【ネタバレなし紹介】『NEEDY GIRL OVERDOSE』【マルチ破滅ED配信者ADV】
『NEEDY GIRL OVERDOSE』は、最強のインターネットエンジェルを目指す承認欲求強めな「超絶最かわてんしちゃん」こと「あめちゃん」を、彼女の恋人兼プロデューサー的な存在「ピ」となり、導いていくマルチ破滅エンディング・アドベンチャーゲームです。現在steamで配信中。
プレイヤーは「ピ」となってあめちゃんに指示を出していくわけですが、彼女は基本的に何でも言うことを聞くので、プレイする人の倫理感が試されます。「まっとうに頑張らせるか」「ちょっと危ない橋を渡らせても成果をとるか」「面白そうなので壊すか」…あめちゃんが清く正しくインターネットエンジェルになれるかはあなた次第。
このゲームの基本的な流れは、①昼と夕方に配信ネタを探す ②夜に配信をする の繰り返し。これを繰り返していくことで、(あめちゃんが飽きる)30日以内に100万フォロワーを目指していくゲームです。ただ、あめちゃんのパラメータとして ストレス・好感度・やみ度 という三つがあり、これらのコントロールをしてあげないと色々と大変なことになります。
本作の面白さは、とにかく予想を超えてくるエンディングの数々。思わず「は!?え!!?」と言いながら「そういうこと!!?!」となること必至。そして、アドベンチャーゲームの本質的な面白さである「こういうパターンだったらどうか?」というパターン出しからの「こうなるのか!」という部分にはとても真摯に向き合っている印象です。没入感を優先する作りなのでヒントは少ないですが、ADV慣れしてる人は割と網羅的にも進められそう。難しい人は実績リストを見るとヒントになるかも。
ゲーム性としては、あめちゃんに構いつつ毎日の指示を出すだけなので単調といえば単調。ただ、SNSインターフェースの再現度が高く、インターネット人間にとってはある意味いつもやってる行為ばかりなため、飽きるというより慣れるという印象。退屈だなーというより、慣れ親しんだ「特に目的はないんだけどダラダラSNS触っちゃう」感覚にどんどん近くなっていく。
あめちゃんの返信は、おそらく複雑なAIとかではないんですが、逆にオタクのコミュニケーションって大体こんなもんだな…という気付きを与えてくれます。雑なスタンプでコミュニケーションとった気になろう。
かわいいピクセルアートとギラギラなエフェクトも魅力的。ドットで戯画化されているのに、インターネットの解像度が下がってくれないという不思議。Twitterや配信コメントなど、インターネットの再現度が(嫌な方向で)高いことも没入感を高めてくれます。
そしてBGMが最高。2000代を感じる電波でメロディックなチップチューンはプレイしてると中毒になること間違いなし。個人的には「ニセモノの幸せだけど」が最高に気持ちいいサウンドで無限に聞ける…。サントラ付きも発売中です。
※ここまでで気になった方で、自傷・鬱・薬などに強いトラウマがある人はフラッシュバックの危険性もあるため要注意です。メンタルを大きく崩してる自覚がある人はPVなどでまずは様子を見ることをお勧めします。
インターネットは用法容量を守って楽しみましょう。
†昇天†
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