【Iターン取材】富山はガラス作家にとって最高のまち!
みなさん、こんにちは!“富山オタク”のことちゃんです。
富山で働く面白い人たちをご紹介していきます!
今回は、富山市内に工房を構えてガラス作家としてご活躍中の小島有香子さんにお話を伺いました。
▶ 母と共に体感した、ものづくりの楽しさ。
小島:実は、最初はガラスが好きでものづくりを始めたわけではありませんでした。
多摩美術大学の入学時に、専攻するコースを金属かガラスの二択から選ばなくてはいけなくて。ガラスのほうがなんとなくおもしろいんじゃないかなという直感で、ガラスのコースを選びました。
小島:母が趣味で木彫りの作品づくりなどをしている姿を、幼い頃から見ていました。母は鏡の額縁など、家の中で楽しむためのインテリア用品を作っていました。それを見ているうちにおもしろそうだなと思って、私も母を真似てつくってみたりしていました。
私の通っていた高校には、選択授業のなかに珍しく工芸のクラスがありました。私はとにかくものづくりがしたくて迷わず選択しました。ろくろでお茶碗をつくったり、金属を叩いてスプーンをつくったり、ものづくりの楽しさを学ぶことができました。本格的に学びたくて、大学は芸術を学べる大学を選びました。
▶ ガラスが大好きすぎてたどり着いた、富山。
小島:最初はなんとなく選んだガラスコースでしたが、大学で学び、課題をこなしていくうちに、徐々にガラスの魅力に気付き始めました。
やっと自分の思うように作品づくりができるようになってきたタイミングで大学卒業を迎えました。
もっとガラスの勉強を続けたいなと思っていたところ、知人に『富山ガラス造形研究所』を紹介してもらいました。
小島:富山がガラスの街だということは、富山に来てから知りました。
富山ガラス造形研究所には全国からガラス作家の卵が集まるし、国内外の有名なプロのガラス造形作家の方に教えてもらえるし、本格的で充実した学びを得ることが出来ました。
ガラス作家にとって、こんなに恵まれた環境はない!と驚きました。
小島:学校内の設備はとても充実していて居心地も良くて、在学中の4年間は専らガラス漬けで、ずっと創作活動をしていました。ほとんど住居と学校の往復でした。
卒業後も、お隣の富山ガラス工房のレンタル施設を使用して作品制作をする毎日。
10年程経って落ち着いた頃に、やっと富山の生活を満喫し始めるようになりましたね。
小島:富山の自然が好きですね!特に山が好きです。富山に来てから登山デビューをして、山登りが趣味になりました。
大自然を見に行こうと思ったら、車で1時間くらいですぐに行けちゃうところも魅力的です。
▶ 富山だからこそ生まれた作品
小島:そうですね!今の作風は富山にいるからこそ生まれたものですね。当たり前のようにいつも空が綺麗だったり、山登りだったりと富山の大自然とのふれあいからインスピレーションを受けたからこその色使いです。
小島:一般的にみなさんがガラスの技法でイメージしやすいのは、息を吹き込んで形をつくる“吹きガラス”だと思いますが、私は“積層(せきそう)ガラス”という技法で作品づくりをしています。
積層ガラスは、建築資材の板ガラスを貼り合わせ、定規を当てながら少しずつ削っていく技法です。素手で触れながら形を整えることができて、作品を少しずつ育てていける感触が好きです。
小島:光も作品の一部だと思ってデザインをしています。見る角度によって見え方が変わりますよ。展示会のときに、私の作品のまわりをぐるぐると不思議そうに眺めている人たちをよく見かけるのも面白いですね!新しい発見を感じていただけているようで、嬉しいです。
小島:はい。私は装飾品やファッションが好きなので、作った作品を自分でも身につけたいなと思い、アクセサリーも作っています。ピアスやネックレスなど、ガラス作品を気軽に楽しんでいただけますよ。
かっこよくてシャープなデザインを意識しています。女性だけでなく男性にも購入していただいています。
小島:はい!富山で出会った友人とコラボレーションをして、作品の写真をプリントした柄のスカーフやポケットチーフも売り出しています。日常のシーンにぜひご愛用いただけると嬉しいです。
▶ 気づいたら虜になっていた、富山。
小島:富山にはもともと2年だけガラスを学びに来るだけのつもりでしたが、気づいたらもう20年くらい住んでいます。自然が豊かで、新鮮なお魚やお米やお酒も美味しくて最高です!
たまに千葉へ帰省したり、東京にも足を運んだりしますが、刺激はあるけど富山のゆったりとした時間の流れがすぐに恋しくなっちゃいますね。富山に住んでから、歩くスピードもゆっくりになりました。富山は暮らしやすいですね。
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いきいきとした笑顔で富山について話す小島さんは、富山での毎日の暮らしを心から楽しんでいる様子でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
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