【気まぐれエッセイ】自分と仲直りしたら、怖いものがなくなる
私は20年以上、自分にダメ出しをし続けてきた。
でもそれは、自分のことが嫌いだからじゃない。むしろ大好きで、幸せにしてあげたいと思うからこそだ。
我が子の幸せを願うがあまり厳しくし過ぎる、スパルタ教育ママやステージママに、似ているかもしれない。
誰よりも幸せになってほしいから。ちゃんと努力すれば伸びる子だって信じているから。厳しくするのは、愛しているから。
恥をかいてほしくない。どこへ出しても立派にやり遂げる素敵な子になってほしい。だってそれが、この子の幸せにつながるから。
こんな風にね。
だけど私は、大切なことを見失っていたんだ。
子どもを愛しているはずなのに、接し方を間違って子どもを追い詰めてしまう親御さんと、きっと同じ過ちをおかしていた。
何よりも大切にすべきは、世間的に良いとされることより、自分(子ども)の率直な気持ちだってことを分かっていなかったのだ。
頭では理解しているつもりでも、心底はそう思えていなかった。
例えもし、世界中が私をダメだと言っても、私だけはありのままの私の根源的価値(例え直さなければならない点があったとしても、それによって変動しない根本的な価値)を、認めてあげなくちゃいけなかったのに。
それなのに私は長年、他者評価や他人が作り上げた幸せの基準に従って、自分を矯正しようとしてきたんだ。そうすれば自分に自信を持てて幸せになれるって、思っていたから。
他者から傷付くことを言われたとき、その厳しい言葉を、さらにトゲトゲのケースにくるんで私の胸に突き刺していたのは、誰でもない、私自身だった。
たくさんたくさん、傷付いてきた。
そして私をここまで深く傷付けたのは、私だ。
あぁ、いつも私の味方をしてあげられなくてごめんね。あの時も、あの時もあの時も、いつも厳しいばかりで本当にごめんねって、今朝言ってみた。
涙が出た。
もうとっくに解決している問題だと思っていたから、ふと軽い気持ちで言ってみただけなんだけど、なんだか、溢れ出してきた……。
まだ溜まっていたんだね。
だから私は、改めて自分と約束したんだ。
「誰に何を言われても、何があっても、必ず私は私の味方だからね。どんなときも、絶対に私が私の幸せを守るから」って。
そしたら心なしか前より、世界が優しく見えた。
だって、何が起きても、私はもう、私のことを傷付けないから。
どんな出来事もどんな言葉も、私の胸に届くまでに、必ず“私”というフィルターを通るんだから。
幸せな時間で人生を埋め尽くしたい私にとって書くことは、不幸を無駄にしない手段の1つ。サポートしていただいたお金は、人に聞かせるほどでもない平凡で幸せなひと時を色付けするために使わせていただきます。そしてあなたのそんなひと時の一部に私の文章を使ってもらえたら、とっても嬉しいです。