大道芸でのクロージング
先日の旅行で二人の大道芸人を見ました。
一人は、見た目も爽やかで愛嬌のある30才くらいの男性。
ジャグリングやマジックやバランス芸も良かったのですが、素晴らしいのはクロージング技術。
大道芸で1番難しいと思われてる、最後に「おひねり」を頂く技術です。
彼は言いました。私の芸を見て、皆様の心にほんの少しでも前向きな気持ちが持って頂けるようになれば幸いですと。
私は、心が熱くなるのを覚えました。
ああ、彼を見て良かったと。
で、私が1000円を一番最初に彼に渡して、大変良かったと告げました。
それから、1000札を持ったお客さんが笑顔で彼に近づくのを見て、私も満足して立ち去りました。
二人目は、見た目は普通の、かなりキャリアを積んだ雰囲気のある30台半ばの男性です。
彼もジャグリングやマジックは上手でした。生半可な技術ではない事も努力も伝わります。
ただ、クロージングが悪かった。
1000円欲しいをアピールしすぎた。
自分の経歴を自慢してしまった。
これでは、見ている方は楽しくならない。
お客は技術を評価してお金を払うのではなく、楽しかったから感謝してお金を払うと思います。
結果、彼は前列にいた数人の子ども達から小銭をもらう事しか出来なかった。
この二人の大道芸人の違い。
あまりに対照的で、印象に残りました。