天上の音楽を聴いた夜「Silent Sign クラヴィコードとうたの静かな演奏会」

※「ハニカムブログ 」2020年2月14日記事より転載

音楽とは音を楽しむもの。

その楽しみ方も様々だけれど、今日は石造りの修道院で、真っ暗な部屋に灯された小さな小さな蝋燭の光を見つめるような聴き方をした。

14世紀の鍵盤楽器、クラヴィコードを奏でる内田輝さんと、坂本美雨ちゃんの声のコラボレーション。

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グレゴリオ聖歌風に作られた曲や、屋久島の雨の移り変わりを曲にしたもの、そしてバッハ。目を閉じて聴くと、音とともに、時空を超えてそれらの風景を旅するような感覚に陥る。

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クラヴィコードの音はほんとうに小さくて。

その繊細な響きを壊さないように、美雨ちゃんが暗闇に光る絹糸のようにそっと、声をのせていく。

石造りの部屋の反響を推し量りながら、少しずつ光量を増やすように、声が広がってゆく。

音楽は、光。


大きい声なら想いが届くのだろうか。
むしろ、小さな声ほど、言葉が少ないほど全身全霊で聴いてしまう。

皮膚もまた聴覚である、ということを感じ入りながら聴く。
産毛が震えることで音を感じる。そして、音が皮膚に染み込む。

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会場で久しぶりに再会したボイストレーナーのカンナ先生が「あの場所に、天使がいたよ」と言っていたけれど、まさしくあのクラヴィコードの小さな音と美雨ちゃんの声が創り出したのは天上の音楽だった。

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こちらがクラヴィコード。
内田さんは「クラヴィコードの存在をどんどん広めてください!」とおっしゃっていました。

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ライブの後、美雨ちゃんの娘でカリスマインスタグラマーであるなまこちゃんの人気にあやかろうという邪な心で写真を撮ったら、渾身の変顔で塩対応された。

「どけどけどけ〜い!」と、終演後の会場を走り回るなまこちゃん。

まれに見るヤンチャなこのお嬢のDNAはどっからきたやつですか…?(笑)
 
■ 小松ゆり子 official web site
http://yurikokomatsu.com

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