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癒えない傷を癒す方法

癒えない傷を癒す方法、
それは、優しく手を当てるしかありません。

無理に手離そうとして、理由を探して誰かのせいにしたり、
なかったことにしたいと思って記憶の奥に閉じ込めようとしても、

それは絶対無理。

結局は傷部を温めてあげることしかできないのです。

温め方は
怒り、哀しみ、悔しさの涙を流す、
本当はどうしたかったのかなど、自分の感情に正直になる、

など、いろいろあります。

誰かに思いを聞いてもらって、それで気が済むのならそれでもいいけど、
アドバイスにイラッとしたり、記憶だけではなく感情まで蘇ってきたりなど、

嫌悪感でいっぱいになる場合もあるから要注意。

カウンセラーとしても、出来るのは聴くことだけ。
その人が、自分の言葉を聞けるようになるまで、
自分の痛みを、自分の言葉にすることができるときまで、
一緒に待つことしかできない。

自分の傷は、自分の中にある治癒力でしか癒せないのだから。
その治癒力は、自分の心の中からしか生まれないのだから。
心の傷に効く、即効性の薬なんてないのだから。

わたしもまだ癒えていない傷がある。
10年以上もずっとシクシク痛んでいる。
もう何ともないよって言い聞かせてきた。
でも、本当は苦しい。
悔しいし、哀しい。

だから今、そこ静かに手を当てている。
そのときの自分を許そうと思っている。
そのとき、自分を支えてくれた人たちの言葉を思い出している。
そして今、こうしてここにあるありがたさを思うようにしている。

もう少し時がくれば、笑って話せるようになるだろう。
そのときには、きっとこの傷も癒えるだろう。

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