第3回専門研修会「新設・改正 休眠担保権の抹消に関する法律実務」について
令和6年10月28日、約4か月の準備期間を経てようやく自身が企画担当する研修会が終了しました。内容としては新設・改正「休眠担保権の抹消に関する法律実務」です。
当職が所属する東京司法書士会 総合研修所 専門研修室は、今年度末に任期満了で2名が退任してしまいます。もし東京会所属の先生で興味のある方がいましたらご連絡ください。
どんなことするのか。したのか。来年度の備忘録として簡単に振り返ってみたいと思います。
令和6年5月 東京司法書士会 総合研修所 専門研修室入室
人員の募集は東京司法書士会の会員ホームページでする場合と、室員が知り合いを紹介する形、どちらの場合もあるそうです。当職は同じ目黒支部の先輩司法書士から紹介を受け入室しました。
当職は正式に入室する前に四谷・日司連ホールで専門研修会の見学を行い、事後の懇親会にも図々しくお邪魔しました。その後、研修室のWEB会議にもオブザーバー参加させてもらうなど活動をひととおり見せていただいた後、入室の意思表示(書面はありませんでした)。最終的には東京会理事会の承認により無事入室しました。
令和6年6月 最初の企画会議
専門研修室では約1~2ヵ月に1度、司法書士会館またはWEBで会議が行われます。今後の研修に関する企画会議や段取り確認、研修後の内容報告や検証などが行われ、議事録も作成されます。
初めて室員としての会議でした。企画提案をしなければと思っていたので、改正後の動向が気になっていた「休眠担保権の抹消に関する登記手続」を開催したい旨を話したところ、室員の方々の賛同を得ることができ、さっそく自身が担当する研修会が立ち上がりました。
初企画だったのでベテラン研修室員のH先生がバックアップについてくれます。企画の進め方については、進行用のレジュメを参考にします。
令和6年7月 講師の紹介を受ける
今回の講師には岡山県司法書士会から正影秀明先生をお招きすることになりました。書籍を何冊も出版されている著名な司法書士です。数年前、休眠担保権に関する企画で当室で講義をされたことがあり、その内容が素晴らしかったので、ぜひ改正後に関しても講義をしていただきたいとの話になり、以前担当されていたベテラン研修室員のH先生が紹介してくれました。
令和6年7月 講師へ依頼
連絡先を伺い、ご挨拶及び講義の依頼です。事前にH先生から事前の内諾を取っていただいていたので、話はスムーズに進みました。しかしながら講師先生は我々が実務の際に参考にする本を何冊も出版している雲の上のような存在です。失礼があってはならないと、かなり緊張しました。(実際は穏やかでとても感じのいい先生です)
令和6年7月 研修案内の作成
講師への依頼と同時並行して、会員向けの研修案内文を作成します。この時点で簡単な企画書を作成し、講師とも相談し、講義テーマや内容についての絞り込みを行い、同月に行われた2回目の研修室会議および研修室内でやりとりしているメーリングリストにて最終確認を行いました。
令和6年8月 表敬訪問
専門研修室の担当理事、研修担当(今回はバックアップのH先生も)が参加し、講師先生への表敬訪問を行います。遠方ということもあり、ZOOMを使ったWEBでの打合せとなりました。ここで改めて研修の正式な依頼、日時、研修方式、テーマの確認、謝礼の確認など1時間ほど細かいやり取りを行いました。
かなり長い打合せなので、意見交換に齟齬の無いよう、打合せ内容の確認メールを事後にしました。
令和6年8月 打合せチェックシートの提出
表敬訪問での打合せ内容を東京会事務局研修部の方たちと共有します。案内文の掲載、会場の予約、ウェビナーのセッティング、レジュメの印刷・配布、会場設営、講師ホテルの手配、交通費・謝礼の手配などなど、研修に必要な膨大で細かい手続きをしていただきます。感謝です。
令和6年9月 細かい調整
研修に向けての段取りはほぼ終わったので、細かい調整に入ります。
講師先生と、テーマの最終確認や案内文の確認、レジュメ作成の締切り確認、掲載プロフィールの確認等です。事務局で予約してくれた宿泊ホテルのご案内も必要でした。(なお、遠方から講師を招聘する場合は、講師謝礼とは別途、研修当日のホテル宿泊代と往復交通費が支給されます)
なお、今回は研修方式を事情により変更(会場研修をWEB配信⇒WEB配信+会場視聴)したこともあり、そのあたりの説明も必要になりました。
令和6年10月初旬
いよいよ、月末に研修を控えます。気になるのは、当日の参加者数です。タイミングの悪いことにほぼ同じテーマで日本司法書士会連合会主催の研修(当職は東京司法書士会主催の研修です)が同月に行われました。
しかしながら講師の正影秀明先生は「休眠担保権に関する抹消」というテーマで専門書を作られている業界の第一人者です。
人が集まらないのではないか、という心配は杞憂に終わり、予想をはるかに超える受講者の申し込みがありました。
令和6年10月中旬 アナウンス台本とアンケートの作成
講師から研修レジュメが送られてきました。
この情報にはどれだけの価値があるのだろうか、これを作るのにどれだけ苦心なされたのだろうか、と思わざるを得ない圧倒的クオリティのレジュメでした。講師プロフィールと共に確認しながら、当日の司会で話すアナウンス文言を考えます。併せて、研修会終了後に回答していただくアンケートも作成します。
令和6年10月28日 月曜日(研修当日)
前営業日(先週の金曜)、講師先生へ研修の確認電話をします。
当日のお昼にも同じことをしました。(しつこいと思われたかもしれません)
17:00 四谷の司法書士会館へ到着します。研修会場の日司連ホールを確認し、配信基地の東京会会長室で待機します。配信用PCやマイク、カメラ等の機材は事務局の方で全てセッティングをしていただけるので、使い方の説明を受けます。ウェビナー用のピンマイクが高性能な新しいものに変わっていました。
ちなみに、当室では、研修担当が司会及びZOOMの切り替え等を行います。室員はそれぞれの持ち場(会場案内や受付、別室で配信チェック担当など)で待機です。
17:30 講師の正影先生を司法書士会館の玄関で迎えます。担当の仕事です。ご挨拶、室員への紹介、当日の進行確認、余った時間で歓談です。
18:00 講義開始です。当職が研修の注意点、講師のプロフィール等を読み上げたあとに講義開始です。講師が慣れた様子で講義を開始します。
※なお、レジュメや講義については後日「東京司法書士会Cloud Canpus」に掲載されますのでぜひそちらをご覧ください。
19:00 10分休憩に入ります。本来は日司連ホールにて登壇しての講義を予定していましたが、諸事情により日司連ホールはパブリックビューイング会場となり、講師は会長室からの配信となってしまったため、急遽日司連ホールにて受講者へ簡単な挨拶をされました。
21:00 講義終了です。素晴らしい内容の講義でした。進行と講義内容にとても集中していたので、あっという間の3時間でした。
講義終了後 講師を招いて近くの居酒屋でささやかな懇親会を行います。21時過ぎから飲み始めるので、あまりゆっくりできませんが、普段は聞けないような話や、細かい論点や経験談を講師から直接聞けるので、とても楽しく有意義な時間です。これは研修室員の特権です。
クロージング
研修終了後はアンケートの集計があります。グーグルフォームで集計するため表計算ソフトで詳細データを作成してくれるので簡便です。会場視聴用の紙のアンケートは、手打ちで集計します。
今回は配信した講義内容を「東京司法書士会Cloud Canpus」に挙げるので、音声及び映像チェック、カットする部分の確認を行います。これも担当の仕事でした。最後に、講師先生への報告とお礼の電話をし、初担当した研修が終了しました。
事後の室会議での検証では概ね高評価をいただきこれで無事完了です。
感想
初めての研修の企画から実施を経験しました。
こういった類の仕事を今まで経験したことはなく、色々な方に相談しながら進めました。講師先生、室員のみなさま、バックアップについていただいたH先生、事務局研修部のお二方、講義を聞いていただいた東京会の会員の方々やご指導、ご協力いただいた皆様には感謝の念でいっぱいです。
研修をとおして一つ気づいたのは、企画をする以上、自身も研修テーマについてある程度勉強する必要があることでした。(講師先生との打合わせや企画会議についていけなくなる・・・)
次回の研修担当は来年度です。
守谷司法書士事務所
アクセス
東京都目黒区青葉台4-4-12 THE N3 4F
TEL 03-3422-1511
FAX 03-6740-1723
Mail ask@officemoriya.com
HP https://www.officemoriya.com
営業時間 9:00~18:00[平日]
※営業時間外・土日祝日も対応いたします。ご相談ください。