見出し画像

自宅の「太陽光発電+蓄電池」をスタート②

続き記事です。前回記事はこちら。

<金銭的なメリット>

・補助金を受けたら、投資への借入金を繰り上げ返済すべきか?

繰り上げ返済するかしないかのトピックは個人の資産形成において一つの重要なトピックですね。借金は悪としてすぐ返済を連想してしまうのは、非常に狭い思考です。

今回は太陽光・蓄電池への投資への借入ですが、20年という長期の期間、低金利で1.9%の固定で、借金の元本を返さなくてよい(毎月の支払いさえしていれば問題ない)状態、これは「期限の利益」をもらったと表現され、資産形成には小さくないチャンスを得たと言える状態でしょう。

前述のように世界の優良企業のパッシブファンドなりでほったらかし運用すれば、20年後には繰り上げ返済した場合と比較して、1000万円程度の差がついていることが充分に想定されます。1000万円といいますと、これは日本の中小企業で40年働いた時の退職金に相当します。言い方を変えれば、太陽光・蓄電池の制度をうまく使えば、家計に一人分の退職金を得られる効果があるのです。そして、皆がこれを行うのか、行わないかで、社会全体の豊かさが大きく変わってきます。

ただし、注意点としては、補助金でお金が入ってきて、気が大きくなって消費してしまったらダメです。あくまで、家計管理がしっかりできて、補助金で入ってきたお金に手をつけずに、しっかり長期に運用できた場合の話です。資産形成において1番大切なことは常に「我慢」ですw

なお、世界の優良上場企業への投資が長期に儲かるという基本感は、多くの人が持っていたほうが良いと思います。ある時期を取り出せば10年スパンでうまくいかないタイミングもありますが、過去100年なりを見ても、平均的には10年で倍になるというのが標準です(年率一桁後半のパフォーマンス)。日本では資本主義のプリンシパルが効いていない日本株市場が身近なため、株式投資について長期の理解が非常に歪んでしまっているので、この基本感を素直に受け入れられない人が多いのは残念で、そしてもったいないと思います(今、日本全体でこれを改革しようとしています。ただ、まだ手がつけられていない問題は上場企業数があまりに多すぎるという点ですね)

もちろん長期の先々のパフォーマンスは保証されたものではありません。ただ、80億人の世界経済が名目で一桁前半の成長を続ける蓋然性は高いと思いますので(人口増1%、インフレ2%、発明などによる生産性向上1~2%)、その経済下で10年物の長期金利が一桁半ば、発明などの起点になる超優良企業の株価指数が一桁後半のパフォーマンスであるのは、極めて自然な事であると思います。

また、日本円でお金を借りて、世界の通貨や資産で運用することに為替リスクを感じる方もいるかと思いますが、短期変動は長期で見ればまったく関係ない話です。そして長期で水準が円安に動いてしまった場合は円ベースでは得をする、反対の円高の場合は損をする、その確率は五分五分です。五分五分の場合は、中点でシナリオを考えるのが正しくなります。そして、このグローバルな時代に、自分の資産を円ベースだけの損得で考えるのは微妙でもあります。

・今後のインフレやデフレ環境も考えておく。

今後の電気代はインフレしていくことは充分に考えられます。仮に2%のインフレが20年続くと、20年後の物価はx1.48倍になっています。現在の買電単価約30円が、45円になっているということですね。一方で消費する電力は大きく変わらないか、どちらかと言えば半導体や電気製品が優良化して下がっていくので、インフレ環境下であれば早めに電力を作る設備を入れておくことは、よりプラスに働くことになるでしょう。

一方、技術革新がものすごく進んで、安い投資で大量の電気が作れるようになったら(地熱発電とかメタンハイドレード利用とか)、電気代が今の半分の15円とかになり、太陽光・蓄電池を入れたメリットそのものは減ってしまいます。我が家は月1万円節約できる計画が、月5000円の節約となってしまうなどです。ただ、絶対的に損をするわけではないですね。

上記は電気代のインフレ・デフレの話ですが、全ての物価を合わせてのインフレ環境かデフレ環境かで、借金の実質価値も大きく変わります。借金がある人は、実質的にインフレになると実質的な借金額がどんどんと減っていくので得をします(これ、固定金利だろうと変動金利だろうとです。変動金利で支払いが増えることを恐れる人がいますが、元本の実質は減っていくのでそれほど怖くないことが多いです)。反対にデフレ環境だと、実質的な借金額がなかなか減っていきません。借入して投資するのは、それほど得ではなくなってきます。

次回に続く

いいなと思ったら応援しよう!