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ガイドで講師の私がおすすめしたいインバウンド対応無料ツール

セミナーの講師をしていると

どうしてガイドなのに講師をやっているのですか?

とよく聞かれます。今回はまず講師を始めたきっかけを少し書いてみたいと思います。

2006年からインバウンド専門のガイドのお仕事(全国通訳案内士)を続けていましたが、しばらくして、観光施設や商業施設、宿泊・飲食店向けにインバウンド対応について話をする機会をいただきました。インバウンドファクトリーを始める随分前の出来事です。

ガイドとして現場で毎日外国人と接しているので、お伝えしたい情報はいくらでもあるのに、改めて講師として話をするとなると、所定のカリキュラムに従って内容をまとめるのに大変苦労しました。しかも、受講される方々は、私よりも観光に長く従事されている先輩ばかり。

不安がいっぱいで、「本当に私で大丈夫でしょうか?」と担当者に何度も確認しました。それでも依頼を受けた以上はプロとして少しでも皆さんの役に立てればと思い覚悟を決めました。

不器用な私には、できる限りの準備をして、あとは誠実に役割を努めることしかできません。丁寧にお話しすること、お一人お一人に自身の経験と思いを届けるようにと心がけて話をさせていただきました。この想いは今も大切にしています。

当時は、『ビジット・ジャパン・キャンペーン』事業で国を挙げてインバウンドプロモーションが行われていた頃で、訪日外国人は年間800万人程でした。その後のインバウンド市場の機運の盛り上がりに合わせて、ガイドと講師の仕事を両立するようになりました。

現在のコロナ禍でもガイドとしての研鑽を積みながら、講師として外国人の受け入れ再開に向けて、引き続きいろいろな工夫をしながらサポートさせていただいています。

そのひとつとして最近、皆さんに紹介させていただいている無料ツールがあります。

昨年、観光庁が地域の観光人材のインバウンド対応能力強化に向けた研修を実施しました。その際のテキストが公開されていることをご存知でしょうか?

インバウンド顧客を受け入れる方々に役立つ基本知識から対応のポイントまで、幅広い内容が網羅されています。観光庁のホームページから「地域の観光人材のインバウンド対応能力強化研修」テキストが無料でダウンロードできます。よろしければぜひご活用ください。インバウンド対応についてのポイントがわかりやすくまとめられています。

例えば、初級編のテキストはこのような内容です。
○宿泊施設
○レストラン・飲食施設
○ショッピング
○観光案内所
○非常時の対応

「外国人旅行者の受け入れ対応にまだ踏み出せないでいる方・これから強化していきたい方・学生時代に英語が不得手だったので、複雑な表現などを学ぶのは抵抗があるが、これから外国人対応のコツを学びたい方を対象に作成された」と後書きにあります。

出典:観光庁 地域の観光人材のインバウンド対応能力強化研修
英語テキスト初級

あらゆる場面に使えるフレーズ、例文も豊富にあるので、初級編だけで150ページとかなりの情報量です。

もう一つ、インバウンド対応にお使いいただけるツールをご紹介します。無料の翻訳ツールです。

多言語音声翻訳アプリ(ボイストラ)Voice Tra

スマホに話しかけると、31言語に対応して翻訳してくれます。無料で利用できる翻訳アプリはいろいろあって、私もいくつか試してみましたが、言語の種類がここまで揃っている無料のツールはあまり無いようです。音声の精度もいいので、一度使ってみてください。

誰でも無料で使えるテキストや無料で利用できる翻訳アプリなど、探せば便利なツールがいろいろ見つかります。

特に翻訳アプリは語学の勉強にも使えるのでおすすめです。私も外国人の受け入れ再開に向けて、「また日本に来てくれてありがとうございます。」を各国の言葉で言えるよう、調べてみたいと思っています。

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