ひとひら
ひらり ひらり
目の前に舞い降りた
ひとひら
深く積もった雪の中
太陽を浴びて
プリズムに輝く
まばゆい光の中
舞い降りてきた
ひとひらは
触れれば壊れそうで
しなやかに芯が強く
咲きこぼれる笑顔は
無邪気にキラキラと
輝いて
煌めいて
あまりにも美しいひとひらは
手を伸ばすのを躊躇う僕の
手を取りそっと寄り添って
ゆっくり
穏やかに
時は流れ
凍りついた僕の心を
ゆっくり
辛抱強く
溶かして
暗闇の中にいた僕を
一歩ずつ
陽の当たる場所へ
連れ出してくれた
ひらり ひらり
いま
目の前で舞う君の
柔らかな眼差しを
ひらり ひらり
いま
目の前で舞う君の
プリズムに輝くその笑顔を
ひらり ひらり
いま
目の前で舞う君に
僕は何ができるだろう
ひらり ひらり
いま
目の前で舞う君の
笑顔を護り続けよう
ひらり ひらり
いま
この瞬間を
積み重ね
君のこぼす涙が
幸せなものであるように
いま
この瞬間を
共に歩み
君の笑顔の輝きを
ずっとずっと守り続けよう
雪も 氷も 暗闇も
全て溶かす温もりで
僕を包み込んでくれた
ひとひらは
僕の温もりになり
僕の光になり
僕の全てになった
ひらり ひらり
ひらり はらり
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雪のような、花びらのような
そんなイメージの『ひとひら』
2023年
最後の作品を感謝を込めて
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