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週刊 マーケットを読み解くゼミナール 2021年7月12日



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週刊 マーケットを読み解くゼミナール

2021年7月12日号                     

講師:神代龍児(こうじろりゅうじ)


【国内は回復後もみあい、米国は底固い動き】
             
 今週の国内株式は一旦戻りを試す動きになりそうですが、その後は企業決算の発表を待ちながらもみ合いになるとみられます。その際には、世界景気の回復一服感が国内企業の業績見通しに与える影響や、秋の総選挙の不透明感、また円相場の強含みが上値を押さえそうです。その一方で、緊急事態宣言により東京五輪終了後にはコロナ禍が収束に向かうとの期待が下値を支えるとみられます。


 一方、米国株式相場は景気急回復を好感した買いが一巡するなか、長期金利の低下により大型ハイテク株などが底固い動きを見せるでしょう。ただ、原油相場の上昇などでインフレ懸念がくすぶることを背景に、量的金融緩和の縮小(テーパリング)が早まる可能性がある点には注意が必要です。


<日本株の下落要因と今週のポイント>


(日本株の下落要因)
 日経平均株価は足下で下落基調にあり、大きく上昇している米ナスダック指数や底固いNYダウとは異なる様相を示しています。右図の通り、6月以降の騰落率(7月9日現在)は、ナスダックが6.9%上昇、NYダウが1.0%上昇に対して、日経平均株価は3.2%下落しています。


 また、年初からの比較でも、ナスダックが14.1%上昇し、NYダウが13.9%上昇しているのに対して、日経平均株価はわずか1.8%高にとどまります。日本株は好調な米国株式の動きにキャッチアップできていない状況です。


(日本株の上値が重い要因)
 このような日本株の上値の重さに関しては、短期的で売りにつながる要因、中期で買い手控えの要因があります。それらを列挙すると以下の通りです。

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