「虫めづる姫君」(1)
このお話は、1000年ほど前に書かれた「虫めづる姫君」という日本古典文学作品を、KOJINオリジナルで「抄訳」したものです。
当時のおひめさまは、桜や蝶を愛することが、美しい女性としての「マナー」とされていました。 けれど、そんな考え方に正面からNOを突き付けた、少し変わり者のおひめさまがいたのでしたーー。
むかしむかし、美しい姫君がおりました。
その美しい姫ぎみは、蝶をたいへん愛していたので、「蝶めづる姫君」と呼ばれていました。その美しい見た目と、かわいらしい趣味から、た