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ITがどう貢献できるのか考えるのは誰?[20240305]


CIOは、Carrer Is Over (キャリアは、おしまい)の略ではない。

私の知る限り成功しているCIOは「情シスの生え抜きではない」ことが多い。

多分、ビジネスの経験が必要なのだと思う。

(1)自社の生業(なりわい)とは何か?

(2)自社は何故お客さまから選ばれているのか?

(3)自社の強みの源泉とは何か?

これらを真剣に考えて暮らした経験が大事なのではないか。

情シスは、これらを考えないのかと問われると…困る。

情シスの方々と話をする際に、上記の3つを議論することは皆無だからだ。

これが、ビジネス現場の方々と話をすると上記の3点ばかりと言っても過言では無い。

話を戻すと、ビジネスの現場経験を有する方がCIOに任命されると、思考のベースが上記の3点だからITに対しての見方が全然違う。

システムの故障率とか、CPU稼働率とかディスクの残存率とか、全然気にしない。

どうでも良いと思っている訳ではないだろうが、優先順位が圧倒的に低い。

如何にビジネスを支援出来るのか、牽引できるのかだけがビジネス経験を有するCIOのフォーカスポイントだ。

中期経営計画では、自社のビジネスが3~5年くらいで何処に向かうのかが記述されている(はず)。

CIOは、ビジネス成功に向けてITで如何に支援出来るかを真剣に考える。

「そりゃ機械化による自動化、合理化、省力化でしょう」なんてことは一切考えない。

3~5年で獲得すべきケーパビリティを考えて欲しいと当社が皆さまに話をしている。

3~5年後に当社が如何なる姿になっているべきか?

そして、現状と比較する。

比較したら、今は無くても将来に無くてはならないものは何かを突き止めるのである。

将来に無くてはならないモノから、当社が獲得すべきケーパビリティを特定してそれを獲得するためにITは如何に貢献するのかを思慮する。

ビジネス現場を知り尽くして戦略的思考が出来上がっているCIOの思考は、ここから始まる。

こういうことが出来ない(知らない/理解出来ない)CIOには次の様に言おう。

「あなたはCIOですか?ならば故障した私のパソコンを修理してください」
 

合同会社タッチコア 小西一有

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