大学受験失敗の仕方
私が経験した受験は『高校受験』『大学受験』『資格試験』の3回だ。
その中で唯一「不合格」となった大学受験について体験談を書こうと思う。
私の高校時代の成績は、ひどいものだった。
学区で一番の高校に入ったは良いものの、勉強についていけず、成績は学校の中でも中の下くらいをキープしていた。自分は実は勉強ができない部類だったのか、と少し自信をなくしていたし、諦めていた。
高2の頃、化学の授業がちんぷんかんぷんで、赤点を取ってしまった。これはかなりまずい、と思っていたところ、クラスメイトが塾に通っているという話を耳にした。親にも赤点はまずい、塾に通っても良いよ?と言われ、化学と数学だけ通うことにした。
塾の効果は絶大だった。講師は大学生だったが、とにかく分かりやすく教えてくれた。学校の先生みたいにブチギレたりせず優しくて、楽しい授業だった。
塾に通い始める前は40点以下だった化学の点数が、80点になった。これは私にとって自信を取り戻すきっかけになった。
高3になると、完全に受験モード。塾も化学・数学に加えて英語・物理も受けることにした。塾代出してくれた親に感謝しかない。
放課後は塾の自習室に通って、毎日のように勉強していた。たまに塾の時間まで友達とファミレスのドリンクバーだけ頼んでおしゃべりしたり、そんなことはしていたけど。塾の先生たちがやる気の出るような話をしてくれていたのでなんとかモチベーションを保ちながら続けられた。
私は国立大学を受けると決めていた。旧帝大には流石に学力が届かないと思ったので、その手前くらいの中堅国立大みたいなところだ。
国立を受けるためには、まずセンター試験(今の共通テスト)を受ける。マークシート形式の試験で、基礎を押さえていれば高得点が狙える。ただ科目が多くて、理系の私の場合は国語、倫理、英語、数1A、数2B、化学、物理を受けた。
その後に二次試験がある。これは筆記で、各大学で出してくる問題の傾向が違ったり、クセの強い問題が出たり、なかなか難しい。科目は大学や学科によって違うけど、私は英語・数学・化学・物理を受けたと思う。
センター試験と二次試験の点数を合わせたもので合否が決まる。(センターと二次の点数の割合は大学によって違う)
センター試験は、かなり良かった。
もう一度言うけど、かなり良かった。
センターの点数だけなら余裕でA判定だった。
苦手だった国語も8割取れてたし、英語も化学も物理も9割、数学はちょっと悪かったけど平均すると7割あったし、倫理も8割あったと思う。
私はセンターの後、二次試験までの1ヶ月くらい、調子に乗って力を抜いてしまった。
敗因としては絶対にそれしかない。全力で走りきらなかった。うさぎとかめの話みたいなもので、自分なら大丈夫だろうと過信した結果、不合格だった。
パソコンの画面で更新連打しながら合否発表のページを見たが、自分の番号がないという恐怖。初めて味わう挫折だった。あんまり仲良くない弟もその時ばかりはちょっと気を遣っていた。
正直なところ、二次試験を受けた手応えで、なんとなく無理かもと思っていたが、現実として突きつけられると苦しかった。
その後私は、浪人する気力もなかったのですべり止めで受けていた私立大学に進学した。
私の人生がそれで狂って転落して行ったか、といったら、それは違う。
自分の希望していた大学ではないものの、そこで得られたものは大きかった。今の職についたのだって、大学で専攻していたもののおかげだし、夫と出会ったのも大学の通学中だ。今の幸せは失敗の延長線上にあった。
大学受験を失敗しても、人生終わるわけじゃない。なるようになる。
でも、どうしても叶えたい夢があるなら、最後の最後まで全力出し切って頑張れ。