知識社会における富の偏在は必然っぽい
産業社会の代表者たるトヨタと、知識社会の代表者たるネクソンを比較してみることで、知識社会における富の偏在が分かりやすく見えると思います。
CF等の違い(連結)
(本業のもうけを示す)営業CFを基軸に見ていくのかな、という気はする。
トヨタ ネクソン(単位億円)
設備投資 012932 00105
原価償却 008769 00085
研究開発 010904 00165
営業CF 027271 01376
投資CF -46841 -1402
財務CF 027391 -0026
現金同等物 051009 02525
従業員数 366283 6288
営業CFを1としたときの、それぞれの比率
印象深いのは、設備投資と減価償却の桁が概ね1つ違うな、というころ。(比率にして5倍程度)
ネクソンは営業CFと投資CFがほぼ一緒で、それゆえに、財務CFが不要というのが印象深い。
また、従業員一人当たりの営業CFは、トヨタが743万円、ネクソンが2188万円というのも印象的。そりゃ富も偏在するようになりますわな、というところ。
超ざっくり言うと、営業CFに人件費を足し算すれば、一人当たりGDPに相当すると考えてもらっていいような気がします。四季報にトヨタの数字はありませんが、日産は797万円だそうです。ネクソンは598万円。
営業CFと人件費の比率はある意味、資本分配率と労働分配率につながると思います。
ざっくりまとめると、投資はそれほどいらない、労働分配率は低い、こりゃ内部留保が溜まりますな(^^;
トヨタ ネクソン
設備投資 00.474 00.076
原価償却 00.322 00.062
研究開発 00.400 00.120
営業CF 01.000 01.000
投資CF -1.718 -1.019
財務CF 01.004 -0.019
現金同等物 01.870 01.835
団塊Jr。エンジニアを生業としつつ、経済学→経営学→心理学へと関心が移ってきた変な人。ついに退職し、「知識志本主義社会」へ旅立つ。夢(妄想?)は、アダムスミスやドラッガーのように結果として新たな学問領域を打ち立てること。SF:戦略性/学習欲/内省/慎重さ/着想