【気まぐれエッセイ】女を卒業する日まで
30代になり、
『一生女でありたい』という想いが強まると同時に、『早く女を卒業したい』という、相反する気持ちもまた一層増したように思う。
私はこの拮抗する2つの願いを、24〜25歳くらいから抱いてきた。
漫才のネタに使われるような『ザ・おばちゃん』になってしまえば、どれだけ軽やかに人生を楽しめるだろうと思うのだ。今抱えている悩みのほとんどから解放されるのではないか、とも。
それでもやっぱり、女として輝き続ける年上の女性たちへの、強烈な憧れを捨てることなど出来ない。
だから、『今とは違った類の笑い』に満ちた第二の人生を楽しみにしながら、やっぱり今はまだ、目一杯女を頑張りたいと思う。
諦めず、でもしがみつかずに、『自分』という素材を素直に引き受けた上で、女を満喫したい。
というのが理想。実際は、しがみつかずに、なんてまだまだ全然無理だ。努力ではカバーしきれないコンプレックスに、私はやっぱりこれからも、悔しさや苛立ちや虚しさを感じてしまうのだろう。
それも込みで、今はまだ、女を頑張ろうと思うのだ。今は、まだね。
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![とわ 歩志華 (Hoshika Towa)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8432105/profile_05c2e28ed49a5e9875f53f136e07f1d7.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)