読書の日々「古典部シリーズ」
こんばんは。藤里です。
先日、帰り道のあちこちで、イルミネーションが行われているのに気が付きました。冬の風物詩ですね。思わず車を停めて魅入ってしまいました(*^_^*)
今回は米澤さんの古典部シリーズを一気読みです。
ゆっくり読み進めていくつもりだったのですが、2作目以降は本屋さんで購入して、一気に読んでしまいました。個人的にはシリーズ1から3作目が読み応えがあってお気に入りです。
1作目の『氷菓』が古典部の先輩が残した文集の謎に迫る物語だとしたら、2作目『愚者のエンドロール』は物語が少し進んで、文集「氷菓」を売り出す神山高校の文化祭の前夜祭のイメージ。
お祭りは準備しているときが一番楽しい。その準備中に古典部メンバーが騒動に巻き込まれていきます。
「未完成のミステリーの結末を推理する」うん、言葉にすると当たり前な感じなのだけれど、物語を最後まで読むとタイトルがカチリとハマる感覚があって「あっ!」って思います。読み返したらもっと伏線拾えるんじゃないかという欲まで湧いてくる(笑)
3作目『クドリャフカの順番』は文化祭当日。年に1度の文化祭に湧く神山高校ですが、古典部では素直に楽しんでいる場合じゃない事件勃発。やはり古典部はそうでなくては。この作品では語り部が♠♧♦♡に分けられ古典部の面々のそれぞれの視点で物語が進んでいくのが新鮮です。
先ほど、お祭りは準備しているときが一番楽しいと言ったばかりですが、読み物としてはコレが一番面白かったです。
4人の視点で文化祭を見て回れるので、お祭りに迷い込みながら謎に対面していける臨場感がお気に入りです。
1つとばして5作目『ふたりの距離の概算』は連作短編。古典部2年目にして待望の新入生が登場します。これまた個性的な新入生で、印象としては古典部の4人を足して4で割ったような…いやもっと癖が強いかも(゜ロ゜)
省エネ主義の折木が新入生の気持ちに寄り添う天変地異の前触れ的現象が見られるのはこの巻だけです。
4作目と6作目は短編集ですね。高校入学してすぐの頃にさかのぼって、文化祭が終わって、2年生になって…長編では描ききれていないけれど、彼らにはこんな事件があって、今ではこんな関係性に変わってきましたと補足されつつ物語は2年生の夏まで進んでいます。
特に6作目の『いまさら翼といわれても』私としてはそれまでと違って深追いしない物語の締め方が大変お気に入りなのですが、意外ときびしい評価がついているのが残念。
さらに、ここでシリーズの続きがお預けとなるのがもっと残念。
それこそ「気になります」の一言です。
今回の画像はHideaki Hamada様にお借りしました。
最後までお付き合い下さりありがとうございます。
またお会いできると嬉しいです。