聞こえない、怖い、情けない
昼頃、インターホンが鳴った。
モニターに映るのは、いかにも怪しげな訪問業者。
一緒に食事中だった夫に、「どうする?無視する?出てみる?」と聞いたけれど明確な答えがない。
放っておくと、未だ昭和感覚な母が二階から下りてきて、「はあい!」なんて気安くドアを開けてしまうので、それを阻止せねばという思いもあって、一応応答した。
インターホン越しに声は聞こえてくるけれど、私には聞き取れない。
夫に、(なに?)とふると、口パクで何か答える。
(え?なに?)→口パク・・わからない。
どうしたらいいのー?!と放置している間に、相手はそのまま立ち去った。
それはそれでいいのだけど、気味が悪いし後味も悪い。
「で、なんだった?」と改めて聞くと、「不用品ありませんか?」だったと言う。
それなら一言、夫が「ないです!」と言ってくれたらよかったのに。
口パクで「ふようひん!」(と言ってたらしい)って繰り返す意味ある?
なんで即座に「ないです!」と答えてくれないの?!
基本的には私の障害をフォローしてくれる夫だけれど、訪問者対応だけは全然なってない。
これは以前からずーっと要求していること。
なぜ、聞こえない私に、
「誰か来たよ」と言うの?
なぜ、私に応答させようとするの?
誰か来たなら、夫がインターホンで応じればいいじゃない。
私が応じたところで、相手の言葉を聞き取れないのだから、どきどきして不安な思いをするだけ。
それに、男性が対応する方が何かと安心だ。
全ての人が悪意を持って訪ねてくるとは思わないけれど、あ、この家には昼間、男性がいるのだな、と知らせることができる。
この一件で、私はめちゃくちゃ不機嫌になり、かつ、聞こえないことがとても不安で怖くて心細くて情けなくて、年に二回ぐらい落ち込む暗闇のスポットにはまりそう。
もう絶対に、ピンポンには出ない!
鳴ったら、すぐさま、夫に「出て!」と言う。
モニターに映る人の姿が明らかに営業だったら無視する。
母には、うかつに玄関ドアを開けないようにきつく言う。
これがまた、言っても言っても、わざわざ下りてきて開けてしまうので、本当に頭が痛いし憂鬱。
アルソックのシンプルタイプを導入しようかな。
あーやだやだ。