星のこども
其の者は
ある日突然
やってきた。
夏の暑さが和らいで
夜の香りに切なさが混じってきた頃
淡い閃光と共に僕の元へ。
薄いピンク色の靄の中
青い光を燦々と放っている其の者は
星の子ども。
細長い触手が身体から伸びていてぷよぷよとした生き物。
その出会いに
僕はあっという間に夢中になった。
美しいものを見て欲しい。
素敵な音楽を聴いてほしい。
楽しいことを一緒にしよう。
僕たちは
たくさん遊んだ。
けれどね
日に日に、陽が落ちるのが早くなる。
1ヶ月経った頃
星の子どもは言った。
『もうタイムリミットだ。帰らなきゃ。』
別れの言葉も言う間も無く
星の子どもは去っていった。
2人で遊んだ痕跡は
跡形もなく消し去って。
外はすっかり秋模様になっている。
秋の訪れと共にやってきた星の子ども。
僕の胸に、消えない光の色を落として行った。
いいなと思ったら応援しよう!
お読み頂きありがとうございます⸜(๑’ᵕ’๑)⸝
これからも楽しい話を描いていけるようにトロトロもちもち頑張ります。
サポートして頂いたお金は、執筆時のカフェインに利用させて頂きます(˙꒳˙ᐢ )♡ し、しあわせ…!