【詩】木の葉の旅
泉が湧いている 微かな音
木の葉が ひらり 水面に たゆたう
やがて 細い流れが 一筋
木の葉が 流れに乗る
木漏れ日の中を 往く 旅
澄んだ流れ 清らかな 響き
陽を浴び 星の瞬きを見上げ
どこまで往くだろう
緩やかな流れにも 急流にも
水底の小石にも 大きな岩にも
出会いながら
濁流に呑まれた木の葉は
沈んだままだろうか 浮き上がるだろうか
もし浮かんだなら 木の葉は何を見るだろう
眩い朝日か 蒼い月か
木の葉は 旅を続けるだろうか
葉が擦り切れていても ゆらゆらと
どこまでも
やがて大海に 流れ着いたなら
何を見るだろう
泉でくるくると 回っていた時には
見られなかった
どんな景色を