💊1💊多彩な変化球と、成分名の『語源』で抑える！［第三章 概論］

▼この記事では、登録販売者試験の中で、質・量ともに最も重要な分野である、
『主な医薬品とその作用（第３章）』の全体像を解説いたします。

💊医薬品の成分名にもルーツ（語源）あり！

『主な医薬品とその作用』は、登録販売者試験の第三章の内容にあたりますが、内容が最も濃厚で、かつ全120問のうち実に40問という、
１/３を占めるこの分野の出来が、実質合否を決定させるため、当ブログでは一番はじめに紹介します。

さらに第五章『医薬品の適正使用』からの出題も、この分野の内容に関連したものですので、
『主な医薬品とその作用』は実際、50問位の比重を占めている、登録販売者試験の関の山、核心部分といえます。

▼テレビCMなどでよく聞く、
『イブプロフェン』、『アセトアミノフェン』など、医薬品の成分が登場し（主に１５０個ほど）、その名称や作用をしっかり覚えることが要求されますが、
これはもちろん、登録販売者になった後に、もっともよく使う知識でもあります。高校で習った、化学式や計算式は出てきませんので、成分名と作用等を覚えられれば合格することができます。

▼ですが、上記のような医薬品の成分名は、医師や薬剤師が扱うものと同じであり、
当然それに関連する知識の背景には、医薬品の一般名に反映される語源の『ステム』などがあるため、本格的に学習しようと思えば理科系の素養（主に有機化学）が必要な場合が多くあります。
成分名だけを、語呂合わせや、反復学習の力業などで覚えられると問題ありませんが、

▼例えば解熱鎮痛剤の『イブプロフェン』は、正式には『イソブチルフェニルプロピオン酸』であり、『イソ』とは『磯』ではなくギリシア語の『同じ』から由来し、それは英語ですらありませんが、ここから
サリチル酸系の解熱鎮痛成分と、性質が違うことへの理解などが深まるでしょう。

▼そして鎮咳成分（せきを抑える）の『デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物』を覚えたいと思ったとき、
『デキストロ  dextro』は、分子世界の『右』という意味で、ラテン語から来た英語でありストローは関係なく、また『レボ  levo』が『左』を指します。

▼成分名の由来がわかることと、そうでないことには、人によっては大きな差が生まれます。
そこでこうした医薬品の成分名のルーツ（語源）を知っていると、覚えやすく、そして忘れることもなくなります。
成分名は１５０個ほど、覚える必要があるため、丸暗記では突破できない人も大勢いることと思われます（私は該当しました）。

そもそも、医薬品の名前の『略称』のみを把握して満足してよい、と思う人は少ないでしょう。

▼また、比較的親しみのある、元素の語源には次のようなものがあります。

『カルボ』炭素［Carbo］
『ヒドロ』水素［Hydro］
『オキシ』酸素［Oxy］
『クロル』塩素［Ch-lor］
『ブロム』臭素［Brom］
等々。。
このように、各名称には理由が存在していますが、登録販売者の参考書には、試験問題作成の手引きによるためか、書かれておりません。

尚、こういった内容を扱う書物は大型店でもあまりなく、ネット上にもわずかにしかないので、公開できるのは多くありませんが、第三章の解説ではこういった知識も、なるべく紹介したいと思います。

▼また、学習を進めるうえで重要なことに、
○○○○▢▢▢▢といった成分名は、前半部が覚える主体です。

具体的には本体の『グリチルリチン酸』に、『カリウム』や『ナトリウム』、『アンモニウム』などが、配合の用途により選択されます。
例　グリチルリチン酸二カリウム
　　クロルフェニラミンマレイン酸塩
　　プソイドエフェドリン塩酸塩


次に、『主な医薬品とその作用』の概要についてです。

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💊第三章『主な医薬品とその作用』概要

〘前半〙
Ａ　脳［精神］神経に作用する薬
Ｂ　呼吸器官に作用する薬
Ｃ　消化器官に作用する薬

〘後半〙
Ｄ　循環器、泌尿器に作用する薬
Ｅ　内服アレルギー用薬と鼻炎用薬・点眼薬
Ｆ　皮膚や歯に用いる薬、その他の薬

一覧にすると、このようになります。（前半後半は当ブログで使用する区分です。閲覧する方が臨機応変に調整下さい。）
次に各項目の概要です。

Ａ　脳［精神］神経に作用する薬
かぜ薬、解熱鎮痛薬、睡眠薬、乗物酔い防止薬等が含まれます。

Ｂ　呼吸器官に作用する薬
鎮咳去痰薬、うがい薬等についてです。

Ｃ　消化器官に作用する薬
胃薬、腸の薬の成分が該当します。

Ｄ　循環器、泌尿器に作用する薬
高コレステロール改善薬、貧血用薬や、痔疾用薬、婦人薬の内容となっています。

Ｅ　内服アレルギー用薬と鼻炎用薬・点眼薬
内服アレルギー用薬、鼻の薬、目の薬です。

Ｆ　皮膚や歯に用いる薬、その他の薬
主に肌に使用する殺菌消毒薬の内容です。
ビタミン剤や、殺虫剤のことについても学びます。

▼多くの項目がありますが、基本的に脳［精神］神経用薬や消化器用薬の学習内容など、比較的前半部の内容の比重が多く、大きな分量が等しく６つあるわけではありません。

※ここからの内容は、野球が好きな方向けの内容です。
興味がない方はとばしてください。

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💊各分野を『変化球』で例えてみる（野球ファン向け）

（Wordで作成したため雑なイラストです）

　▼ＡからＦの医薬品の六分野を、球種の方向にならって配置してみます。詳細は別の記事になりますが、いろいろと便利なことがあり、お薦めです。（水平方向にＡ、Ｂ、Ｃが、垂直方向にＤ、Ｅ、Ｆなど）

　直球には、脳神経薬の解熱鎮痛成分、抗炎症成分等が該当しますが、西洋薬の是非も考慮されうるいま、真の直球は生薬の『漢方薬』ということになるでしょうか。

　このブログでは、さまざまな図式が登場しますが、好きなものがあれば利用してみてください。

次の記事では、［Ａ 脳神経に作用する薬］のうち、『かぜ薬』を扱います。
ご閲覧いただきありがとうございました。

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