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10Xのグロース支援の進化と面白さ

この記事は10Xアドベントカレンダー2024の4日目の記事になります。 昨日はCTOの石川さんが、アーキテクチャの限界を漸進的に押し上げる取り組みという記事を公開しています。

自分的10Xの推しポイントは『自分や周りの人がユーザーになれる』ところです。

10X 在籍3年目の鈴木です。新卒でコンサル会社に入社し市場調査や新規事業開発に従事したのち、10Xのグロースチームに入社してから丸2年が経ちました。
10Xはスーパーマーケットやドラッグストアといった小売企業に対し、ECプラットフォームと、事業計画の策定やマーケ支援/データ分析等の、グロース支援サービスをセットで提供しています。

自分は後者のプラットフォーム導入後のグロースチームに所属しており、2年間一貫して複数パートナーに対しマーケテティングを中心としたグロース支援を行っています。

今日は2年間でのグロース支援体制の進化と、個人的推しポイントについて書いていきます。

オンライン/オフラインを跨いだ施策の拡充

一つ目はオンライン/オフラインを跨いだ幅広い施策の拡充が進みつつあり、企画〜実行の幅広い領域に関与できる点です。

ネットスーパーは所謂生鮮ECと呼ばれるカテゴリに属するサービスであり、その他のECサービスと同様に、オンライン広告と非常に相性が良いです。

エンタメ系のサービスというよりは利用者の課題を解決するペインキラーの色合いが強いサービスであるため、Googleの検索広告や、アプリストア広告、比較系メディアへの広告出稿施策等が、主力施策となっています。

加えて直近は、TikTokやInstagram等の動画面やCM、クーポンを活用したCRM施策等ポテンシャルの高い施策の検証も進んでおり、自分の入社時と比べてもオンライン系の施策は拡充が大きく進んでいることを感じます。

また、ネットスーパーはスーパーマーケットやドラッグストアが立ち上げているECであることに特徴があり、パートナーである小売企業が培ってきた店舗や顧客という、超優良な資産を活用して販促を行うことができます。

認知度調査を実施しても、ユーザーがネットスーパーを認知する場は店舗の割合が非常に高く、店舗周辺へのポスティングや店頭販促といった施策が高い効果を発揮します。

オンライン系の施策はCPAが継続的に高騰し続けるため、常に新たなチャネルをハックし続けることが求められますが、上述の資産をパートナー企業が保有していることで費用をかけずに潜在顧客へリーチすることが可能です。

パートナー企業が培ってきた資産の凄まじさを日々感じると共に、ここがネットスーパーの非常に面白い点だと思っています。

このようにオンライン/オフラインを跨いだ幅広い施策の検証が進んでおり、これらの幅広い領域に関与できるのは、ネットスーパーという事業ドメインに、小さなマーケチームで関われる10Xならではだと感じます。(マジ楽しい)

非アナリストでもデータ分析を行える環境

二つ目は、データ分析環境が整備されており、非アナリストでもデータ分析を行えることです。

詳細はデータ基盤チームの谷口さんの以下のnoteが詳しいですが、10Xではグロース支援に必要なデータの開発、効果検証のナレッジの蓄積、クエリを書かずに観覧できる標準ダッシュボードの開発等が、データ基盤チームによって進められています。

これにより、CPAだけでなくLTVまで考慮したROIの高いチャネルの特定や、購入転換率を向上させていく上でボトルネックになっているファネルの分析等が、簡単なSQLをかければ非アナリストでも可能になっており、グロース支援を行っていく上で、非常に重要な知見が継続的に蓄積されていっています。

一個人の興味関心としても仮説の検証がクイックに行える環境は非常に面白く、パートナーに対する価値貢献という文脈でもこれは非常に重要であると考えています。

日々10Xが対峙しているパートナーはその道10年〜のネットースーパーや小売のプロであり、自分自身よりも何十倍も顧客や現場に対する解像度を持っています。

顧客や現場への解像度といった面でのパートナーへの貢献は非常に難易度が高いですが、データを元にした販促施策の効果検証や、仮説検証のためのデータ分析等は、喜んでいただけることも多いです。

継続的にデータ基盤の整備が進んでおり日々触れるデータが増えており、データ基盤チームには感謝しかありません。

プラットフォームだからこその推薦の進化

ユーザーは日々の食事や日用品の購買をネットスーパーで行うため、一購入当たり30点以上という、通常のECと比較すると大量の商品のカート追加が行われることが、ネットスーパーの特徴として挙げられます。

事業者の視点で見ても、一購買あたりの単価を上げていくことは利益を出していく上で重要な取り組みであり、通常のECで追うような購入転換率や継続率の他に、購買点数も重要なKPIとして日々追っています。

そこに大きな威力を発揮する機械学習を用いた推薦に、10Xでは『お客様体験チーム』という6人の少人数チームが取り組んでおり、直近だけでも以下のような機能がリリースされています。

・レジ前推薦でのパーソナライズモデル
・関連商品推薦
・一緒にどうぞ推薦
・次の検索キーワード推薦
・人気順
・代替商品推薦

中でも購入画面の前に出す『レジ前推薦』のパーソナライズは、モデルの変更前と比較してレジ前推薦経由の売上が10倍という非常に大きな効果を発揮しました。(カート追加率 3.2x, カート追加点数 2x, 単価 1.6x )

ECでは強いインセンティブを付与してもユーザーが買わないカテゴリの購買を促すような行動変容は望みにくいですが、ユーザーの背中を押す/やることを減らすような施策は大通りの鉄板の施策であると言えます。

このパーソナライズモデルもお客さまの購入履歴をベースにパーソナライズを行ったところ異常値を疑うような成果が創出され、機械学習&プロダクト素人である自分もその威力に腰を抜かしました。

こういった推薦モデルは社内でのドッグフーディング(日々自分たちで製品を利用しながら製品テストを行うこと)や、リリース後の結果を踏まえ高速で進化していくため、その過程を横目で見れたりデモで推薦モデルを体験できるのは非常に面白いです。

国内のネットスーパーシステムは受託開発かプラットフォームのどちらかの形態で提供されておりそれぞれメリット/デメリットがあると思いますが、こういった高度な推薦機能を提供できるのは明確にプラットフォームのメリットであると考えます。

推薦モデルやUI、グロース施策のクリエイティブ等は一発で正解を見つけることは不可能であり、高速で改善を回していく重要性が非常に高い領域です。

10Xではプラットフォームだからこそデータを基にしたクイックな検証が可能になっており、これもパートナーに10Xが貢献できる領域の一つであると考えています。

これについて詳細を記述している、機械学習エンジニアの千葉さんの記事も面白いので読んでみてください。(ぶっちゃけ書いてあること抜いただけ)

このように、自分が入社した2年前と比較すると様々な面でグロース支援の武器が進化している他、新規事業の開発も進んでおり日々非常に楽しく働いてます。
現在パートナー向けのグロース支援や新規事業開発を行うBizDevのポジションで絶賛採用中であり、少しでもピンと来た方は採用ページをご覧ください。

明日はCorpの山本さんが記事を公開する予定なので、そちらも是非ご覧ください〜


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