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■愈々、自然・生物等エトノス環境とのより多様で中庸な関係が再重視されるべき時代となるか?( Cf.・・・ヒトにより風邪コロナウイルスに共通の何らかの抗原を認識する広域交叉反応性メモリーT細胞を獲得!の可あり?)

愈々、自然・生物等エトノス環境とのより多様で中庸な関係が再重視の時代となる鴨神社? → Cf.過去の風邪の免疫記憶が新型コロナから世界を救う?ヒトにより風邪コロナウイルスに共通の何らかの抗原を認識する広域交叉反応性メモリーT細胞を獲得!の可あり?819日経バイオテクhttps://twitter.com/tadanoossan2/status/1292695385794727943

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<注記>エトノスとは?

・・・・・・世界大百科事典第2版(平凡社)の説明によれば、そもそものエトノス(ethnos)はギリシア語で民族を意味する。民俗学の用語としては、ロシア系の民俗学者S.M.シロコゴロフがはじめて本格的に論じ,ドイツの民俗学者ミュールマン(W.E.Mühlmann/1904‐ )などによって、この概念の重要性が明らかにされた。それは、同一の文化的伝統を共有するとともに〈われわれ何々族、何々人〉という共属意識をもつ最大の独立した単位集団を指す。

・・・従って,「一つのエトノスは場合によっては,バンドでも,氏族でも,部族でも,あるいはカーストでもありうる。」ということになるが、ここではその後の自然科学、歴史、地球環境、民族・人類学等に関わる研究と人間社会の全般に係わる意識上の変化等を反映させつつ、更に批判実在論(Critical Realism)、新実在論(新実存主義)などの新たな視点を加味してエトノスの概念を再定義しておくことにする。

・・・そこで、次のように定義することが可能となるだろう。すなわち、ethnosは古代ギリシア語に由来しており、村や都市に集住する「民衆」(デモス/demos)の周辺に住み、その「民衆」以外の部族集団のことを意味することから、エトノスの意味は、そこに置かれる人々の立ち位置が変われば正反対に反転し得ることになるので、そもそも絶対的で画一的な価値評価を伴う言葉ではなかったということになる。

・・・おそらく、それは休むことなき一回生の連続である「生命」現象そのものと同じく、永遠に揺らぎつつも(対象と背景環境が絶えず交替し得るものでもあるため)各アイデンティティーの持続性を必死で繋ぎとめるべきものであると言えるのではなかろうか。

・・・従って、エトノスとは『人間の生命と社会生活の維持に必須となる一定のローカル地域の自然・歴史・文化環境と深く共鳴して“人間性を未生(未来)へ繋ぐ揺り籠”(培地)となし得る開放系の共有観念、および風土または過去〜現在〜未来に渡り生存環境の微小馴化(マイクロバイオーム、量子物理学、あるいはエピジェネティック、トランスオミクスなど実験医学領域における多層生命科学のフロンティアなど)を常に受け入れつつも、その伝統的なヒューマン・スケールの全体性の“持続”を最も重視する、非常にしなやかで幅が広い寛容の意識、およびその受け皿となるローカルの風土』を意味する。>ということになる。(以上、https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2020/06/04/155449より部分転載)

(必読情報)

[ユーレカ!or 連想]ー0@Showk:◆ファクターX〜命題(3) 新型コロナウイルスの、最大の重症化因子は、「免疫」に対する無理解と無関心である #note  https://note.com/hecp/n/n00c411be5b18

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(関連情報)

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[ユーレカ!or連想]ー1《暴政の愛国/政治的インポテンツ》から《連帯パトリオティズム》なる展相(Potenz)の「リベラル共和」へ脱出が成るかニッポン!?/「愛国の疑似宗教性」と「暴政の条件」に関わる論考(Cf.将基面貴巳806日経:文化) #note  https://note.com/toxandoria2/n/n71729a662785

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[ユーレカ!or連想]ー2【“非MMT的”考察】新コロナパンデミック«試練»の意義は、大“公的債務”時代(グローバル国家信認リスク発生)の先にある真の課題の発見ということ https://note.com/toxandoria2/n/n7d3053f1cf1b

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[ユーレカ!or連想]ー3「信用」なる良い幻想が虚構世界を浮遊する悪い幻想を克服するカギは、一回性の出会いを絶えず多様に繋ぐ生命と自然環境への畏敬の念! #note  https://note.com/toxandoria2/n/n86b34c354efb

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[ユーレカ!or連想]ー4【実験医学的な思考実験】アンチ「重篤エピジェネティック疾患こと、アベシンゾー型トランスオミクス層リアル反転『リピート異常発現』症」に対する、一つの処方の方向性  #note  https://note.com/toxandoria2/n/nba47ae28eff6

・・・[緊急寄稿/“過去の風邪”の免疫記憶が新型コロナから世界を救う?
6分2020.06.19 千葉丈=国立感染症研究所客員研究員、東京理科大学名誉教授]https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/06/18/07102/の転載・・・

新型コロナウイルス感染症(COVD-19)のパンデミックが続いているが、幾つかの国では第1波は着実に収束に向かっており、完全に収束した国も出てきている。それぞれの国での感染率や死亡率などが出揃ったところで、日本や東南アジアでの死亡率が欧米や南米に比較して2桁少ないことが注目され、その背景として幾つかの可能性が示唆されて、検証が始まろうとしている。

 その1つは、BCGワクチンの接種が何らかの役割を果たしているのではないかとの考えであり、別の1つは、ウイルス抗原の提示に関与しているヒト白血球抗原(HLA)の違いによるのではないかという考えである。どちらもあり得る仮説ではあるが、個人的により高い可能性を持った仮説として、先日報告された「交叉反応性T細胞」による免疫記憶について紹介と考察をしたい。

 先日の記事で紹介したように、Cell誌に公表された、米La Jolla Institute for Immunologyの研究者によるプレプリントの論文によれば、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)流行前の健康人の40%から60%にはSARS-CoV-2の4つの蛋白質を認識するT細胞の免疫記憶が成立していた。また、流行前の全てのヒトのT細胞に、いわゆる風邪(common cold)の原因として知られる4種のコロナウイルスのうち、少なくとも3種に交叉反応性が示された」と報告された。こうした事実は、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)による感染症では注目されたことの無かった、コロナウイルスの仲間(属)を広く認識する「交叉反応性メモリーT細胞」の存在を示唆する重要な発見であるように思える。

 つまり、こういうことだ。我々人類は一生の間に何回も繰り返し風邪をひいて、大抵の場合は軽い症状で回復する。風邪の原因ウイルスとしては、4種の(季節性)コロナウイルスがあることが分かっており、これら4種のコロナウイルスに繰り返し感染することによって、ほとんど全てのヒトがコロナウイルス属に対する免疫を獲得している可能性が高い。そして、長期間にわたって繰り返し感染することによって、ヒトによっては風邪のコロナウイルスに共通の何らかの抗原を認識する「広域交叉反応性メモリーT細胞」を獲得している可能性があるというわけだ。

 このようなコロナウイルスを認識する「広域交叉反応性メモリーT細胞」の存在を前提に考えると、様々な現象を説明することができる。

 その1つが、SARS-CoV-2の感染後に誘導される免疫応答に関して、IgG抗体がIgM抗体と同時に出現するという現象だ。通常の免疫応答では、まずIgM抗体が出現し、その後にIgG抗体が出現するので、COVID-19では何か異常な免疫応答が起こっているのではないかとの主張まで出ている。

 ただもし、「広域交叉反応性メモリーT細胞」が存在していて、SARS-CoV-2への感染によって過去に感染した風邪のコロナウイルスへの免疫記憶が呼び起こされて、IgG抗体がIgM抗体と同時に出現したと考えれば、ごく普通の抗体応答が起こっていることになる。老化や何らかの疾病によって免疫不全の状態になっているヒトでは、このような「広域交叉反応性メモリーT細胞」が無くなったり、活性が低下しているために、肺炎の重症化が起こっている可能性が高い。

 また、小児がSARS-CoV-2に感染しにくいという現象も同様だ。小児が感染しにくい理由として、小児の血管は動脈硬化などを起こしておらず健常であること 、SARS-CoV-2の受容体であるACE2の発現が低いことが最近報告されている。

 ただもし、「広域交叉反応性メモリーT細胞」が存在しているのであれば、健常な血管や受容体の低発現に加えて、風邪を繰り返してひいてから間もない時期の小児や若年者では直ちに「広域交叉反応性メモリーT細胞」が呼び起こされ、SARS-CoV-2を排除できるのかもしれない。

 この交叉反応性T細胞の存在が、疫学的に流行国による感染の拡大の違いや死亡率の違いなどに、どのように関わっているのか、興味深いところだ。それぞれの国や地域によって、過去に4種のうち、どのコロナウイルスが流行したか、また、現在も市中に存在しているかなどによって、SARS-CoV-2を認識できる交叉反応性T細胞の量や活性が異なる可能性もある。

 場合によっては、日本や東南アジアでは、SARS-CoV-2も認識できる「広域交叉反応性メモリーT細胞」を誘導するような風邪のコロナウイルスの流行が過去にあって、欧米や南米では、そうしたコロナウイルスの流行が無かったのかもしれない。日本や東南アジア、欧米、南米のSARS-CoV-2感染者のリンパ球を採取して、4種のコロナウイルスに対する免疫反応を調べることによって、その可能性を検証できるだろう。

 ヒトの風邪の原因となるコロナウイルスを認識する「広域交叉反応性メモリーT細胞」について考えてきたが、このようなヒトの「広域交叉反応性メモリーT細胞」は、ネコやイヌなどペットのコロナウイルスによっても刺激を受け続けている可能性もある。現在も、自然界に存在する膨大な種類のコロナウイルスと人類との相互作用、あるいは戦いが、静かに続いているはずであるが、その実態はほとんど分かっていない。

 「広域交叉反応性メモリーT細胞」を誘導するコロナウイルスに共通の抗原を同定することができれば、その抗原を用いてあらゆるコロナウイルスに有効な理想的なワクチンが開発できると思われる。そのようなワクチンがもし実現すれば、将来より感染力の強い、あるいは、致死性の高い新たなコロナウイルスが出現しても、人類は対処できるはずである。

[完]

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