日本日常ツアー
観光に行けば、観光スポットを回りたくなりますが、その観光地における日常を巡るツアーというのも面白そうです。特に外国人観光客で大変興味深く思ってもらえるかもしれません。何も外国人に限ったことではなく、日本人でも例えば、雪の降らない地域の人が、雪の降る地域に観光旅行にでもいけば、そこに住んでいる人の日常というのは案外「違い」があって面白いと感じられるかもしれません。
そこに住んでいる人の「日常」というのは、本人にとっては当たり前すぎて特別なものだと感じられませんが、「自分の常識は他人の非常識」と言うことがあるように、その他の地域の人にとっては、珍しいことであったりします。そう思うと、観光で観光スポットを巡るというのが当たり前だとしたら、日常を巡るというのは「特別なこと」になりそうです。
ここでは、主に外国人観光客に対して焦点をあてたものとして考えていこうと思います。
①民家(自宅)の訪問
観光客が民家(自宅)に訪問するというのは、友人や親戚宅等を訪ねる以外なかなか「観光」においてはありません。外国人にとって日本人の自宅がどのようになっていて、どんなものに囲まれていて、どうのような習慣等、きっと興味深いものになるでしょう。人によってはもしかしたら日本人の精神性までも紐解いていくといった面白さも感じてもらえそうではないでしょうか?靴を脱ぐ習慣、ランチやディナーならその調理に何を使って、どんな調味料や料理方法まで知ることができます。食事の買い出しなら一緒にスーパーに行ったりすれば、日本のスーパーにはどんなものが売っていたりも知ることができます。またスーパーではレジで商品を詰めるのではなく、別の台に買い物かごを持っていき、そこで袋に詰めるなどのシステムも外国とは違った文化であると感じてもらえるに違いありません。日本のカレーライスは外国人にも評判がよく、カレーライスなら誰もが気軽に作れる料理です。宿泊可能ならば、お風呂に浸かるという習慣、そこには各温泉地の入浴剤を入れて楽しんだり、寝る時にはベッドではなく畳の上に布団を敷いて寝たり(そういう家はもしかしたら少ないかな?)、その布団も狭い部屋を有効活用する為に普段は押し入れにしまっていて…等。冬にはこたつという存在があり、こたつに入りながら日本のTV番組を見るというのもいいでしょう。これらは一般の観光では体験できないかなりディープな体験となるはずです。これらは外国人留学生がホームステイで体験するようなできごとですね。それを留学でなくても一般外国人観光客も楽しめるというものです。
②カラオケBOX
日本ではごくごく当たり前のようにあるカラオケBOX。カラオケは日本語がそのまま「KARAOKE」と称されるほどカラオケは世界で認知されていると思いますが、実際カラオケBOXに行ったことのある外国人は、ままだ少数であるように思います。個別のプライベート空間で、思う存分自分が歌いたい歌を歌えることができ、飲食のサービスも充実しています。海外ではカラオケBOXというサービスは恐らくほとんどなく、ちょっとしたステージの上でカラオケで歌う(友人以外の人も皆が聴いている)というのがスタンダードのように思います。
③居酒屋・パン屋・スイーツの店・飲み食べ放題
居酒屋に関しては外国人韓国客も足を運ぶことがあるかもしれませんが、飲食において、メジャーになっているかどうかは「?」です。飲食に関するモノだと、寿司、ラーメン、うどん、そば等といった印象がメジャーで、居酒屋は案外眼中になかったりするかもしれません。居酒屋は、日本のビール、焼酎、酒などがあり、一品料理もいろいろな種類があって外国人からしたらリーズナブル、また焼き鳥も評判がいいはずだし、その他の一品料理も物珍しさ満載なのではないでしょうか?個人で注文したものを個人が食べるのではなく、大皿料理等をシェアして食べるというスタイルも外国とはちょっと違う文化なのかもしれません。
日本のパン屋は近年脚光を浴びている気がしています。外国でも売られているスタンダードのパンをはじめ、日本独特な総菜パンやアンパン等。パンやパスタは外国の主流食物(?)で、ちょっと前まではそれ以外(アレンジされたもの)は邪道視する外国人も多かったように思いますが、近年は受け入れられる精神的な土壌(?)ができてきているように感じます。
スイーツも同様ですね。そして和菓子職人によるものであれば、.食の芸術に簡単に触れることができます。
特に先進国である外国では、日本人からすると外食はとても高く感じられます。それを同等(あるいはそれ以下!?)の価格で飲み食べ放題できるというのは、とても魅力的に映るのではないでしょうか?
④100円ショップ
100円ショップの外国人観光客の浸透度はわかりませんが、外国人にとっては、100円で高品質という認知があるようです。もちろん便利大国である日本人にとって便利なものであるものは、外国人にとってみても当然便利であるに違いありません。それを100円で高品質なものを変えるのであれば、絶対に喜ばれるはずです。1日いても飽きない位の強力さがあると思っています。また、「観光客」にはお土産にするに持ってこいではありませんか!
⑤季節の行事ごとへの参加・見学
海外でも季節の風習はあると思いますが、日本は特にそれについてのイベントが豊富のような気がします。1月はお正月、2月は節分、3月はひな祭り、4月はお花見、5月は子供の日、7月は七夕、お盆の風習、お祭り、夏祭りなら浴衣を着たり等、秋には学校の運動会。季節というわけではありませんが、タイミングが合えば神社挙式を見るというのもいいでしょう。
いろいろ考えれば、他にも沢山あるかもしれません。各社コンビニ巡り、ゲーセン、ドン・キホーテに行ってみたり、ネット通販してみたり。きっとその地域・個人ならではの「日常」があるはずです。
この「日常ツアー」の思いもよらないいいところとして、「日常のコミュニケーション」を体験できることです。外国人観光客が日本にやってきたとき、確かに現地の人とのコミュニケーションがないかといえばそんなことはありませんが、せいぜい商い上のやりとりが主ではないでしょうか?日常のコミュニケーションはただ何かを買う為にとか何かのサービスを受ける為だけの会話とは違うものがあります。家には自分以外の家族がいたり、外国人に興味ある友人を誘ったりしてお互いいろいろなことを質問したりされたり…より日本あるいは日本人を知ってもらえる気がします。それが情緒ある鮮明な記憶として思い出に残るのではないでしょうか?
今回これらを「観光」という視点で見ていますから、ビジネスとして結び付けられるはずです。観光地でそういうツアーを企画するもよし、また個人でもできるという気軽さのある観光ツアーですから、休日を利用して、ちょっとした副業になる可能性もあります。ホントはその外国人の言語が話せるのがベターだとは思いますが、スマホで通訳機能を利用したり、日本に興味があって日本語を勉強している人に絞ってもいいですよね。
一般的に想像する「観光」とは違う、新たな「観光像」がここにはあります。
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