【令和7年度】筑波大学情報学群編入合格体験記 ~大問1を落としても合格できる!~
こんにちは
僕は令和7年度筑波大学情報学群編入試験を受験し、第一志望の情報科学類に合格しました。
(情報メディア創成学類と併願しました。)
受験当日までの過ごし方や合格プロセスを皆さんと共有したいと思います。
※受験当日の話多めです
受験勉強を始めたときの状態
大学:四年制の単科大学(機械工学科)
TOEIC:565点
数学:まあまあ
情報:ゴミ
勉強開始時の英語、数学、情報の出来は、ざっくり
英語 ≧ 数学 >>>>>>≀≀>>>>>情報
といった感じです。プログラミングとかやったことないので
志望動機
大学受験の時に落ちてしまったためです。リベンジです。どうしても森の中で勉強したかったです。
あとは、入った大学の学科があまりにも材料系とか物理系寄りのところで、もう少し情報系の勉強がしたいなーと思ったからです。
つまり僕の大学選びのサーチ不足です。ごめんなさい。
各科目の勉強法
各科目ごとに自分がした勉強を共有します。
英語(TOEIC)
過去に自分があげた記事があるので
そちらを見てくれると嬉しいです。
765点を取りました。
数学
筑波大学の数学は非常に癖があるという点で難しいです。数学科のような問題を出してきます。他大学の問題はただ難しい問題を解けるように演習を積めば解けるようになると思いますが、筑波大学の数学は(特に線形代数は)原理を理解していないと解けない問題がよく出ます。
定理などの証明などをして、その理解を怠らずに勉強することが大事です。難しい問題を演習するよりも今出来ない基礎的な問題を演習するようにしましょう。
1年3月~1年4月
大学が始まるまでは授業の予習をしていました。大学の数学は普通に難しいです。予習せずにいきなり授業を聞くときついです。
大学数学の講義動画を見たり大学の教科書などを読んだりして内容をざっと把握し、例題や類題を全て解けるようにしていました。
1年4月~1年7月
メルカリか何かで編入試験徹底演習を買いました。緑色のあれです。(以下、緑色の本)
1回で解けたところはそれ以降は解かずにたまに不安になったら解く。出来なかったところは2周目にまたやりました。何周したか覚えてないくらいやりました。
1年8月~2年7月(試験日まで)
夏休み中に後期の予習をして、緑色の本の該当範囲をやりました。
緑色の本が一通りとけるようになったら、編入数学過去問特訓をやりました。黄色いあれです。(以下、黄色の本)
1年10月頃には完全に黄色の方をやっていました。こっちも、問題によって2周した問題もあれば、10周以上したものもあります。
また、同時進行で高橋ユウコ先生があげている各大学の編入数学の解説動画を視聴していました。最初に自分で問題を解き、その後動画を再生して解説を聞きました。先生の解法はよく参考にさせてもらいました。
情報基礎
2024/10/22追記
/*情報基礎対策についてまとめた記事を作成しました。こちらも合わせてご覧ください。
追記終わり*/
C言語の勉強を始めたのは1年の6月頃です。最初の環境を作るところがとても難しいですが、挫折しないようにしましょう。
情報基礎の学習には今まで定本という参考書の使用が先人の方から推奨されていました。しかし令和になってからそれだけでは足りなくなってきています。競技プログラミングで養われる最適化(このコードをもっと効率よくしなさい系)や、情報理論などの別の分野の知識を使う問題が増えています。単純に難易度が上がっています。
アルゴリズムを学習するに際して、コードは覚える必要はありません。覚えるべきなのはその仕組みです。仕組みを自分の言葉で説明するかのようにコーティングをするのです。よってコードは覚えません。(2回目)
インプットとアウトプットの量も大事です。プログラミングは演習用の参考書が少ないので、いかにアウトプットの機会を自分で作れるかを意識してみてください(例:暗記用の参考書に書かれていたコードを何も見ずに書いてみる。)
僕のnoteのアイコンも、何も見ずに書いためざましくんです。この始末です。
1年6月~1年8月
最初のC言語学習には、やさしいCをおすすめします。
プログラミングが全く分からない人向けに丁寧に説明してくれている本です。この本をやって、C言語の文法を押さえました。
1年8月~2年2月
1年8月からはC言語による初めてのアルゴリズム入門を周回しました。
アルゴリズムが網羅的に載っているので、まずは一行ごとに何が起こっているのかを分析しましょう。そして理解したら、写経してみましょう。なぜこのコードを書く必要があるのか?を頭の中で考えながら写経すると100倍違います。
また、1年の8月からは、AtCoderという競技プログラミングのサイトを活用していました。このサイトはC言語の基礎力をつけるのはもちろん、それよりも問題処理能力や最適化する力を養うのに優れていると感じました。
AtCoder Problemというサイトで過去のコンテストの問題が解けるようになっているのでそこで練習しましょう。
2年3月~2年7月(試験日まで)
このころから過去問を解き始めました。過去問はメルカリでH24~H31年のものを購入しました。また、筑波大学は直近3年分の過去問をネットで公開しているので、そこから3年分の問題と解答をGETしました。
ただ、H24年からH31年の解答は手に入れることができなかったので、同じ筑波大学情報学群を目指している人たち4人ほどでnotionにグループを作り、解答を作成することになりました。
情報は、受験日当日までに
・AtCoderのABCコンテストのC問題が30分くらいで解ける
・過去問がほとんどの年で8割ほど解ける
状態になっていると安心です。
試験日の過ごし方
ここからは試験前日から当日の過ごし方を紹介しようと思います。
前日
前日に前泊し、試験を受ける予定でいました。そのため朝8時頃に起き、そのまま支度をして家を出ました。
駅で朝ごはんを食べました。朝マックです。
電車を乗り継いで筑波についたのは11時頃でした。
この日はめちゃくちゃ雨が降っていて(梅雨の時期)靴下が濡れても良いように、替えの靴下をいくつか持っていたのですが、靴が濡れてしまいました。
試験本番までに乾いたので良かったですが、試験中に靴が濡れていると集中出来ないと思うので靴を2足以上持っていくことをお勧めします。運び方は任せます。
編入試験は毎年同じ時期なので、来年度以降も雨が降っていることが予想されます。
お昼ご飯にはマクドナルドを食べたかったのですが(←あれさっき食べてなかった??は??る???)つくば駅から少し歩く必要がありました。雨が降っていたのでやめました。
駅近くの商業施設のフードコートでたこ焼きを食べました
さて、筑波に到着して最初にすることは筑波大に行くことです。当日に慌てないよう、是非試験会場までの行き方を確認しておきましょう。
例年と変わっていなければ、情報学群の試験会場は、春日エリアです。なんとつくば駅から徒歩7分で着きます!!
などと募集要項には書いてありましたが、実際には歩きで20分はかかりました。気を付けてください。とはいえ、どの試験会場よりも近いと思われるのでバスの利用は必要ないでしょう。
情報学群の会場の前に到着すると12時頃には掲示板みたいなところに試験教室が張り出されています。
その後は筑波大の中を迷子になりながら散策しました。
※学内のスーパーKASUMIで筑波大グッズなどのお土産を買おうとしたら全レジキャッシュレスで買えませんでした。チャージしておきましょう。(残高13円)
駅に戻ってスタバを買った後、14時頃にホテルに戻ってチェックインしました。それからは夜になるまで勉強していました。
僕が宿泊したホテルはダイワロイネットホテルつくばでした。おすすめします。非常に高級感があり(高級感というか高級)なによりも従業員の方々が非常に優しかったです。
さらにホテルから筑波大がとても近いです!徒歩20分、自転車で多分7分、飛行機で2秒で着きます✈️
部屋には、教材が十分に広げられるくらいの長い机があります。一通り勉強したら徹夜せずに寝ましょう
つくば駅周辺には24時間営業のコンビニがいくつかあります。お腹が空いたりした場合はいつでも買いに行けるはずです。
当日
6時くらいに起きて会場に向かいました。朝食はローソンのからあげ君です。お世話になります。
会場が9時開場9時半まで入室可能でした。開場と同時に入室し、試験時間まで勉強して、試験を受けました。
問題の様子
問1:重積分
ここでは簡単な重積分がでました。例年と比べても特に簡単です。
(1),(2)の簡単な誘導問題を解き、(3)の重積分を解いて10割と思っていたのは最初の5分だけでした。
(1)の「(x,y,z)から(r,θ,φ)の変数変換の~」の意味を理解できませんでした。これは普段の変数変換をすればよいのですが、それだと「(r,θ,φ)から(x,y,z)じゃね?」となってしまいもじもじしました。
大問1は飛ばして(多分飛ばしたの僕だけです。)他の問題を解いた後に戻って考えました。
結局普段とは異なる変数変換で解いて、残り時間を他の問題の見直しに使いましたが、テスト終了後に数学サイトを見たら違ってました。全部。
大問1が絶望の0割スタートです。ひえ~
問2:二次曲線
二次曲線は結構やっていたので10割解けたと思います。基本的な固有値固有ベクトル問題でした。
情報学群で二次曲線は珍しい印象を持っています。線型写像とかベクトル空間、正射影のイメージがあります。
この時点で40分経過。少し緊張感を持ちながら情報に移りました。
問3:単純パーセプトロン(は?)
よくわからないのが出てきました。問題に説明が詳しく書いてあるのですがとても長いです。
筑波大は令和元年あたりから情報理論などを問題に組み込むようになったと思います。これらの対策をするかどうかは皆さん次第です。
上に書いた通り、情報理論の部分は例年説明が入っているので知らなくても解くことはできますが、知っているに越したことはありません。
僕はもちろん知らないので頑張って読みながら問題をすべて埋めました。体感8割です。
この時点で1時間10分ほど経過。見直しをする余裕はありませんでした。
問4:バケットソート、安定なソート
問4はR4年に情報基礎1で出題されたものと、同じテーマのものが出ました。問題もいくつか既視感のあるものでした。
最後の方のコードを埋める問題に少し手を焼きましたが、大体8割解けたと思います。
残り20分。頑張った方だと思います。
(↑この後大問1に戻って○にます)
発表日まで
試験が終了した時点で半ば諦め状態でした。
なぜなら大問1が0点だからです。
たこ焼き食いに来ただけになっちゃったなーと思いながら
筑波を去りました。
筑波を出た後は友達と東京で集合し、
ごはんを食べたりゲームセンターで遊んだりしました。
他にも合格発表日までにバイト終わりにご飯を食べたり、友達と会って話したりしたのですが、正直何も頭に入ってこず、落ち込んでいる様子を周りに悟られないようにするので精一杯でした。
合格発表の日、この日は1限から3限まで期末テストがあり、2限のテスト終了後に番号を確認しました。発表から2時間後の事です。
落ちているだろうなーと思っていた情報科学類の方の番号から確認したのですが、そこにあるはずのなかった自分の番号がありました。
最初は「???」となりましたが、友達や家族に番号を確認してもらい、「おめでとう!!」と言われるたびに段々実感がわいてきました。
まとめ
ということで、大問1をすべて落としても筑波大学に合格できます!もし勉強中にくじけそうになったら、合格発表を待てずに辛くなったら、筑波大学での生活や、それに向けて勉強してきた自分の姿を想像してください。皆さんの勉強が無駄になることなど絶対にありません。僕もこの受験勉強で実感しました。他に聞きたいことがあればぜひtwitter(@towardIT7)にお越しください
筑波大でお待ちしております。
↓↓自分がお世話になった情報学群の先輩方の合格体験記です。ありがとうございます。