コロナ禍で葬儀に行けない|お葬式の流れが変わり家族葬が支流に
こんにちは、茨城県水戸市の葬儀社『橙縁社(とうえんしゃ)』です。
2020年、コロナウイルスの感染者が、全国で拡大し猛威を振るっています。
それにより、社会全体の価値観や、今までの常識が変わろうとしています。
つまり、新しい生活様式、新しい常識が生まれようとしている訳です。
当然のことながら、我々が携わる葬儀の世界でも、変化が表れています。
人が集まり、故人とのお別れをする儀式だからこそ、変化は当たり前なのでしょうね。
では、コロナウイルスの影響で、葬儀にどのような変化が起こったのでしょうか?
そこで今回は、コロナウイルスの影響で変化が起きている葬儀の現状と、葬儀のこれからについて、葬儀社目線で紹介していきます。
コロナ禍で葬儀に行けない|お葬式の流れが変わり家族葬が支流に
昔からの葬儀というものは、
・通夜 ⇨ 葬儀、告別式 ⇨ 火葬
の流れで進み、最低でも2日間に渡り、地域単位・町内単位で、大勢の参列者が弔問に訪れました。
それに伴い、葬儀費用も高騰し、葬儀の高額化が進みました。
互助会などの葬儀会員サービスが、急速に広がった理由でもあります。
日本社会構造の変化と超高齢化社会
しかし、年々と核家族化が進み、都市部への一極集中に伴い、
・近所付き合いの減少
・地域ごとの風習、習わしの風化
が見られるようになりました。
更には、日本の深刻な超高齢化によって、
・亡くなる人の年齢
・葬儀の参列者の年齢
が共に、急激に高くなってきました。
近年のお葬式事情
・ご近所付き合いの減少
・超高齢化
特に、上記の2つが大きな理由となり、大々的に行われる葬儀が減ってきています。
また、日本社会の先行きの不安から、葬儀費用を抑える傾向も堅調に表れています。
この原因の一つは、
・平均寿命の上昇
が挙げられ、生きている間に掛かるお金が、昔と比べて増加しました。
俗に言う、『長生きリスク』です!!
・葬儀参列者の減少
・葬儀費用の低下
この2つを背景に、急激に注目され、今や支流となっている葬儀の形が現れました。
それが、『家族葬』です!!
葬儀の支流となった家族葬
もしかすると、地方部では『家族葬』がほとんど行われていないかもしれません。
しかし、都市部にのみ目を向けると、
・約60%
のお葬式が、『家族葬』となっています。
コロナの影響で急激に増えている火葬式
これは、データではなく、葬儀社として現場で体感している話です。
コロナウイルスの影響で、
・高齢者
・遠方者、帰省者
など、お葬式に呼ばない傾向が強くなっています。
そのため、近親者のみで行う『家族葬』はもちろんですが、『火葬式』が急激に増えています。
葬儀参列者が家族葬、火葬式に慣れてきている
2020年に入り、コロナウイルスの影響で、
・家族葬
・火葬式
が、急激に増えました。
そのため、葬儀に参列する人も以前とは異なり、『家族葬』や『火葬式』に大分慣れてきたように感じます。
以前であれば、『火葬式』に参列した時に、
『式も挙げないで、火葬だけして(怒)』
『ちゃんと供養もしない親不孝者』
なんて声も、度々聞くことがありました。
しかし、現在コロナ禍ということもあり、『火葬式』でそのような声を聞くことは、ほとんどありません。
一般葬が反感を買うことも
これは、非常に稀な話かもしれません。
通夜、葬儀・告別式を考え、従来通りの『一般葬』を行う予定だった方がいました。
しかし、コロナ禍の中、沢山の人達に弔問・参列してもらうのは、逆に失礼に当たると悩み、一人一人に事情を説明して『家族葬』を執り行いました。
今までの常識では考えられないケースですが、現在コロナ禍においては、参列してくれる相手にも配慮し、このような決断をしている方が非常に多くいます。
これからのお葬式の形
先程も触れたように、『家族葬』や『火葬式』に、参列者の皆さんが慣れてきたように感じます。
すると、どうでしょうか?
『家族葬』は、式として物足りないものでしたか?
『火葬式』は、故人に失礼な式でしたか?
そのように感じた人は、思っているよりも少ないはずです。
つまり、大勢の人達を読んで、大々的に行うお葬式が正解という訳ではないのです。
また、個人的な意見になりますが、故人とゆっくり時間が過ごせる『家族葬』は、本来の葬儀の形だと私は考えています。
コロナウイルスの影響もあり、これからの葬儀の形は、
・家族葬
・火葬式
が一般的な葬儀に確実に変わると言えます。
最後に
今回は、コロナウイルスの影響で変化が起きている葬儀の現状と、葬儀のこれからについて、葬儀社目線で紹介しました。
世の中は常に変化し、常識や当たり前は姿を変えていきます。
特に、日本中が、世界中が注目する事件、事象があった時、急激に加速し変化していきます。
今回のコロナ禍は、まさに現在を劇的に変化させる要因になりました。
つまり、今までの当たり前が、当たり前ではなくなるかもしれないのです。
当たり前のことですが、古い風習や体質が残り、特殊な業界である葬儀業界でも一緒です。
今後の急激な変化の速度に乗り遅れないよう、柔軟に対応していきたいものです。