不動産価格を上下させる要因を知って、相場感を養う:家の購入記2
さきの記事で、不動産を見るときの一定の目安を得ることが出来た。
ので、今度はそれらを踏まえて、実際の物件を見ていく。
一定の目安をもとに、たくさんの物件を見る
「このエリアだと、土地値はだいたいこのくらいで、建物の値段はこのくらいか」という一定の目安を得たら、今度は、できるだけたくさんの物件を見ていくことを心がけた。
このフェーズではたくさん物件が見られればいいので、ヤフー不動産やアットホーム、HOME’Sなどの不動産ポータルサイトを片っ端から登録して、たくさんの物件を見ていく。
毎日ずっと見て、「ああ、やっぱり、このくらいか」と思えるなら、自分が考えた価格の目安はあっていたことになるし、全然違うなら先の目安が間違っていたことになる。
毎日ずっと見るぞと意気込んでいたけれど、毎日の新着はそれほど多くないので、一度見てしまえば、あとは新着物件だけを見ていればOK。
さらに慣れてくれば、新着物件をメールで来るように登録しておくだけで、サイトを見なくても、だいたい分かるようになってくるので、気になった物件だけチェックしにいく感じになった。
この間、「この家素敵だな」とか「これ安いんじゃないの?」とか思うこともあり、「早くしないと売れちゃうかも」と思うこともあるけど、今の段階では、「自分は良し悪しが判断できない状態だ」ということを言い聞かせ、ぐっと我慢。
実際に「これいいな、しかも周りより安い気がする」とお気に入りリストに入れておき、数日後に見ると無かったりしたこともあった。
そういうときは「悔しい。やっぱりあれはお買い得だったんだ」と思うけれど、逆に言えば、「今、養っている相場感は間違っていない」ということでもあるから、そう言い聞かせて、次のチャンスを待つということにしていた。
土地値比率の高い物件なんてない
先の記事で書いた通り、不動産投資の世界では「土地値比率のなるべく高いものを買うべし」とあるけど、実際に家さがしをしてみると、一般向けの物件に、そんな物件はない。
でも、楽待とか健美家とかの不動産投資の売買サイトを見ると、まあ、ありそうな気がする。
「なんでかな?」と考えると、それは主に「プレイヤーの違い」なんだろうと思う。
賃貸アパートとか賃貸マンションとかを買いたい人は限られているし、そういう人はプロか、そうでなくても、勉強している人になる。
だから、売り手も最初から無理はできない。
でも、一般の住宅は買い手も売り手も市場価格なんて考えていない人も多いようで、価格設定が歪むようだ。
このあたりのことを、自分の相場感に取り入れながら修正をしていく。
一見無駄のようだけど、でも、こういったことを知っていることで、値下げ交渉のときに論拠を持って交渉することができるから、役立つことになる。
価格を左右する要素を見ていく
ある程度、自分の相場感が合っていることが分かると、というかそれと同時並行で、物件ごとに「うーん、なんでこの物件はこの価格なんだろう?」と違和感を覚える物件が出てくる。
なので、今度は「それはなんでだろう?」と物件情報を見ていき、その理由をつかんでいく。
ここで大事なのは、これらの要素について「大丈夫。俺はこんなの全然、気にしないから」ということではなくて、自分が気にしなくても、買った後、自分が売る側になったら、そう評価されるよということ。
だから、自分が気にしなくても、自分がどう評価される物件を買おうとしているのか?は知っておいた方がいいなと思った。
不動産業界は知らないヤツには冷たい業界
よく言われていて、実際にそう思うけれど、不動産業界はあまり優しくない。
下で述べるようなことは買う側は「知っていて当然」というか「知らない方が悪い」という感覚なので、「価格が低くなる要素が満載の物件」であっても、「もしかしたら、分かっていないやつが買うかも」という感じで、はじめは「普通の家の価格」で売り出したりする。
ただ、「相場を知らないほうが悪い」というのは一般のBtoB(企業間取引)の場合は多いので、まあ、当然といえば当然なのかもしれない。
価格は、売り主側の意向でもあるかもしれないので、不動産業界が悪いとも言えないけど、仲介業者は買い手からも仲介手数料をもらうのに、一生に一度の大きな金額を使うのに、もうちょっと買い手側にも味方が欲しいよなとは思う。
アメリカでは両手仲介は禁止されているというけど、日本でもそうして欲しいなと切に願う。
道路付け
賃貸のときは意識すらしていなかったけれど、不動産にとって、道路付けは非常に大きな要素みたい。
1,建築不可物件
家の前まで緊急車両が入れない場合、火事にしろ、救急にしろ、手遅れになるかもしれないから、法律で、「幅員4m以上の道路に2m以上接していないとダメ(接道義務)」ということになっている。
この法律ができる前から建っている家については、「その家はそのままでいいけど、次に建て替えたりはできないよ」という状態=再建築不可物件になっているものがある。
そういう家は「駅チカなのに、こんな価格なの!?」という価格で出ていたりする。
「再建築不可物件をリフォームして住む(貸す)」という上級者向けの方法もあるけれど、来年度(2025年度)あたりから、少し大きなリフォームでも建築許可を得なくてはいけなくなるらしいので、このやり方も虫の息だと思う。
2,二項道路
「今は接していないけど、接するようにすることはできるよね」という物件。
「今度建てるときは、少し敷地を小さくして、その分を道路にしてね」(セットバック)と言われている物件で、建て替えるときは敷地面積がちょっと小さくなる。
セットバック済みでない物件とセットバック前の物件があって、そういうふうに物件情報に書いてある。
別に「セットバック済みならいいじゃん」と思うけれど、問題なのは、セットバックした分が自分の持分の私道だったりすること。
私道については後述するけど、ちょっと面倒なこともある。
3,接道義務ギリギリ物件
戸建てで非常に多いのが、この「幅員4mの道路に2m接している」という接道ギリギリの物件。
自動車同士がギリギリすれ違えるという感じの道幅になるので、自動車を使うたびに、結構、ストレスがたまる生活になるかもしれない。
前面道路が狭いと、車が来ないうちに通過したいと思うのか、みんな細い道をビュンビュン飛ばしたりするし、
それに引っ越しや大型家具・家電を買ったとき、リフォームを頼むとき等、結構つらい。
でも、こういう物件がかなり多い。
特に新築物件に多く、今、家が建っていないところに家を建てる、もしくは、一軒の家だった土地を何軒かに分割して家を建てる・・・ということが多いからか、多くが接道ギリギリだったりする。
4,価値の上がる接道
上の3つは正直、「値段が下がる」要素となる。
接道ギリギリ物件は結構多いので、さほどのデメリットにはならないというか、それが相場ど真ん中という感じになるけど、建築不可物件はかなり値段が下がるし、二項道路はちょっと下がるという感じだろうか。
逆に、それ以外、つまり、
「広い道路に長く接している」
場合、車の出入りもしやすいし、業者の車も停めやすいし、何より、そういうふうに接道している物件自体が少ないこともあって、値段は高くなる要因になる。
さらに、2本の道路に接している場合、つまり、角地の場合はより良い。
けど、角地の場合は固定資産税がちょっと高くなったりする。
とはいえ、「交通量の多い大きな道路に接している」場合は、うるさいとか排気ガスの問題とかで、逆に嫌われる要素になり、値段が高くならなかったりするので、それらは個別具体的に、「買う人がどう思うか?」によって、判断されるのだと思う。
一番住みやすいし、人気なのは、幹線道路から一本入った広めの生活道路に接道、というのかなと思う。
私道か公道か?
一本一本の道路には必ず持ち主がいて、それぞれ
国や県や市などの自治体の持ち物である場合は「公道」
それ以外のものを「私道」
と位置づけられている。
上で述べた接道、つまり、自分の家に接している道が、公道なのか私道なのか?というのが非常に大事。
コの字型に何軒かの住宅が建てられていたりする場合は、私道であることが多く、その何軒かの住民みんなが一定の持ち分で持ち合っていたりする。
その確実なメリット・デメリットとしては、維持管理の負担で、
「公道」・・・維持管理は自治体が、つまり、税金で行う。
「私道」・・・持っている人たちが自分たちで維持管理を行う。持ち分に応じて固定資産税もかかる。
というのがまず大きい。
次に、私道の場合、住民の持ち物なので、
持ち主全員の許可がないと、通行できない・・・通行権
持ち主全員の許可がないと、掘削できない・・・掘削権
というのが基本。
だから、自宅の水道などの工事をするときに前面道路を掘削しなくてはいけない時とかにも、持ち主全員に印鑑をもらいにいく(ときにはお金を添えて)・・・なんてことが必要になったりする。
もう考えるだけでトラブりそうだけど、実際にトラブルが多かったこともあり、今は、それを防ぐために、毎回ではなく、事前に、
「通行権・掘削権を承諾します」
という文書を交わしておくことが多いようだ。
とはいえ、確率は低いけれど、そんな文書を取り交わしていても、近隣住民にちょっと変な人がいれば終わりだ。
事例を見てみると、「車を路駐する」とか「何か置かれる」とかで自分の車が通れなくなったり、「掘削していいけど、昼間はうるさいから嫌だ」とか言って工事を実質できなくしたり、様々な嫌がらせがあるようだ。
権利の取り決めはされているので、法的には問題はないけれど、揉めたら、説得したり、最終的には裁判をしなくてはいけなくなる。
そこまでいかなくても、私道は、基本的に通行量が少ない(そこに住む人達だけ)ので、
「道路族・・・道路で子供を遊ばせる人たち」
「路駐・・・奥の家の車が通れなくなるけど、ちょっとぐらいなら、家の前に車を止めてもいいだろう」
が悩みのタネになったりするようだ。
道路族については、「別にいいじゃん。微笑ましいじゃん。」と僕も思っていたのだけど、実際に物件探しのときに遭遇してみると、親が一緒にいるのに車が来てもギリギリまで退かないし、睨みつけるし、そもそも子供は小さいので車からは見づらいこともあり、「これは意外とストレスかもしれない」と感じた。
しかも、各私道に、結構な割合でいたので、うーんと思わざるを得なかった。
どれも「リスク」という観点ではあまり高くはないかもしれないけど、長いあいだに人は変わるし、実際に人も入れ替わるだろうし、揉めた時の精神的な負担はかなり大きそうなので、せっかく買うなら、このリスクは抱えたくないなと思った。
ということで、早い段階で、「私道の物件はやめる」と決めたのだけど、結構な割合、いや、ほぼ半分以上の割合で、私道の物件なので困った。
それに、もちろん、公道の物件よりも、私道の物件の方が割安。
割安だから「おっ」と思ってクリックすると、「私道負担あり」「私道持ち分あり」「接道:私道」と記載のある場合が多くて、私道を外すのは無理かなと思ったほどだった。
この「接道」と「公道か私道か?」だけで、かなりの物件が弾かれてしまう。
共有持分なども同じで、私道よりはマシだけど、同じリスクはあるので、共有持分がついている場合は優先順序を落とすことに決めた。
※ ゴミ捨て場などの共有施設の土地を共有持分としているところが多い。
築年数
築年数による価格の体感
当然、築年数が新しい場合は高く、古い場合は安くなる、というのは分かっていたけれど、僕が間違っていたのは、前に記載した「耐用年数による減価」に沿って下落しているだろうというところ。
つまり、木造住宅なら22年で簿価上の価値は0になるのだけど、「いや、まだまだ住めるから、0円ではない。価値は500万くらいはあるでしょ。」というような感じかな?と思っていたけど、
実際は、「築22年でも家の価値1000万」というようなものが多くて、「あれっ、勉強していたのと大きくズレているな」と感じた。
特に築年数が若い、10年以内の家でその傾向は著しくて、
「築10年なのに、周りの新築よりも高い」
という家があったりした、というよりも、結構あった。
おそらく、売り主さんとしては、「愛着のある家」「やっと手に入れたマイホーム」「私の家は注文住宅なのだから、建売とは違うんだ」という思いがあるのだと思う。
それと、これは実際に内見などをしていく上で知ったのだけど、「市場価格」とか「相場」うんぬんよりも、
「とにかく、住宅ローンの残債を残したくないんだ」
という観点だけで突っ張っている人もいる。
だから、相場に則った値下げにも応じない。
不動産業者が「これはいい線だと思いますよ」という説得をしても、「いや、この価格でもう少し粘りたい」と耳を貸さない。
そういった自分の事情は他人には関係ないし、そういった人は物件をよく見せる「売る努力」というのもしないので、そういった物件はいつまでも残っていることが多い。
だけど、買いたいこっちにしても、そういう物件は買えないので困る。
どんなにおかしい価格でも、売るかどうかは売り手の自由なのだから仕方ない。
あくまで体感だけど、Webとかに載っている物件は、
築15年くらいまでは結構強気で、どの計算をしてもかなり割高、値下げ交渉をしても考えた相場まではまったく落ちなそう、
築20年を超えると、ちょっと割高だけど、交渉で、自分の考えた相場に近づけることはできそう
という感じ。
ただ、築20年を超えると、もう物件自体、かなり古く感じる。
各時代ごとに流行りというのもあるようで、慣れてくると、写真を見るだけでだいたいの築年数が分かるようになってくる。
もちろん、全然住めるので、レトロなものが好きな人にはいいと思うけど、僕はやっぱり20年すぎるときついかもなと思った。
※ このあたりのことは中古にするか、新築にするかという記事で詳しく書きたい
築年数による注意ポイント
1981年に新耐震基準になったので、1981年以降の物件を買うべしとよく聞くけど、築40年以上は、住宅(傾き・雨漏りなど)を見抜く目が必要だし、メンテの料金などを考えると、マンションにしろ、戸建てにしろ、ややきついし、上級者向け。
2000年にまた耐震性についての基準が上がったので、この2000年以降の物件を探すことにした。
さらに2006年以前はアスベストを使用している可能性がある。
アスベストを使用しているかしていないか?とか調べるのも大変だ。
ということで、実際には、少なくとも僕ら初心者や実需者は、2006年以降の物件を探すべきだと思った。
つまり、2024年なら築18年くらいが限界となる。
エリア(立地)
これは人によって、繁華街に住みたい人もいれば、閑静な住宅地に住みたい人もいるけど、基本的に、誰もが思っている通りのところが高く、安い。
誰もが知っている通り、要約すれば「人気のあるところは高いし、人気のないところは安い」ということで、
駅チカは高いし、駅から遠い場合は安くなる。(駅の強さにもより増減する)
栄えているところは高いし、寂れているところは安い
栄えているところに行きやすいところは高い
学区の良し悪し
ブランドのあるエリアかどうか
などがあるけど、知らなかった理由で「えっ、ここ高いの?」というところがあったり、昔原っぱだったところが「今、こんなところまで、こんなに高いの?早く買わないとまずいかも」と土地の値上がりに焦ったりした。
ハザードマップはあまり関係なさそう
買う前にハザードマップは調べたけれど、「価格」という面ではさほど上下しないように感じた。
液状化予想があり、実際に液状化したエリアでも、価格高騰していたりする。(「一定の対策をしていますよ」と安心材料を提供してくれるのも大きいのだろう)
ただ、首都圏の場合、だいたい栄えているところは湾岸エリアということもあって、便利なところに住もうと思えば、ハザードマップに引っかかっていることが多い。
だから、ハザードマップに引っかかっているマイナス < 栄えているエリアというプラス、というだけなのかもしれない。
あとやっぱり分かっていることだから、みんな対策をしていることもあるだろう。
実際に色々な物件を見てみても、「価格」という面ではあまり影響がなさそうであった(けど、これからは変わるかもしれない)。
市街化調整区域
シムシティのように、自治体はまちづくりを行っていて、「この地域はもう発展させない」「この地域は発展させる」「この地域に住んでもらう」というように計画をしている。
その中で、「市街化調整区域」というのは、「もう今後、発展させない」と自治体が宣言した地域。
だけど、一定の許可を得れば住宅を作れたりするので、意外とこの地域の物件が売りに出されることがある。
割安な上に、毎年の都市計画税も必要ないので、お買い得だと思ったけど、見に行ってみると、意外と多くの人が住んでいそうだったりして、いいかもと思ったりした。
だけど、自治体が今後は発展させないと決めていることを考えると、新しいお店もできないわけだし、インフラの維持も不安だから、上級者向けかなと思う。
一低層とかそういった用途地域の細かい違いによる価格の違いはあまり感じない。そもそも、家はだいたいみんな決まった用途地域に建てられていることもあるのだろう。
敷地面積と形
敷地面積はちょうどよければ高い
敷地はある程度までは広い方が高くなる。
でも、ある一定以上よりも広くなると、一般の人たちは買わなくなるので、買い手が業者に限られてくることになる。
すると競争相手が減ることになるし、そして、プロ同士が競争することになるから、逆に面積当たりの単価は安くなっていくようだ。
敷地の形は正方形に近いほど高め、遠のくほど安め
敷地の形は正方形が一番高くて、そこから崩れていくごとに安くなっていく。
長方形を保っておらず、三角形だったり、いびつな形だったりすると、「不整形地」と表示されてしまう。
擁壁(崖地を含む)
擁壁の上にしろ下にしろ、擁壁があると価格が下がる原因となる。
擁壁のある物件を買ってしまうと、メンテナンスが大変だし、大きな費用がかかる。
だけでなく、自分が所有している擁壁のメンテナンスをしようとしても、擁壁が接している他家の許可が必要となるし、自分が接している擁壁が他人の持ち物の場合は崩れかけていても勝手にメンテナンスをすることもできない。
さらに崖地に指定されていれば、特別な強化をしないと家を建てることができないから、大きな費用がかかる。
というようなことから、擁壁の物件は価格が下がる原因となる。
建物自体
建築構造
木造とかRCとかSRCとかの建築材質による違いや、ツーバイフォーとか在来工法(木造軸組工法)とか、ラーメン構造とか壁式構造とかの工法の違いがある。
けど、一般の住宅を探す分には、ほとんどの場合、木造の在来工法(軸組工法)。
それぞれにメリット・デメリットがあるけれど、在来工法以外の数は少ないので、それぞれ個別に値段を判断していくしかないと思う。
注文住宅か建売か?
上でもちょこっと書いたけど、売り主さんは「注文住宅の方が高いし、価値がある」と思っている人が多いようだけど、あんまりそこは評価されないみたい。
高く売り出しても、結局、みんなと同じところまで下がってくるし、意地になっている場合は、いつまでも残り続けている。
買い手側になってみれば、他の人のこだわりは邪魔なことが多いので、マイナスポイントになっても、あまりプラスポイントにはならない。
僕も注文住宅のお家を内見に行ったけれど、確かになんかがっしり作られていたりするし、大事に使われていたりして、こだわっているんだなと思った。
でも、売り主さんとお話して、「ここを見てほしいんです」と言われたポイントは、僕達が「それが無ければよかったのにな」と思うポイントだったりした。
リフォーム履歴
直前に外壁とかリフォームをやっていれば、やっぱり、その分は乗っている。
防蟻とか、そういったメンテナンスを細かくやっている場合は、プラスのポイントとなるので、絶対に物件情報に載っているはず。
だけど、載っていない場合は、やっていないということなので、「自分がやるのだろう」と頭に入れて、その分の価格を考えて、物件価格を検討しないといけない。
建物の欠陥
雨漏りとかシロアリとか、傾きとか、ヒビとか、そういった問題があれば、当然、値段は安くなる。
もちろん、買ってから分かれば、契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)があるから、期間内に見つければ、売り主に修繕をお願いできる。
が、それを本当にお願いできるか?は最後まで疑問だった。
「いや、引越し時や引き渡し後につけたんじゃないですか?」
とか認めなかったり、
「払いません」の一点張りの人だっているらしい。
もちろん、こちらが法的に正しいのだけど、払ってもらうには裁判が必要になるし、面倒。
だから、そういうのは契約前に見抜く目が必要だし、ホームインスペクションを入れた方がいいかもしれない。
だけど、このホームインスペクションも聞くと千差万別らしい。この点については書けたら今度書きたい。
権利:所有権か借地権か
その建物が建っている土地の所有権を取得できるのか?
それとも、土地は借りるだけ(借地権)なのか?
当然、所有権だろと思っていると見逃したりしていた時があるので、要注意。
ただ、借地権だと目を引くほど安いことが多いので、ちゃんと物件情報を見ていけば見逃すことはないとは思う。
各法律など特記事項
国土法とか防火地域とか、そういう細かいことも記載があれば、その都度、調べていく。
燃えにくい素材にしろとか、何階建て以上建てるなとか、そういった感じの指定が多いけど、義務があれば、その分、手間とコストがかかる。
そういったことは買ってしまったら、つきまとってしまうので、一応、調べてクリアにしておく。
以上のポイントを足し引きしていく
以上のポイントを足し引きしていくと、だいたい、「このくらいの価格じゃないかな?」とか「ああ、だから、この価格なのか」というのが分かってくる。
ここまでが自宅で、ここからはいよいよ動き出し、実際に現地を見てみて判断していくということになる。
また、この現地を見て判断する中で、「中古か新築か」「マンションか戸建てか」はたまた「収益物件を買うことにしようか?」などなど右往左往していくことになる。
それに「資産価値が高い」=「住みやすい」とも限らないので、それらとの兼ね合いも苦労した。
次回からはその辺りを書いていきたい。