家族葬とは?葬儀の流れを変える家族葬は、どこまで一般葬と違うのか解説
こんにちは、茨城県水戸市の葬儀社『橙縁社(とうえんしゃ)』です。
人々の生活はもちろん、
・文化
・価値観
までも、今の日本は大きく様変わりしています。
まぁ、時代の流れと共に、当たり前のことではありますが。。。
特に、俗にいう『古いしきたり』は、価値観の変化と共に駆逐され、過去の物へと追いやれていくものです。
そして、葬儀の世界にも、同じ流れが起こっているのです。
特に顕著なのが、『家族葬』の一般化だと言えます。
皆さんも一度は、ネットやマスコミの情報で、『家族葬』という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、『家族葬』という言葉を知ってはいても、実際の内容は曖昧な人が多いかと思います。
そこで今回は、『家族葬』とは何なのか、一般的なお葬式と何が違うのか、という基本的なポイントを紹介していきます。
家族葬とは?葬儀の流れを変える家族葬は、どこまで一般葬と違うのか解説
まず、『家族葬』とはどんな葬儀なのでしょうか?
その答えは、『家族葬』には明確な定義がありません。。。
『なんだそれ。。。(# ゚Д゚)』
『あんたの知識不足なんじゃないの?』
と思われる気持ちは分かりますが、本当に明確な定義はないんです。
家族葬とはどのような葬儀なのか?
『家族葬』は、
・家族
・親戚
・親しい友人
など、近しい人たちを中心として、少人数で行う葬儀の総称です。
そのため『家族葬』は、葬儀の流れや基本的な式は、一般的な葬儀とほぼ同じだと言えます。
つまり、
通夜 ⇨ 葬儀・告別式 ⇨ 火葬
の流れは変わらないのです。
*地域や施設によって、火葬を先に行う場合もあります。
なぜ家族葬が注目されているの?
『家族葬』が注目され、増えている理由はいくつかあります。
・故人と近しい人だけで見送りたい
・葬儀の規模を小さくしたい
・葬儀の費用を抑えたい
・故人の生前の希望を尊重したい
故人と近しい人だけで見送りたいから家族葬
『家族葬』は、結果的に参列者の少ない、小規模なお葬式になります。
そして、小規模なお葬式のため、
・生前の故人と近しい人
だけが、参列し見送る形になる訳です。
落ち着いた雰囲気の中、近しい人達でゆっくりとお別れができる。
葬儀というものは、とても慌ただしく、あっという間に終わってしまうものです。
特に、参列者が多い葬儀では、
『ちゃんとお別れができなかった。。。』
『気が付いたら、お葬式が終わってた。。。』
なんて感じる人も大勢います。
しかし『家族葬』の場合、
・参列者が少ない
・近しい人だけに参列してもらう
という特徴から、故人とお別れする時間をゆっくりと取ることができます。
そして、故人との思い出話も盛り上がりやすく、とてもアットホームな雰囲気で送り出すことができ、『家族葬』が人気を集める理由となっています。
葬儀の規模を小さくしたいから家族葬
近年の日本は、平均寿命が年々延びています。
そのため、60代・70代の方が喪主をし、親の葬儀を執り行うことが珍しいことではありません。
故人が高齢になると、本人の友人や知人関係も少なくなります。
また、高齢のため遠方への参列が、非常に困難になってしまいます。
更には、喪主となる子供世代も、すでに退職しているため、会社関係の参列も減ってしまう訳です。
つまり、参列者を多く募ることが難しいのです。
『参列者も少ないし、大げさな式はしなくていい』
『高齢者が多いから、無理に葬儀に呼べない。。。』
色々な理由はありますが、
・葬儀の規模を小さくしたい
というケースが増え、『家族葬』が増える理由となっています。
葬儀の費用を抑えたいから家族葬
この内容が、一番現実的な理由かも知れませんね。
葬儀費用の全国平均は、サイトや書籍などによってもまちまちですが、
・170~210万円
ぐらいがよく紹介されています。
同じ冠婚葬祭ですが、結婚式と違って、お葬式の費用の準備は難しいものです。
『200万円残しておかないと、自分の葬式が心配』
なんて時代もあったぐらい、突然支払いが発生する葬儀費用は、高額になりやすいものでした。
しかし、現在の日本では、
・将来の不安感
・年金問題
・社会保障の存続危機
など、先々のお金を心配する声が後をたちません。
つまり、現実的には、
・故人への思いはあっても、お金の余裕がない
という方が多いのではないでしょうか?
そこで、故人への思いを形にしつつ、葬儀費用を抑えることができる『家族葬』が増えているのは、至極当たり前のことだと言えるでしょう。
故人の生前の希望を尊重したいから家族葬
『家族葬』は、確かに明確な定義もなく、内容も一般的な葬儀と変わりません。
しかし、家族や近しい人で執り行うため、お別れの形が比較的自由になります。
『俺が死んだら、葬式はこうしてくれ!!』
『私が死んだら、火葬だけでいいから』
このように生前の故人が、自分のお葬式の内容を家族に伝えることも、今や珍しいことではなくなりました。
お葬式は、本来故人のためのものです!!
つまり、故人の希望や、故人への思いを形にして、式として送り出してあげるべきだと、私は考えます。
しかし、一般的な葬儀の場合、参列者も多くなるため、昔ながらの形式で執り行うことになります。
どんな人が来るか分かりませんからね。。。
そんな中『家族葬』は、近しい人しか参列しませんから、
・故人の希望
・故人への思いを形に
といった感じで、遺族が納得できるお別れの形を、式として創り出しやすくなるのです。
最後に
今回は、『家族葬』とは何なのか、一般的なお葬式と何が違うのか、という基本的なポイントを紹介しました。
我々葬儀社が現場に立っていて、
『家族葬って何をするの?』
『家族葬っていくらぐらい掛かります?』
という質問が、年々増えてきています。
・超高齢化社会
・少子化問題
・ご近所付き合いの減少
・収入格差社会
数えだしたらきりがありませんが、現実的な問題は人の価値観を変えてしまいます。
そんな中、時代を反映し、ニーズに沿った葬儀の新しい形が、
『家族葬』
だと言えるでしょう。
今もなお増加している『家族葬』ですが、この先将来的には『家族葬』が、お葬式のスタンダードに確実になっていくはずです。