
たしかここから、オールドタウン(旧市街)の名所だったと思います。
移動するバスの中から道路脇の景色が見えるのですが、ぽつぽつと並ぶお家がどれもかわいらしくてテンションが上がっていました。
(カラフルでお庭があって、想像どおりの海外のお家という感じです)
パイロットモニュメントに関しては、残念ながらこれ自体の記憶があまり無いです。
階段を少し上った高台にあるのですが、グレートスレーブレイクが全面に広く見渡せてすごく綺麗だったので、説明を聞かずにそちらの方ばかり見てしまいました。
(ごめんなさい)
ツアーの最後は、Gallery of the Midnight Sunというお土産物店でした。
(博物館が定休日で行けなかったので、おそらく代わりにここに行ってくれたようです)
かなり広く、イエローナイフの歴史に関するものや、オーロラに関するお土産が多く売られています。
市街地の方にあるお土産物店と比較すると、地元の作家さんが制作されたようなハンドメイド系のかわいい商品が多かったように思います。
シロクマが描かれた一点物っぽいお皿や、デフォルメされてドット絵みたいなタッチになっているバイソンのニット帽に心惹かれました。
(シロクマ、ヘラジカ、キツネ、ハスキー犬、オオカミなど、動物モチーフの商品が本当に多かったです)
ツアーはここで離脱しても、バスでホテルに戻ってもOKとのことで、私たちはオールドタウンをじっくり見て回りたかったのでここで離脱することにしました。
ここから歩きでの散策になります。
日中なので気温はそれほど低くないのですが、風が冷たくてかなり寒かったので、バスツアーだからと侮らずコートを持ってきていて本当によかったです。
歩いていたら、道端にペイントされた石がたくさんある一角がありました。
なんなのか謎だったのですが、Googleマップで近くにあるお店を見てみるとペイントショップ?工房?だったのでおそらくそれの関連のようです。
日本でも歩いていて気になったお店の詳細をグーグルマップでよく見るのですが、それを海外でも同じようにできて楽しかったです。
とても立派で美しい壁画です。
頂上のテントのようなものが、どことなくミッドサマーっぽさを感じる。
ツアーバスの車窓からも見て、解説を聞いたはずなのですが全然覚えていない…
丸の中の鳥はたしかカラスと言っていたような。
調べてみても日本語での情報が無くてあまり分からなかったのですが、先住民に関連するもののようです。
無数の手が伸びていて少し不気味でもあるのですが、繊細でとても綺麗です。
雪が降ると見られないそうなので、秋オーロラの時期に訪れてよかったです。
脇の方から頂上まで登ることができました。
道は結構急なので歩きやすい靴でないと厳しいです。
頂上には何があるという訳では無いですが、高台から景色を見ることができました。
グーグルマップのレビューによると、夜にここからオーロラを見ることもできるようです。
マカヴォイロック(発音これでいいのかな?)のふもとには、写真のようにかわいらしくペイントが施されたベンチがいくつかありました。
顔はめパネルもありました。
ペイントされたベンチは、ここ以外にもオールドタウンのところどころに設置されていました。
どういう経緯があって置かれているものなのか分からないのですが…
どれもかわいらしくて、街の雰囲気にも合っていてとても素敵でした。
ここで夫と交代で座って写真を撮っていると、おそらく地元のお姉さん2人組(+赤ちゃん抱っこしてた)が近づいてきて、写真撮ってあげるよーと言ってくれて夫婦2人で座っている写真を撮ってくれました。
優しい。
夫は若干警戒したらしい(海外で写真を撮ってもらうとお金を請求されたりすることがあるらしいので)ですが、普通にとても優しいお姉さんたちでした。
ここもグレートスレーブレイクです。
海かと思うほどに本当に大きい。
なぜかペンチが落ちていたので一緒に写真を撮っていると、なかなか近めの上空を小型飛行機が横切っていきました。
余談ですが、オールドタウンを歩いていると犬の散歩によく出会いました。
寒い地域柄か毛足が長い犬が多く、にこにこご機嫌で楽しそうに散歩しているかわいい子をたくさん見られてなんともハッピーな気持ちになりました。
オールドタウンに行ったら絶対に行きたいと思っていた、ブロックスビストロ。
魚料理が美味しいことで有名で、オーロラビレッジのスタッフさんもおすすめしていました。
普段はかなり混んでいて予約していないと長時間待つ必要があるらしいのですが、避難解除されて間もないからか、行った時間が昼と夕方の間で中途半端だったからか、待つことなく入店できました。
着席すると店員さんがメニューを持ってきてくれて、その日に入荷している魚の種類を3つ言われました。
イエローナイフの名物グルメであるアークティックチャー(北極イワナ)が食べたかったのですが、この日は入荷がなかったようで、かわりに3種類言われた中から一番珍しいかな?と思ったレイクトラウトというお魚を注文。
メニューに調理方法を3種類(Grilled、Pan Fried、Deep Fried)から選ぶように書いてあるのですが、どれがいいのか選べなかったので店員さんにおすすめを聞くとレイクトラウトは即座にグリルを指さされました。
おすすめどおりグリルで注文して待ちます。
このお店以外でもですが、英語があまり分からなくてスムーズに注文ができない事が多いのですが、店員さんは全く嫌な顔をせずに注文を読み取ろうとしてくださっていたように思います。
初めての海外旅行をここにしてよかったなぁ。
注文してしばらくすると、スライスされたパンが運ばれてきました。
前菜的な位置づけのものでしょうか。
ふわふわで、横にバターが添えられていますがパン自体にも濃いバターの風味がついていてとても美味しいです。
あっという間にパンを食べきり、もうしばらくするとレイクトラウトのグリルが運ばれてきました。
前評判で知ってはいたのですが、1皿が本当に大きいです。
焼き魚としては見た事がないくらいの大きさと厚みをしています。
しかも、魚の形が分かる半身ではなくて、四角っぽい形の切り身です。
もとの魚はどれだけ大きかったのだろう…
その上、魚の下には大量のフライドポテト、横にはサラダが添えられています。
1人で食べ切るのはよっぽど大食いの方でないと難しいのではと思いましたが、おそらくこれはまだ量が少ない方で、同じテーブルの女の子が注文していたホワイトフィッシュのディープフライを見たら引くほど大きかったです。
ただ、食べきれなかった分はテイクアウトできるようなので、そこまで心配しなくても大丈夫そうでした。
個人的には、2人で1皿でちょうどよかったです。
(1人ワンオーダーじゃなくても、店員さんに別に嫌な顔はされませんでした)
お味は、この旅行で食べたもので一番美味しい、というくらいに本当に美味しかったです。
何かあまり分からず頼んだレイクトラウトは白身魚だったのですが、淡水魚なのに全然臭みがなく、程よく油がのっていて柔らかくふわふわな食感でした。
味付けは醤油ベースのかなり甘めで、照り焼き味っぽいけどちょっと独特なので違うかな…?という感じでした。
ただ、後ほど行ったイエローナイフ空港の自動販売機で「ブロックスビストロのテリヤキソース」が売られているのを発見したので、やはり照り焼き味とされるものだったのだと思われます。
付け合わせのフライドポテトとサラダも、海外らしい豪快さがあって美味しかったです。
オールドタウンを歩いていると、湖の畔に小型飛行機がとまっているのをよく見かけました。
おしゃれな看板があったのでその前で。
「AHMIC AIR」という会社で、小型飛行機に乗って遊覧飛行をするサービスを提供しているようです。
小型飛行機は日本であまり見ないですし、機体の形や色にバリエーションがあってかっこよくて、見ていて楽しかったです。
普通のお家の前に、手作り感あふれる造形のレモネード屋さん?がありました。
このときは周りに誰もいなかったので、本当にお店をしているのか、それとも子どものおままごと的なものなのか分からないのですが、綺麗なレモンイエローでかわいかったです。
横の花壇もかわいい。
また、このお家の近くで野生のリスを見かけて、海外っぽい〜と思ってテンションが上がりました。
ちょこまか動いていてかわいかったです。
オールドタウンをざっと見てまわれたので、暗くなる前に市街地(ダウンタウン)に帰りました。
帰りは歩きですが、歩きでも20分ほどで市街地に戻れるので観光としてちょうどいい距離感です。
オールドタウンからダウンタウンの入り口くらいの場所に、幻想的な壁画がありました。
壁画がある建物自体は、どうやらキックボクシング教室のようでした。
(FOX DENという店名で、よく見るとロゴにキツネが)
ネイルサロンなんかもありましたし、普通に生活が営まれているのだなと実感できて面白かったです。
日を改めて、ツアーで立ち寄った際に定休日だったプリンス・オブ・ウェールズ・ノーザン・ヘリテージ・センター(博物館)に行きました。
ホテルから歩いて10分ほどで着きました。
近くてよかった。
中は結構広く、普通に見て回ったら1時間半は軽くかかりました。
(奥の方にあった映像作品が30分間もあるものだったので、それをまるごと見ようとするだけでかなり時間を使います)
ツアーだと制限時間が15分しかなかったみたいなので、自由に行けてゆっくり見て回れて逆によかったです。
イエローナイフ近郊に生息している動物の剥製や、先住民に関してなどの資料が多く展示されており、英語の解説文はあまり読めませんでしたがとても楽しめました。
ある一角に野球盤のホッケーバージョンのような無料の対戦ゲーム機があったのですが、操作性がアナログで難しすぎてどちらにも点が入らず(ゴールポスト近くまで球を持っていくのがまず難しい)、泥仕合の極みになって腹がよじれるほど笑いました。
この施設に行った際にはぜひやってみてほしいです。
■帰路
4泊5日のイエローナイフ滞在が終わり、5日目のまだ真っ暗な朝のうちにホテルからイエローナイフ空港へと向かいました。
(そこまで早い時間ではなかったのですが、日の出が7時半ごろと遅かったので暗かった)
イエローナイフ空港はすごく小さい空港なのですが、荷物検査が今回の旅で意外と一番厳しくて緊張しました。
(担当の男性職員さんが結構厳しげなタイプだったのが大きな理由だと思います)
荷物のX線検査で夫がなぜか引っかかってしまい、トランクをオープンされていろいろ精査されましたが特に荷物を没収などされることなく通してもらえました。
しばらく待合室で待った後、搭乗のアナウンスが鳴ったので搭乗ゲートに向かいます。
ゲートをくぐる順番待ちをしている間に聞こえてくる声で察していたのですが、ゲート担当の空港スタッフの女性がなんと日本人の方でした。
オーロラビレッジでも日本人スタッフの方には会っているのですが、日本を出発してから日本語で話しかけてくれる空港スタッフに会ったのが初めてでしたし、空港の方だと「こんなに遠い地で同じ日本人が頑張っている…!」となぜか強く感じて、すごく嬉しくなってしまいました。
パスポートを渡して私が日本人と分かると、前に通った方々へと同じように日本語で軽く雑談をしてくれました。
イエローナイフの最後に、ほっこり温かい気持ちをいただきました。
そんなこんなでイエローナイフ空港を出発し、帰りも行きと同じ乗り換えルートで帰ります。
(イエローナイフ空港→エドモントン空港→バンクーバー空港→成田空港)
なのですが、帰りに用意されていた飛行機のチケットは行きに比べて乗り換え時間がかなり少なく余裕がありませんでした。
そのため、無事に乗り換えして帰れるのだろうか…と初日に飛行機の工程表を渡されたときからずっと心配していたのですが、その心配は残念ながら的中します。
もともとイエローナイフからの飛行機の出発が1時間遅い時間に前日に変更になっていた上に、当日それよりもさらに少し遅れて、エドモントン空港へ着陸したのが次の飛行機の出発時間の20分前くらいになってしまったのです。
飛行機のチケットに、出発時間の何分前までにどの工程をしなければいけないかが書かれていたのですが、出発時間の35分前までに搭乗、15分前までにゲートをくぐるように書かれていました。
搭乗時間の方は推奨の時間だろうと思いましたが、15分前までにゲートをくぐれなかったらおそらく本当にまずい気がする。
とても焦りました。
着陸してから急いで飛行機を降りようと思いましたが、みんな我先にと降りたがるため降りるのに5分以上かかってしまい、時間は出発の15分前を切ってしまいました。
もうダメかもしれませんが、飛行機を降りて通路を一応全力で走ります。
私たちの他にも数人、乗り換えのために走っているであろう人がいました。
空港内に入ったところで、乗り換えに間に合わせようと用意してくれていたらしいカートと空港スタッフの方が待ち構えていました。
他の乗客の方数人と共に慌ててカートに乗り込み、2台が広い空港内をものすごいスピードで走ります。
2台が抜きつ抜かれつするのでスタッフの方が「レースみたいね!」と笑って言うのにちょっと和む一方、カートの動線をふさぐ歩行者に道を開けてもらおうと必死で呼びかけてくれる姿にはとてつもない心強さと有難さを感じました。
そして、搭乗ゲートに到着したのは出発時間まで10分無いくらいにギリギリだったのですが、連携を取ってくれていたようでゲートを通らせてもらえて、無事搭乗することができました。
本当に肝が冷えましたがなんとか予定通りの便に乗れてよかったですし、カートに乗れたのが結構楽しくて、終わって振り返ってみるとレアな経験ができて嬉しかったです。笑
余談ですが、この飛行機でお隣の席にいたマダムが本当に親切な方で、乗り込んだときに荷物を上の棚に上げてくれ、降りるときにもにっこり笑って荷物を下ろしてくれました。
カナダ人(ではないかもしれませんが)本当に優しい。
バンクーバー空港での乗り換えに関しては特に問題なく、お土産店を見るくらいの余裕も少しありました。
そして、バンクーバー空港から成田空港までの長いフライトを終え、日本に帰ってきました。
■おわりに
最後にいきなりですが、この記事のタイトルのエターナル・サンシャインは、飛行機の中で観た映画の題名です。
(敬愛するシンガーソングライター植田真梨恵ちゃんの「さよならのかわりに記憶を消した」という曲のモチーフとなったらしい映画)
飛行機に乗ったことがある方にはお馴染みだと思いますが、席の正面に備え付けられているモニターにはフライトマップや映画、テレビ番組、音楽等が入っており、長い空の旅でも退屈することなく過ごすことができます。
ネットフリックスやアマプラと同じようなものなので別に珍しいものでもないのですが、私は飛行機に乗るのが小学生ぶり(しかも海外は初)だったのですごく楽しくなってしまって、せっかくだから何か観よう〜と適当にラインナップを漁っていたら見覚えのあるこの映画を発見しました。
「さよなら〜」が曲もMVもとっても美しくて大好きで、元ネタの映画もいつか観てみたいなと思っていたのでいい機会でした。
何気なく観た映画でしたが、映像表現が不思議で美しく面白くて、初見だと掴みどころがないけれどラストは個人的に好きな感じのストーリー構成(時間軸が難しくて後で考察を読んで理解しました)で、今回の旅の雰囲気にも合っていた気がするので本当に観てよかったです。
カラフルだけどセピア。
非現実的だけど現実的。
夢のようだけど夢じゃない。
言語化するのが難しいですが、そんな感じでした。
また、オーロラは限られた条件下でしか見られませんが、目に見えないだけで常に発生はしているそうですし、太陽の活動とオーロラは密接に関係しているそうです。
そういう点でも、エターナル・サンシャイン(永遠不変の太陽の輝き)と言葉の意味だけでも合致しているような。
完全なる後付ですが。
とてもとても、楽しい旅でした。
長くなってしまいましたが(本当に)、最後まで読んでくださっている方がいらっしゃいましたらお付き合いいただき本当にありがとうございました。
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