思い出のアルバム不要論
ぼくはアルバムというものをもっていない。家のどこかにはあるかも知れないが、中味は大半がむかし飼っていたネコたちの写真だ。ネコたちのことはこころに焼き付いている。久しぶりに開いた本のあいだにネコの毛が挟まっていたりする。ときどき夢にも見る。ネコたちが一匹ずつ去って行ったのもう四半世紀もまえのことだ。飼い始めたのがその四半世紀ちかくまえになる。つまり人生を3つのクォーターに分けて、
第一期、ネコたち以前
第二期、ネコたちの時代
第三期、ネコたち以後
と定義づけることもできる。