「知識共創社会」の大綱rev.4
久方ぶりに更新しました。キーワードを羅列してる感があるので、適宜解説記事を追加していこうかな、と今は思っています。
全体の枠組
「本」は今のところ、四分冊になるのではないかと考えています。その全体概要を示します。この記事では主に第一分冊(基礎理論に相当)の内容について述べます。全体として、経営学から見た社会へのフィードバックと言えるのかもしれません。
突き詰めれば、物質的な豊かさが実現しつつある今、「自分の好きなことや得意なことをすることで世の中も世界も回る」というための一群の書物である、と言えそうです。
これは、先進国として、発展途上国に対し、経済発展を成し遂げた暁には「自分の好きなことや得意なことをすることで世の中が回る」というビジョンを示し、世界中のひとりひとりが自分の力を十全に活かす世界にできると言えるのではないか、と思う次第です。
基礎理論
私は、今の社会が産業社会から知識社会へと移行しつつあると見ており、それは資本主義社会から「知識共創社会」への移行と言えると考えています。その基礎理論について整理します。
経済論(橋渡し論)
「基礎理論」で掲げた「知識共創社会」を成り立たせる経済のあり方について考察する予定です。モノの経済を持つ産業社会から、アイデアの経済をもつ知識社会に、いかに混乱を抑え、スムーズに橋渡しするのか、ということが主題になると思われます。
起業論(組織づくり論)
「知識共創社会」では、組織ではなく、組織「化」が大切になると考えており、その方法論についてフォーカスする予定です。地域づくりにも関わる内容になるのではないか?と推測しています。
政治論
「知識共創社会」における国内政治・国際政治について考察します。ロールズさんの異なる価値観の共存ための「政治的リベラリズム」が基盤になると思われます。
時代の変化(産業革命前後から現在まで)
モノの観点
産業革命前後から現在までの歴史を「モノ」を中心として振り返ります。歴史的な流れとして見れば、「所得」の強制から「余暇」の復活へと言えるのではないでしょうか。
アイデアの観点
産業革命前後から現在までの歴史を「アイデア」(知識)を中心として振り返ります。歴史的な流れとして見れば、産業社会の発展に伴う知識創造の大衆化がなされたと言えると思います。
組織の観点
このように産業革命前後から現在に至る間、知識の重要度が増してきたわけですが、ドラッカーさんが指摘するように、知識創造にとって大切な「組織」に着目して、このあたりの歴史を振り返ります。ここでは、時代の変化に応じた組織の変遷を概観しつつ、最新の組織形態と言えるティール組織について説明します。
組織における知識創造
知識創造のメカニズム
知識創造理論(SECIサイクル)は、ニュートンの運動方程式のようなもので、知識(創造)の現場では、常にこれが回っていると整理できる。
組織を持続可能なものにするには?(well-beingの実現)
ここまで述べてきたように、知識創造には「組織」が必須の存在となるが、ティール組織では、well-beingのPERMA仮説を(比較的)達成しやすく、持続が容易である。
「知識共創社会」とその包括性
組織を越えた知識創造
単一の組織では解決が難しい(社会)課題のための方法論として、コレクティブインパクトがあり、異なる組織が協力し合うためには「共通善」(共通のアジェンダ)が肝要と言える。また、成功の五条件は、本質的には単一の組織と変わらず、知識創造にはフラクタル性があると言えるのではないか。
組織の包括性
ティール組織だけが存在すべき組織というわけではなく、それに至るまでの組織も人々の発達や状況に応じて使い分ける必要がある。
社会におけるこれからの知識創造のあり方
社会における新技術の受容のメカニズム
モキイアさんが、産業革命から現在に至るまでの歴史から、社会が新技術を受容するための「四つのチャンネル」を見出した。
「四つのチャンネル」から見た現在の状況と課題
「知識共創社会」の最終目的地が、個人向けのコンテンツになるということを念頭に置いて、現在の状況を「四つのチャンネル」で整理してみる。
具体的な実践方法(地域での取り組み)
具体的な取り組みとしては、以下の本で整理されているように、各地域において「4P」の構築が大切になってくるのかもしれない。(同じ地域の中でも取り組むジャンルによって、活動する場所が異なるということがあり得る。)
いろんな論点?
政府とは何か?
団塊Jr。エンジニアを生業としつつ、経済学→経営学→心理学へと関心が移ってきた変な人。ついに退職し、「知識志本主義社会」へ旅立つ。夢(妄想?)は、アダムスミスやドラッガーのように結果として新たな学問領域を打ち立てること。SF:戦略性/学習欲/内省/慎重さ/着想