電話とは
『哲学的な100の質問』のつづき。
なんのこっちゃと言う方は、一番最初のこちらの記事をごらんください。
013.電話とは?
もう、電話って言われたらこれしか思い出せない。
カードキャプターさくらにね、はまってたんです。
確か小学生と中学生をまたいでた時期だったような。
たぶん、わたしとおなじようなひとがいっぱいいるとおもうんですよね…
李小狼くんに頭をおかしくさせられたひとが…
(ほら、一発変換できたぜ…)(何かの証のように…)
なかよし本誌を読みながら、さくらへの甘酸っぱい片思いを抱く小狼くんに萌え転がって、とてもじゃないけど次のページを読めないバシーン!!(雑誌をすごい勢いで閉じる)
みたいなことをよくしていたんだけど、カードキャプターさくらはね、アニメもやってたんです。
何曜日だっけ…土曜日?忘れたけど、夕方?夕方と夜のまんなかぐらい?
わたしは食い入るようにアニメを見た後に、すっと立ち上がり、家電に向かいました。(もちろん携帯などない時代である…)
そして友達の家の番号をピポパと押す。
『かけてくると思ったよ…』
Iさんの声が受話器越しに聞こえる。
わたしはその当時から電話がそんなに得意じゃなく、「遊ばない?」っていう誘いの電話以外はほぼかけたことなかったのだが、小狼くんに頭を狂わされているので、学校で会うまでが我慢できず電話をかけざるをえなかった。
「今観てた!?」
『観てた……やばかった……』
ただやばい、どこがやばいというとあそこがやばい、わかるわかるちなみにここらへんもやばくなかった、わかるやばい、なんというかあーやばい!
傍から訊いてるとマジで「?」としか言いようがない電話をして、満ち足りた表情で電話切ってた。
あと、もうひとつ電話と言えば先輩とのエピソード。有料記事の『記憶のカケラ』に書いたことがあるんだけど、もうかなり前の記事なのでここだけ全文引用します。
相方と結婚していなかった頃のことだ。その日は映画を見に行こうと約束していて、わたしは既にネットでチケットを予約し、待ち合わせの場所へと電車で向かっていた。
もうすぐ着こうとする頃、相方から電話がかかってきた。
「もう着くよ」と出ると、なんだか様子がおかしい。わたしよりも先に約束していた予定を忘れていたなどと言い始める。しかもそれだけを言って、だからどうなのかを言わない。「え、それは行けないってこと?」と聞くと、モゴモゴしながら「行けない」という。
ダブルブッキングされたのはこれが初めてじゃなく、以前された際に「忘れるんなら手帳に書いといてよ!」と言っていた。改めて「手帳に書いてなかったの?」と聞くと、「書き忘れていた」という。
冷静に大人にふるまおうとしていたが、だんだん事態を理解するとともに、心の奥から湧き水のごとく込み上がる怒りとガッカリ感が抑えきれなくなってきた。つーか待ち合わせ時間間近に言うんじゃねーよ…!!!!
喉元から怒りが言葉になろうとするとき…最後のストッパーが働いた。
そして…
「ほんっとーに役に立たねー手帳だな!!!!!!!」
と言ってブチィーッと電話を切るに至った。
最後の最後で、微妙に矛先を『本人』ではなく『手帳』にずらしたことで、よくやったエピソードとして私の中では記憶されている。
めっちゃハートウォーミング、わたしってやばい優しいやつじゃない?という振り分けとして記憶されてる。今も。
電話苦手だけど、それでもテレビ電話よりはいくらか電話のほうがマシだな…って最近おもいはじめた。わたしとの相性の話。
テレビ電話、コロナ時期にすごい隆盛を極めたと思うんだが、わたしはなんかテレビ電話だといまいちリラックスしきれない。親と話しててもそう。というかそもそも我が家は親と電話で話す文化もほぼない。まあ、メールも不精なんでほぼしない。もともとあんまり密じゃない。
ふうか氏は全然じいじばあばと話してても、会話そっちのけでふうか劇場を始めてしまうので、テレビ電話も全然平気そう。
でも、今でもNYのふうか氏のお友達のMちゃんとたまにテレビ電話をすることになるんだけど、なんかやっぱり対面で会うのとはちがうなーとは感じる。どこでそう感じるかと言うと、こう、久しぶりに会う相手と照れちゃうところがあるとおもうのだが、そこで生身の身体があると『遊んで』すぐに慣れられるんだけど、電話だとその距離がなかなか近づかない感じ。それでも、楽しそうにはしてて、「テレビ電話」はふうか氏にとってすごくいいものなんだけど。でも、『会う』ことの代わりにはならないよなともおもう。
オンライン保育とか授業とか、このご時世にいいところはたくさんあるけど、生身?対面?のほんとうの代わりにはなかなかなれないよなっておもうのだ。
ふうか氏のような幼児のときには余計そうだけど、もっと上の年の子もそうだよなって、今大学生の状況見ててもおもう。
っていうか、なんなら大人のわたしだって今そうだ。『対面』で友達に会いたいわ~。
そして、わたしはどこかその代替のように今この『哲学的な100の質問』を書いているのではないか説。哲学はどこいった…。なんでもいいんじゃ、わたしにしゃべらせてくれや~
ということで、電話の絵は小狼くんになりました。本文読まないとマジでなんでなん感があるとおもう。でも、わたしのなかではそれしかないかなと。ちなみに今なかよしで中学生編やってるんだけど、ちらっと読んだだけなんだけど小狼くんが優しくなりすぎて、なんだか遠い存在になってしまった。ツンデレすぎて、慌てすぎて、すぐ走ってったあの小狼くんが…いまや三十路越えのわたしより、心落ち着いてしまったのでは疑惑。いや、疑惑じゃなく事実。
過去の回答もマガジンにまとめてありますので、よければどうぞ。
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