(9)今度こそ退院 #IPMN

本退院

再入院して二週間、体調は順調に回復して、月末に退院の運びとなった。
オペから約五週間。
夫は、酷暑の八月のほとんどを病院で過ごすことになり、ひと夏を失くしたよう。
まあ、元気になって家に帰れるのはいいことだ。
八月半ばに退院した時とは、明らかに足取りも違うし、顔色もいい。
前回は相当無理をしたんだろう。

いつもの日常が始まると思いきや・・

コロナ禍以来、夫の職場は早々完全リモートワークになっていた。
出勤しなくていいのは本当に楽だ。
通勤が必要だったら、最低でもあと二週間は休まなければいけなかっただろう。

コロナ社会が幸いして、退院早々、通常勤務に復帰した夫だが、まだ半袖でも汗ばむような残暑の昼下がりに、突然「寒い寒い寒い寒い」と言ってガタガタと震え出した。
美容院に予約を入れており、これから行くという時だったのに、それどころじゃない。
キャンセルしなきゃ・・というのに、手が震えてスマホのボタンが押せない。
私が番号を押してやって、やっと電話させる。

体の震えは尋常ではない。
すぐに布団を敷いて休ませる。
その時点で熱はまだ36度。
全然ない。
が、測るたびに上がっていく。
これが「噂の胆管炎」か?!

とりあえず手元にあるロキソニンを飲ませる。
病院に連絡すると、当直の先生が出て、解熱剤を飲んでしばらく様子を見てくださいと言われる。
熱以外に腹痛などの症状がないので、急いで病院に行く事はなさそう。
ちなみに、コロナは陰性でした。(抗原検査キットで検査)

発熱二日目

解熱剤を飲むと熱は下がるが、薬が切れると再び上がる・・を繰り返す。
もう一度、病院に連絡。
その日の当直は肝胆膵領域の医師だったので、話が通じて心強かった。
「この手術をした人が、熱を出すのはよくあることなんです。解熱剤と抗生剤を飲んでください。抗生剤は三日間きちんと飲んでください。それで落ち着けば大丈夫です」とのこと。
言われたとおりにする。
気分はそんなに悪くなく、食欲もまあまああって大丈夫そう。
三日目朝には熱も下がって、
「あれ?この調子なら仕事できるわ」と言って、何事もなかったかのように仕事を始めた。
寝込んだのが土日でラッキー?

発熱三日目、回復へ

ひとまずよかったけれど、当直の先生から話を聞いたサブ主治医から直々に連絡が来て、「管を抜いたところが膿んでたりすると心配だから、一度来て欲しい」とのこと。
翌日診察へ。
特に異常はなく、「軽い胆管炎だったのでしょう」ということに。
今後、胆管炎を起こした時のために、予備の解熱剤と抗生剤を処方してもらって帰宅。

退院して10日で胆管炎を起こしたから、起こしやすい体質なのかなあ。
そうだとすると面倒だなあと思ったけれど、それから二ヶ月半、無事です。
このまま落ち着きますように。
食べ過ぎないことと、食後に運動をすること、便秘しないことが大事だそうだ。

大手術から四ヶ月以上経ち、私のメンタルもだいぶ安定してきました。
抗不安剤を飲まなくても大丈夫。
今回のようなことがなくても、私たち二人ともあちらこちらガタが来る年齢ではあるのだから、健康を過信せず、ゆるゆる養生していかなくちゃ。

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