【気まぐれエッセイ】女を卒業する日まで

30代になり、
『一生女でありたい』という想いが強まると同時に、『早く女を卒業したい』という、相反する気持ちもまた一層増したように思う。

私はこの拮抗する2つの願いを、24〜25歳くらいから抱いてきた。


漫才のネタに使われるような『ザ・おばちゃん』になってしまえば、どれだけ軽やかに人生を楽しめるだろうと思うのだ。今抱えている悩みのほとんどから解放されるのではないか、とも。


それでもやっぱり、女として輝き続ける年上の女性たちへの、強烈な憧れを捨てることなど出来ない。


だから、『今とは違った類の笑い』に満ちた第二の人生を楽しみにしながら、やっぱり今はまだ、目一杯女を頑張りたいと思う。


諦めず、でもしがみつかずに、『自分』という素材を素直に引き受けた上で、女を満喫したい。

というのが理想。実際は、しがみつかずに、なんてまだまだ全然無理だ。努力ではカバーしきれないコンプレックスに、私はやっぱりこれからも、悔しさや苛立ちや虚しさを感じてしまうのだろう。

それも込みで、今はまだ、女を頑張ろうと思うのだ。今は、まだね。




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