奄美バス旅、やってみる? 宇検村への旅ーその⑦:運が開ける「開運酒造」へ、そして宇検村から空港へ、あやまる岬は……やっぱり行っとく? 編ー
宇検村の見どころ、自然の動植物ばかりお話してきましたが、たとえ雨でも嬉しいアクテビティ!としては、試飲の出来る「開運酒造」さんをお勧め。やけうちの宿からは、ゆっくり歩いて10分。
雨でも舗装されている道路沿いなので安心。
工場見学を申し込めば、黒糖焼酎がどんな工場で、どのように作られているかを優しい係の方と共に見学できます。
目玉は、クラッシック音楽が起こす微振動の中でゆっくりと黒糖焼酎が育まれている貯蔵タンク。かつて難破船の中から発見された焼酎がとても美味しく出来上がっていたことから、その振動が焼酎をまろやかにするのでは?と言われていたとかいないとか。
隣接する販売店には、とっても美しい試飲コーナーが。
(詳しくは、2月の「奄美大島に春が来たと思ったら」の投稿をご確認ください。ここに貼り付けようと思ったけど、長い長いアドレスが張り付くだけで添付できなくなってた……謎。誰か助けて)
黒糖焼酎のボジョレーヌーボー的「FAU」も、2年連続でTWSC(東京ウィスキー&スピリッツコンペティション)大会で最高金賞受賞、ベスト・オブ・ザ・ベスト受賞、都会ではなかなか手に入りづらくなった「紅さんご」も、ここで入手可能です。
ご案内した方皆さんが「これ、本当に焼酎なんですか?」と驚く名品。
オーク樽の香りが鼻をくすぐります。
神様と妖怪と動植物たちのいる村の、奄美最高峰の山から湧き出る伏流水で造られた焼酎、美味しくない訳がありません。
きっと、様々なスピリチュアル的魔法がかかった焼酎。
勿論それを産み出しているのは、ここで働く職人さんたちです。
宇検村での滞在中、是非訪れて欲しい場所です。
(昼休けい時間:12時から1時は避けて。朝9時から午後4時まで)
何せバス旅さんは、どんなに飲んでも車を運転することは無いのですから、思う存分、飲み放題の試飲を楽しんで。
たっぷり飲んだ後、鳥のさえずりを聞きながらホテルの部屋で、ひたすら寝転ぶのは最高の気分でしょう。
二泊三日の旅で戻らねばならない方は、残念ながら三日目の早朝、宇検村から空港に直行せねばなりません。マングローブパークでカヌーを漕ぐことは諦めて。何せ2時間半の道のり。開運酒造さんへは、前日までに訪問を。
宇検村から空港に戻る最初の便は、湯湾発なら朝6時41分のバス。
湯湾から遠く離れた屋鈍エリアに停まっている場合は、早朝バスに限ってはバスの電話予約が必要です。(オンデマンドバス)
ところで、宇検村の宿泊場所ですが、「やけうちの宿」以外は、民宿2軒、個人経営の宿が4軒ほどあるのですが、バス停までの送迎まで手が回っていない様子。
家族経営が多いことが原因です。これからも民泊は増えていくかもしれませんが、宿泊費にのせてもらってもいいので、宿の送迎を期待したいところ。
その前に乗り合いタクシーが1台でいいから欲しい……。
宇検村6時台に出発し、7時16分に新村乗換、奄美空港には9:02に到着。
2時間半トイレ休憩は無いので、ご用心。
もしくは、8:02に名瀬郵便局前で一旦下車してサンドイッチの朝ごはんを取ってもいいかと思います。(不定休なので要確認)
長いバス旅、トイレ休憩が一番の問題になるかと思います。
ゆっくり朝食を取ったら、9:29にやって来た「赤木名、外金久」行バスで空港へ。空港着は10:31。12時頃に出発の便なら、ゆっくり屋上で飛行機を眺めたり、最後のお土産を選ぶこともできます。
宇検村から空港行のふたつ目の便は、湯湾発なら9:35分(時刻変更されています)。
新村10:13乗換、空港着は12:01です。
出発時刻まで間があるなら12:10空港発のあやまる岬行き小型バスに空港で乗り換え、12:19にあやまる岬へ到着することもできます。
この場合、あやまる岬から空港に戻れるバスは、13:26まで無く、空港到着は13:35となりますので、飛行機が出る30分前までにチェックインできるか確認を。
トイレ休憩を兼ねて市内で一旦下車するなら、名瀬郵便局前は10:59着。
次の11:45の「奄美空港行」に乗れば、空港着は12:35分です。
宇検村発最後の便は湯湾発なら14:11、新村乗換14:43、空港着が16:31となってしまうため、殆どの方が同日の飛行機に間に合わないと思います。
「空港直行ではなく、マングローブパークに帰りに立ち寄りたい!」という人も、宇検村発はやはり一番早い便で。
湯湾9:35(時刻変更 屋鈍発便、要乗換)/宇検発便なら湯湾は9:41、新村乗換10:13、マングローブパーク着10:24。
カヌー受付を済ませてから、11時30分からのカヌー体験までは時間がある為(集合時刻11時10分)、隣接する世界遺産センターへも30分ほど滞在可能。
カヌーの予約は前日までに。ガイドさんの数は限られています。
何度も言いますが、天候次第ではお休みになります。
隣接する「世界遺産センター」は、木曜お休みです。
この後、1時間半ほどカヌー体験の時間の余裕をみて、13:13マングローブパーク発のバスで出発したなら、市内名瀬郵便局前には13:59に到着。
そのまま下車せず空港まで直行すれば、空港空港到着は15:01、空港近くの宿に宿泊するならちょうどいい時間です。
ぎりぎり帰りの飛行機に間に合う方もいるかもしれませんが、チェックイン時刻が20-30分前なので、バスが市内の渋滞や、突発的な事故に遭遇したりすると、かなり危険なのであまりお勧めしません。
市内で一旦下車して遅めのランチを軽く取ってもいいかもしれません。
14:45に郵便局前から出発できれば、空港には15:35着となります。
便によっては、一部バス停には停まらないノンストップ便がある為、時刻表をしっかり確認して。
間違ってもまた、市内から南行きのバスに乗って戻ってしまわないように!
「最期にあやまる岬行くぞ!」と心に誓っているなら、市内か空港近くに宿泊を。
あやまる岬行きの空港からの始発は空港発が9:10、あやまる岬着は9:19。
観光後10:26の便で戻れば、空港には10:35着。
空港よりも南側の宿に宿泊しているなら、乗り継ぐためには9:10までに空港に到着しておかねばなりません。
市内に宿泊しているなら、名瀬郵便局前が8:02発の「赤木名、外金久」行きバスで空港着が9:02となります。(ホテルウエストコート発は8:05)
9:10空港発のあやまる岬行きバスに間に合います。
次のあやまる岬行きは空港発10:40、岬着が10:49。
一時間弱の観光後11:56に岬からバスで出発できれば、空港着は12:05。
これも市内に宿泊しているなら、郵便局前9:29の「赤木名、外金久」行きバスで空港までまず北上する必要があります。空港着は10:31。
10:40発の岬行きバスに間に合います。
その次のあやまる岬行き空港発便は、12:10で、岬着は12:19。
一時間弱の観光後13:26に岬を出たら13:35に空港に戻って来られます。
これに間に合うよう市内から北上するなら、郵便局前が10:59の「赤木名、外金久」行きバスで空港着は12:01。12:10発の岬行き便に乗り換えです。
ただし予測できない怖い案件なのですが、あやまる岬行バスは小型のワゴン車の為、定員に達すると「帰りの便」に乗ることができない危険性が。
出発便まであまり時間がないなら、岬へ行くのはやめた方が無難です。
手荷物を預け、荷物検査を受けるには、少なくとも出発の30-40分前までには空港に入るようにしておきたいもの。時期によっては、かなり時間がかかる時もあります。
さて、バスの旅、いかがだったでしょうか。
2023年5月時点の時刻表に基づいたプランですので、変更も発生して来ることがあるかもしれません。
バス旅さんは、空港に到着したら、とにかくまず紙の時刻表を入手しましょう。
宇検村に来るなら、最低3泊は欲しい。
この意味、ご理解していただけでしょうか。
「選ばれた人しか来られない」と言われる宇検村。
それでも、レンタカーやバイクなら、来られないことはありません。
気軽に来られる分、宿泊しなければ黒糖焼酎の試飲はできませんし、ガイドを雇わずに車で個人旅行をしているだけではきっと未知の動植物に気づくこともなく、「何もなかった」と宇検村を離れることになるかもしれません。
宿泊せず、車やバイクで通り過ぎるだけのほとんどの人たちは、鳥の鳴き声で目覚めることなく、ヤモリの鳴き声を聞くこともなく、クロウサギが飛び跳ねる様子も見ずに、ハブも見ずにただ、高速で通り過ぎているのではないかなと感じています。
宿が少なすぎて予約できなかった!テントをはりたい!って方は、役場までご連絡ください。勝手にやると不審者として通報されるかも。
知らずに村民から迷惑がられているかもしれません。
その横のつながりと連絡網、CIAも真っ青の村です。
(2年連続不審者登録されそうな人がいるらしい)
団体ツアーで通り過ぎるだけだって、宇検村の自然の景色の雄大さは分かるとは思いますが、団体バスで、湯湾岳駐車場まで来ても、展望塔に行かずに戻る人も多いと聞きます。
駐車場から徒歩5~10分の塔へ登れば、奄美の大きさが一目瞭然です。写真に納まる大きさではありません。駐車場右手側、鳥居が見える方の山頂へ登るのはガイド無しではお勧めできませんが、せめて駐車場左手7合目の展望塔まではいって欲しいなと思っています。
バス旅さんがここに来るには、ガイドさんと、その車が必要です。
(公共交通機関は2023年5月時点ではありません)
展望塔への階段を登る際、「時間がない、早く行かないと」と、塔に行くことだけを考えていれば、足元に咲く希少種も、子育て中のルリカケスにも、きっと気づかないことでしょう。
ここ、宇検村まで遠路はるばるやって来たなら、ツアーバスでなく、一人で頑張ってバスを乗り継ぎここまでやって来たのなら、どうかせめて一日、「急いで色々周らねば」という観光客にありがちな思考をいったん捨てて、「時間がゆったり流れる」ことを意識して、ゆったり話をしてくれる地元のガイドと共に、ひと時を過ごしてほしいな、と願っています。
リアル宇検村を、少しでも垣間見るために。
そうやってどっぷりはまった方たちは、毎年違った時期、もしくは決まった時期にここへやってきます。
リピーターの方たちの多くは、ここで滞在した人たちか地元のおじいおばあと触れ合った人たち。
季節ごとにその楽しみ方は違います。
イカダの上で、防波堤で、無人島で、釣りをのんびり楽しむ。
朝から晩まで、人の少ないビーチで泳ぐ。
帯がはっきり見える天の河を観る。
ウミガメの赤ちゃんが生まれるのを何日も滞在して待ち続ける。
滝とオオタニワタリの群生を観る。
夏に冷たい川遊びを楽しむ。
そして、思う存分黒糖焼酎を味わう。
バス旅さんだからこそできる、ゆったりした時間を是非。
今年は旧暦のお盆に夏祭りも戻って来るそうです。
(8月末から9月にかけて)観光で来られた方も、安心して参加できるようなプランを考えねばなりません。
(地元の方も、参加の費用を払っています)
夏に向けバス時刻が改変したらまたお伝えしなければと思っているところ。
一度目の奄美で、北部とマングローブだけで帰ってしまった方には、
二度目の奄美の時は、是非、宇検村まで足を延ばしてほしい。
リアルを経験したいなら、是非、地元の方と触れ合ってほしい。
新たな故郷ができるかもしれませんよ。
おひとり様も友人同士の旅でも、ひとりでも車を運転できる人がいたなら、レンタカーでサクッと回れるのですが、バスはなかなか大変。
でもその達成感半端ない。
ドタバタ劇も、笑えるような気持ちで臨んでください。
今回お伝えしたツアー、行程を初めからざっくりお伝えすると、
①到着して名瀬市内中心部か北部にまずは一泊し、奄美の全体像把握のため博物館へ行ったり、紬の凄さを観たり、島料理を堪能したり、ナイトツアーへ。
②二日目、朝ごはんとトイレを済ませてから宇検村に向かい、昼過ぎに宇検村についたら、村を散歩したり、ガイドを雇って昼や夜のツアーに参加。
③二泊三日しかないなら、三日目は急いで空港へ戻ることに。
宇検村始発の早朝6時台の便で、新村で乗換、空港到着は9:02着。
次の便なら宇検村初9時台で、空港12:01着。この二本のみ。
これ以降の便の方は、市内か空港周辺でもう一泊必要。
④宇検村は諦め今回の旅の目的をマングローブパークだけにして市内へ連泊するのもあり。(一般的な団体ツアーはほぼこのコース)
⑤宇検村にもう一泊できるなら、三日目は海へ。
もしくは、宇検村を始発で出発、マングローブでカヌーを楽しんで、市内か空港近くに宿泊すれば、翌日の出発前にあやまる岬へも行ける。かも?
⑥四日目までいられた人は、
A:宇検村から始発(6時台)で直行して空港9時過頃着。か、市内でトイレ休憩を兼ねた食事をしてから空港へ10時過ぎ着。もしくは宇検村から二便目(9時台)で空港へ、12時頃着か、市内でトイレ休憩を兼ねた食事をしてから空港へ12時半時過ぎ着。
B:市内から、もしくは北部のホテルから、空港へ、空港でバスを乗り換え9分であやまる岬へ、観光して1時間後に空港へ戻り帰路につく。
宇検村に二泊すれば本当に宇検村の良さを分かってもらえるのではと思っています。
天気が良ければぜひ、奄美ブルーの人のいないビーチや、一日中釣り糸を垂らしてムーミン谷のスナフキンみたいに時間を過ごしてほしい。
(真っ黒に日焼けしますけどね)
まったりよりも、アクティブが好き、マングローブパークに行きたい!なら三日目には宇検村から直行して、パークへ行き市内か空港の側へ戻り、追加の一泊。
そうして4日目、あやまる岬を堪能してから帰路へ。
奄美大島の旅、出来ることなら3泊4日で計画を。
これでもまだ、大和村にも加計呂麻島にも行けていません。加計呂麻まで行くならさらに1泊必要。海が荒れたら船が泊まるので、5泊になることも。
瀬戸内に泊まって「ホノホシ海岸」を観るだけでもいいですが、天気が悪いと本当に怖いです。
6泊7日のバスの旅なんて、GWか年末年始しか、会社員は無理な人が多いはず。
宇検村か、瀬戸内(加計呂麻島)かの二択をするか、
宇検村か、マングローブパークの選択をするか。
両方行きたいなら、ぜひ1週間のお休みを。
どちらか行けなかった方には、いつの日にか再訪を。
島の全体をさっとバスで回るのは困難な島。
観光地だけを効率的に巡るバスが出来れば人気がでるだろうになと、心底思います。
長いお休みの取れない方、ぜひ2泊3日の弾丸ソロ活女子旅で、何度でもいらしてください。やり残したことがある方が、楽しみは続きます。
また頑張って働こう!という気力が出ます。(経験上)
飛行機の乗り継ぎ便まで考えれば、北部だけでいいなら1泊2日だって、できちゃいますが。
ただし、「バス旅」の場合には1か所に限定して楽しむこと!がお約束です。
時刻表とにらめっこしてばかりでは、きっと疲れる旅になってしまうはず。
だからこそ、一日か二日は宇検村で「奄美らしい旅の本来の目的」を、果たして欲しいなと願っています。
様々なご意見、ツアー提案、ガイド案内のご要望、お待ちしております。
宇検村、来てみたくなりましたか?
もう一度聞きます。
「バス旅、やってみませんか?」
あなたの小さなバス旅が、奄美大島の人たちの、地域の脚を守る大きな原動力になるかも?しれません。
(次回、全行程プランのバス時刻を日にちごとにさっくりまとめます。GW終わっちゃったぞ!何故それを先にやらん!という声が聞こえる……)
(つづく)