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観光創生再生は祭りに似ている!?

通常「神事祭事」はイベントとしての観光コンテンツと言ってもいいと思います。
そして観光創生再生は「祭り(のプロセス)に似ている」と思うことがよくあり、そこに凝縮されているような気がします。

地方では祭りのために、時期が来れば①それに向かって、②会合等を開き、役割が決められ、③皆でそれを準備していきます。そして当日はその④集大成の披露。御輿にはやし太鼓、神社の参道には出店、夏であれば人は法被や浴衣姿、最後に花火等。
地元の人にとっては、⑤地域の人達が一斉に集まり、⑥そのために帰省する者もいますので、ある意味同窓会となったり、家には親戚や友人を招いてご馳走をふるまったり。
ステレオタイプではあるけど、年に1度のそれを⑦皆楽しみにしています。またステレオタイプであるそれが、実際に⑧祭りらしさや雰囲気を作り上げているといってもいいでしょう。

地方創生再生に当てはめてみます。
①地方創生再生に向かって
②話し合いの場
 プランニング、コンテンツ決め、コンテンツコントロール、
 行程等のミーティング
③皆が(皆で)準備開始(進行調整)
④観光地スタート
⑤来客
⑥営業(接客、団らんやコミュニケーションの場)
⑦魅力、リピート
⑧観光地としての雰囲気が出来上がる

重要ポイントは①~②、
その中で最重要ポイントは①と思っています。
祭りは年に1回の年行事ですから、毎年決まった日が来れば、好き嫌いに関わらず必ずするものだと住民全員の共通意識があります。それをこれから行おうとする観光創生再生において、そのポテンシャルをどのように生むかが、最初にして最大の難関だと思います。
これがクリアでき、やることさえやっていけば、いろいろな諸問題が出てくるにしろ進めて行けるはずです。

「祭り」と「観光創生再生」の最大の違いは、祭りは数日、観光創生再生は始まればその後ずっと続くということです。しかし人の生活は日々続いており、生活の為に皆働いていることを思えば、特別なことではありません。むしろそれをしながら祭りを行う方が大変なのかもしれません。

次に②の話し合の場です。
実際には①の前に地方創生再生についてやっていく、やっていかない等の意思決定のような場が設けられるとは思います。もしくは自治体の長の意向によるかもしれませんし、実際にはその方がスムーズかもしれません。
②は1項目として挙げていますが、実際何回ものミーティングが行われるはずです。祭りも規模によってはそうでしょう。
どのように進行していくかは、観光地域によるところですが、できる限りの意見を募り、真摯に受け止めていくべきでしょう。その中からひらめきやアイデア、これまでわからなかったウィークポイント(弱点)に気付けるはずです。そこから何を汲み上げていくか?どう手当していくか?です。この場においてはトップダウン的な環境ではダメです。「意見を言っても無駄」と思えてしまう環境では意味がなくなってしまいます。

③の準備段階でも、進行調整をしていく人が必要です。
観光創生の場合なら、コンテンツごとにそれぞれが準備するのであっても、スタート時期というのはなるべく合わせたいはずです。
観光再生の場合なら、リニューアルを謳うならスタート時期を合わせたり、そうでなくても進行調整によってポテンシャルを保てるよう働きかけができます。
皆が各々に進めることにはなりますが、「皆で」の方が、協力体制意識やポテンシャルも維持しやすいと思われます。

④~⑧の中でも、もちろんミーティングは必要になっていくと思います。
マンネリ化を防止し、よりよくしていくための変化は必要だからです。
祭りでも、基本自体はそんなに変わらなくても、出店がいろいろ変化したりプログラム構成の変化ということもあるはずです。

案外参考にすべきは、「祭りにはストーリーがある」ということです。
昼間の内から人をだんだんと招き→夕方には出店も揃い、人の数もピークになっていき→御輿・はやし太鼓・踊りの披露→花火でフィニッシュ。
こういったストーリーが一観光プランニング、観光まちづくりでも活かされるはずです。

ところで日本の神事、どちらかというとフェスティバル(祭典)の間隔に近くなっている地域もあるでしょう。かといって、厳格なものももちろんあります。
皆が集まり、楽しめる行事というだけではなく、本来の意味ももう1度見直してみることもいいのではないでしょうか?もしかしたら過去に置き忘れてしまった何かや発見があるかもしれませんし、今後の新たな仕方や行方にも繋がるかもしれません。

祭りは住民みんなで作り上げていきます。

これらも観光再生振興にも同じことが言えますね。

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