【FIREの実現講座】さいごに:FIREできるタイミングは?
皆さん、ボンジュール!投資家Cuberです。
【FIREの実現講座】ということで、この記事シリーズでは、FIREを実現するために、詳細に説明していきたいと思います。
以前の記事では、FIREの各ステップを詳細に説明してきました。
貯金する。出費をおさえる。借金をさける。投資する。
では、最後に、この4つのステップをしっかりとやった後に、いつFIREできるのか、そのタイミングを明確にする方法を見ていきましょう。
①いつFIREできたと言えるのか?
「FIREできた」というのは、経済的独立と早期退職できた、ということになりますので、仕事を辞めてもお金に困らない、という状況を達成できれば、「FIREできた」と言えます。
まず、「早期退職」の部分は、特に条件がありませんね。
別に、いつでも、自己都合で「仕事を辞めます!」と上司に言うだけで済みますので、「早期退職」の部分は簡単です。
ただ、もちろん、FIREの最も大事なのは、「経済的独立」の部分です。
つまり、早期退職した後に、死ぬまでに、お金に困らない、お金が残っている、という状態になる必要があります。
仕事を辞めたけど、10年後には資産が無くなって、再就職しないといけない、ということになれば、残念ながらFIREできたとは言えません。
そもそも、「短期FIRE」という概念はないですからね。
②FIREの達成条件:「4%ルール」
では、どのようにFIREできたとわかるのか、その条件を説明していきます。
FIREのタイミングを明確にするには、「Trinity Study」とい研究結果があります。
「4%ルール」とも言います。
この「4%ルール」は、1994年にアメリカで発明されたルールですが、このルールから収入がなくても、死ぬまでにお金が完全になくならないか確認するための方法を示しています。
つまり、自分の資産の金額から、生活するために毎年いくら使っていいのか、明確になります。
「4%ルール」というのは、その名前の通り、自分の資産から、毎年、4%を引き出しても、永遠に自分の資産にお金が残るということになります。
つまり、毎年、この4%だけで生活できれば、死ぬまでにお金がなくならない、という状況になります。
③資産の金額はいくら必要なのか?
この「4%ルール」から、FIREを実現できるために、必要な資産の金額を逆算できます。
毎年、4%を引き出して、それで生活をするということですので、自分の資産は毎年の生活費の25倍があれば、FIREできるということになります。
例えば、1年間の生活費は500万円の場合は、1.25億円の資産が必要です。
1年間の生活費は200万円の場合は、5000万円の資産が必要です。
逆に、1年間の生活費は1000万円の場合は、2.5億円の資産が必要になります。
④FIREまでにどのぐらいの時間が必要なのか
先ほどの資産の金額を見て、驚いた人が多いと思います。
「1億円の資産って、無理に決まってんじゃん!」
でも、FIREはすぐできるものではありません。
コツコツと貯金して、出費を抑えて、投資することで、自分の資産を増やしていきますので、FIREは数年かかるプロセスです。
それでは、具体的な例、どれぐらいかかるのか、で見ていきましょう。
そうすれば、皆さんもお金の流れを確認できますので、わかりやすくなるかと思います。
AさんはFIREを実現することを決めました。今、Aさんは25才で新卒として入社したばっかりで、収入は25万円です。
まず、Aさんは貯めるお金をできるだけ大きくするために、収入の50%で生活できるように工夫することにしました。
つまり、毎月、収入の50%、125,000円を貯めて、そのお金を投資していきます。
今は、Aさんの年間の生活費は125,000円×12か月=150万円ですが、FIREした後にもう少し贅沢に暮らしたいと思っていますので、毎年200万円の生活費が必要と考えています。
つまり、FIREできるタイミングは、Aさんの資産は200万円×25倍=5000万円になった時になります。
では、AさんはFIREできるまでに、何年間かかるのか。
しっかりと毎月125,000円を、年間7%の金利で投資すれば、18年後にAさんの資産は5384万円になります。
つまり、「4%ルール」を使って、Aさんが毎年使えるお金を逆算しますと、218万円になります。
Aさんの条件は年間200万円でしたので、Aさんは18年後に、43才の時にFIREを実現できる、ということになります。
もちろん、このAさんの例では、FIREした後に、200万円で生活することを条件にしています。
おそらく、皆さんも気づいているかと思いますが、FIREできた後に、贅沢に暮らしたいほど、毎年必要となるお金が大きくなり、資産の金額がどんどん上がっていきますので、FIREできるまでの期間が長くなります。
先ほど「4%ルール」を紹介した時に、毎年500万円の生活費で暮らしたい場合は、1.25億円の資産が必要と説明しました。
Aさんは毎年500万円で生活したい場合は、必要となる1.25億円の資産を達成できるまでに、実は28年間がかかりますので、FIREできるタイミングは53才の時になります。
毎年1000万円で暮らしたい人は、34年間をかけて、59才の時にFIREできることになります。
ここでご理解を頂きたいのは、FIREできるタイミングを早めるためには、投資するお金、つまり貯金するお金を大きくしなければなりません。
収入を増やすのか、出費をおさえるのか、この2択しかありません。
今こそ、本当にFIREを実現したい人は、次の3つの項目をしっかりと明確にしてください。
・毎月いくらもらっているのか(収入はいくら)
・毎月いくら使っているのか(出費はいくら)
・毎年いくらで生活したいのか(4%ルール)
この3つの項目から、FIREできるタイミングを計算できます。
⑤FIREできるタイミングの計算方法
まず、毎年いくらで生活したいのかを決めて、その金額を25倍にして、FIREできるために必要な資産の金額になります。
では、FIREできるまでに何年間かかるのか、次の計算サイトを使います。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/
「毎月積立額」のところに、毎月いくら貯金できるのか、つまりいくら投資できるのかを入力します。
「リターン」のところに、7%を入力してください。こちらは、投資の年間の金利になります。
「積立期間」のところは、実はFIREできるまでの期間になります。
1年からスタートして、「計算」ボタンを押すと、右側にある「最終積立金額」は、1年後に自分の資産の金額になります。
その「最終積立金額」は、FIREできるために自分の必要となる資産の金額(毎年の生活費の25倍)になるまでに、「積立期間」に1年を足して、再び「計算」ボタンを押してください。
自分の必要となる資産の金額になった時に、「積立期間」を確認して、ここはFIREできるまでの年数になります。
先ほどのAさんの場合は、「最終積立金額」は5000万円が必要です。
「毎月積立額」は125,000円で、「リターン」は7%で、「積立期間」に18年間を入力すれば、「最終積立金額」は5384万円になりますので、Aさんは18年後にFIREできることを確認できます。
皆さんも、ぜひ、試してみてください。
数字は嘘をつきません。
例えば、毎年500万円でFIREしたい人は、1.25億円の資産が必要ですが、毎月5万円しか投資できない場合は、FIREできるまでには40年間かかります。
25才でスタートしたとしても、結局定年になりますね。
逆に、毎年200万円でFIREしたい人は、5000万円の資産が必要ですが、毎月20万円も投資できるのであれば、FIREできるまでには13年間になります。
FIREを実現するのは、主に皆さんのやる気と、FIREできた時にどのように暮らしたいのか、その2つ次第かと思います。
◆結論
それでは、【FIREの実現講座】という記事シリーズでは、FIREの4つのステップ「貯金する」、「出費をおさえる」、「借金をさける」、「投資する」と、いつFIREできるのか、そのタイミングを明確にするための方法をご説明させていただきました。
実は、この後、まだ一本の記事があります。
この最後の最後の記事では、皆さんがFIREについて勘違いしないように、色々と説明していきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いします。
2020年11月3日
投資家Cuber
※FIRE関連記事
・【FIREの実現講座】はじめに:FIREとは?
https://note.com/toushikacuber/n/n6e6fea13af59
・【FIREの実現講座】ステップ①:貯金する
https://note.com/toushikacuber/n/nbb7c18d06c03
・【FIREの実現講座】ステップ②:出費をおさえる
https://note.com/toushikacuber/n/n86ff34751264
・【FIREの実現講座】ステップ③:借金をさける
https://note.com/toushikacuber/n/ne910d8f0514e
・【FIREの実現講座】ステップ④:投資する
https://note.com/toushikacuber/n/n9dd5b9223825
・【FIREの実現講座】さいごに:FIREできるタイミングは?
https://note.com/toushikacuber/n/n95ba4e67c23b
・【FIREの実現講座】追伸:勘違いしないでください
https://note.com/toushikacuber/n/n92c8ef5a2e5c
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?