稽古録11~へとへと~
日時:11月14日 13:00-16:15
参加者:田村、片山、増田、石田、森田、しばいぬこ
文責:しばいぬこ
○稽古内容
・読み合わせ
タイトルにもある通り、今回の読み合わせは大変刺激的で、かつ疲労を伴うものになった。なぜなら自らに与えられた役柄ではなく他人の役を読み、しかも3ページごとに役をシャッフルしたからだ。普段会話をする妻や男の役の人物がコロスになって虚空に台詞を放ったり、会話のキャッチボールをすべく他人の言葉1つ1つにアンテナを張ったり、など…。とにかく、これまでに積み重ねてきた練習を良い意味で裏切るような体験になったことは言うまでもないだろう。ここで、参加者から稽古後に寄せられた意見を以下にあげたい。
〈片山〉
弟やコロスの事実述べる系に台詞読みづらい。みなさんどうやって読んでるんでしょうか?話題とかその場にいる人に対してどういう感情を抱いているとか信条とか、そういうので台詞の言い方とか身体の在り方とかが変わると思ってるんですけど、事実述べる系の台詞ってなんか、やっぱ何を軸にしていいのかわからないから正解も不正解も、しっくりもない感じがする。むず。
〈田村〉
弟の長いセリフに含まれる決然性みたいなものはなんなんだろう?と思っていたら、自分で読んでみて、きっとお姉さまを助けたい(夫婦にお姉さまを娘として認めてもらいたい)という気持ちの表れなのかなあと思った。
コロスのセリフは、すでに忘れられたものの無念があり、まるで今まさに忘れ去られようとする女に、コロスの時は感情移入していた。
セリフをいう時より、言わない時の方が大変。周りの出来事やセリフを絶えず受け取っていないといけないので、なんか肩甲骨らへんとお腹らへんがいつもピクピクしていた。背中とお腹でセリフを受け取っているのか??後、呼吸の仕方が色々変わる。まさに全集中の呼吸(笑)
〈しばいぬこ〉
セリフの読み方一つでこれまで本役を演じてた人のその役に対してのイメージを自分の演技と相対化して見ることができた。
以上、楽しい雑談から集中力を要する読み合わせまでメリハリのついた稽古となった。
役を深める営みを介して自分の中の演劇的なものを見つめなおしたい。