プロフェッショナルの学習 - MOOCS活用において基本方針とすべきこと(気をつけるべきこと編)

MOOCSの有効な使い方というか気をつけたらいいんじゃないかなという点について書きます。

MOOCSのコース数が増えてきました。Edx,Cousera,Udacityの御三家に加えてUdemyには10万以上のコースがあるそうですし、NewspicksまでNewspicks academyをはじめていますね。googleやAmazonが提供するコースで、いまをときめくcloudもGCP,AWSを通して学ぶことが出来ます。凄い時代になったものです。

MOOCSを活用するかしないかということは「学習にテクノロジーを活用しているかいないか」ということになるので、個人的には活用しない手はないと思っています。同僚がMBAの取得者だったり、これから取得するケースが多いのですが、やっぱり「ぼくの場合は」コストに見合わないと思っちゃいます。数千万と2年間の時間があったらMITもStanfordも自分に必要なもの全部制覇出来ちゃうなとか思っちゃうんですね。(ただMBAは人生の選択レベルの話なので、他人が口出すようなことじゃないです)。

ただ最近のMOOCSを見ていると、これはどうかなというコースが多くなってきました。MOOCSにわざわざ取り組む方って真面目な方が多いと思うので、そういうコースは避けたいものです。下記に気をつけるべきことを何点か書きます。

1. 教養ものは避ける(方が無難)
教養のない僕が言うのもなんですが、教養に対して「本当に切迫している方」って一体どれくらいいるんでしょうか。それに対して、自分の人生の目標を達成する為に「明確なスキルを獲得することに切迫している方」なら結構いる気がします。例えばぼくとかですね。「教養こそがスキルアップに本当に重要だ」みたいな本がたまにありますが、ちょっとイメージすれば明らかですが「あいつは教養があるから昇進させよう」とか「あの人は教養があるから、このプロジェクト発注しよう」とか、現実世界でちょっと想像出来ません。

2. 学習者の学習負担を過度に下げているものは避ける
例えば、大人気のAI系でも下記の有名コースでは手を動かす作業があります。
Machine Learning - Stanford university
https://www.coursera.org/learn/machine-learning
その一方でこういったエグゼクティブ向けのものは時間のかかるハンズオンの要素を入れていませんね(個人的にはExecutive educationと入っている時点で受けない方がいいと思う様になりました。色々痛い目を見たのです。しかも値段も高いことが多い
Artificial Intelligence: Implications for Business Strategy (self-paced online)
https://executive.mit.edu/openenrollment/program/artificial-intelligence-implications-for-business-strategy-self-paced-online/#.XM2H7pMzZR4
大学の授業に置き換えると分かりやすいのですが、前者の方は大学の授業だったら「〜〜実習」とか「〜〜演習」みたいな実際に手を動かす授業で、後者の方は「〜〜概論」みたいな出席だけしてれば単位はくる授業なわけです。どちらが学習効果が高いかは明白ですね。

3. 多額の予算がちゃんとかかっているものを選ぶ
いいものをつくるには人手と才能がかかるのです、=予算がかかるのです。Udemyによくあるような個人が提供するコースにもいいものがあるのはわかりますが、「それを判定するのが非常に難しい」ので、やはり多額の予算がかかっているものを選ぶのが有効です。

4. Certificationに価値があるものを選択する
かつてStanfordとかMITの授業が無料で受けれるだけでいいという牧歌的な時代がありました。が、いまはそうも言ってられません。例えば、ぼくが受けているMITのDSのコースではcertificationについてAcademic credentialを付与しています。Drというのは海外では非常に重い物なのでこれは結構な驚きです。
MicroMasters Program in Statistics and Data Science
https://micromasters.mit.edu/ds/
Learners who successfully complete this MicroMasters Program Credential have the opportunity to apply to the MIT Doctoral Program in Social and Engineering Systems (SES) offered through the MIT Institute for Data, Systems, and Society (IDSS) during the SES admissions cycle (due date: December 15).
これは非常に重要だと思います。というのは、やはり学習というのは時間がかかるものですし、そのコストは社会人だと高いのです。平日や週末はこんな感じでほぼほぼ潰れます。学習成果がスキル向上だけだとちょっとここまでは取り組めないのです。
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過去記事
Statistics and Data Science from MIT に向けた準備
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/08/statistics-and-data-science-from-mit_26.html
Statistics and Data Science from MIT - Probability - The Science of Uncertainty and Data (10/)
https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/11/statistics-and-data-science-from-mit.html
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明確にスキル獲得が出来て、外部証明も出来るとにより各人の学習目的を達成出来るというのが一旦のところのゴールかと思うので、やはりCertificationにちゃんと価値があるものを選ぶというのは非常に重要です。個人的な経験では、いくつかのMITやStanfordのCertificationを取得した後ではヘッドハンティングの質が大きく変わりました。
個人的にはStanfordのCS MS degreeも取るつもりなのでMOOCS様様です。ただやはりちゃんと明確な方針に基づいたアクションでなければ、目的は達成出来ないのです。MOOCSの活用については今後も色々書いていきます。

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