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コロナ禍だからナノツーリズム

コロナ禍以降、観光において「マイクロツーリズム」が言われるようになりました。
1~2時間で行ける観光をマイクロツーリズムを言うのですが、2時間で行ける観光地となると、もちろん交通にもよりますが、案外広範囲に行くことができます。(私が住む浜松から2時間だと、新幹線でなら東京や京都まで行けることになりますから、今までと変わらない観光旅行ができてしまいます。)
それに対して1時間以内で行ける、と言うよりも同自治体+近隣地域観光をナノツーリズムと私は定義しています。
当たり前ですが、マイクロツーリズムの半分の時間であれば、行ける範囲も半分となり、身近な地元地域がその対象となってきます。

ところで観光というと、何時間もかけて観光地に行き、ぐるりと回って家に向かう頃には疲れきってしまっていることが多いのではないでしょうか?そういう意味では簡単に行くことができて、簡単に帰って来られるのなら嬉しいですよね。でも「まだ見ぬ観光地を見たい」等、好奇心を求め、それがどうしても遠方の地になりがちなのもわかります。
近い場所では「知っているから」と好奇心もわかなければ、行く気にもなりません。でも本当にそうでしょうか?「知っているつもりになっているだけ」ではないでしょうか?そして「いつでも行ける」と思って結局行かないでいませんか?

特にコロナ禍の昨今、どこへも行けず、だからこそナノツーリズムには絶好の機会なわけです。
確かにコロナ感染者の急増で深刻になっている地域にとっては、ナノツーリズムと言っても実際難しい地域もあるでしょう。

改めて地元地域に目を向けると、「こんなところにオシャレなカフェが!」や「あるのは知っていたけど意外にステキな場所」という『発見』があるに違いありません。
地元の隠れた絶品グルメを探すナノツアーを自分でプランニングするのも面白そうですし、オシャレなファニチャーを扱うお店に出向いて画像やコメントをスクラップするというのもいいのではないでしょうか?それが高じれば、「地域のナノツアーガイド」と題して紹介発信というライフワークになっていくかもしれません。
地元の歴史を振り返ってみるのもいいでしょう。その一環で地域内に存在するお寺等を回ってインタビュー等して宗教分布を調べてみたり、その宗教の特性を調べてみたりの学習ツーリズムも面白いと思います。
そのことであなたが地域の観光を創っていく1人になっていく可能性、十分ありますね!
このように何か1つでも見つけられれば、コロナ禍でも十分ナノ観光ができますし、楽しく過ごせる機会が増えるのではないでしょうか?
観光は観光地が用意するという常識の逆で、観光者による積極的観光創造でになります。

地元地域民が地元地域を再発見できるよう、特にその観光地(になりうる場所)に関わる人も、その魅力を十分発揮できるよう考えを巡らしてみて欲しいと思います。そして準備を整え発信して下さい!地元地域民に喜ばれるのであれば、多地域民にだって喜ばれ可能性は十分あります。

地元住民が改めて行こうと思ってもらうには、何かPRや仕掛けが必要です。だからと言って安直に、他地域にはあるけど地元にはないってだけの仕掛けでは能がなさすぎます。
音楽に例えるなら、原曲にアレンジ加えることで新鮮さが生まれ、知っている曲でもまた聴いてみたくなるような…そんな例えが合っているかもしれません。
アレンジはいろいろな可能性を秘めています。アプローチの仕方とも言えます。かといって全く新しいモノコトを始めてもいいのです。それはどこにもないオリジナルになるわけですから。
カフェやレストランならアレンジメニュー、あるいは新しいメニュー開発等。私なら雑誌「ブルータス・カーサ」が全号揃っているカフェがあったら是非行きたいし、雰囲気があるならゆっくり過ごしたいです。そんな他愛のないアイデアだったとしても、惹きつける力を生む可能性はあります。

ナノツーリズムといっても、私達が「普段していること」と言えばそうなのかもしれません。
しかし「普段していること」というのは、「自分の中を素通り」してしまいがちではありませんか?ツーリズム(観光)と言うのであれば、観光意識や気分、感動、発見、知識等としてのお土産を手にできます。遠くの観光地へ行くよりは疲れない、手軽でコスパもいいはずです。いつもの服をやめて、カワイイ、カッコイイ服で出かけてみませんか?(コロナ感染者数が増えている今、ちょっと不謹慎かもしれませんが…)

普段では自分の地域にはなかなか目が向かない、興味がわかないこのコロナ禍というのは、自分の地域をよく知り、味わうのには本当にいい機会のように思います。

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