主にカクヨムにてホラー小説を執筆しております。  カクヨム:https://kakuyomu.jp/users/tou_tower こちらではちょっとしたコラムなどを載せていきます。 あまり推敲し過ぎず、率直な考えが伝えられるようしたいので、乱文ご容赦下さい。

主にカクヨムにてホラー小説を執筆しております。  カクヨム:https://kakuyomu.jp/users/tou_tower こちらではちょっとしたコラムなどを載せていきます。 あまり推敲し過ぎず、率直な考えが伝えられるようしたいので、乱文ご容赦下さい。

最近の記事

ぜんぶ「ぶるぶる」のしわざ

夜の洗面所で  数ヶ月くらい前からのこと。夜、寝る前に場を磨こうと洗面所に行くと、背筋に寒気を感じる。ゾクゾクと、薄気味悪さを覚える。そんなことが頻繁に起こるようになった。  子供の頃は家の中でも、夜ひとりでいると恐怖心があった。しかし大人になって、基本的に自宅の中で「怖い」と思うことはなくなった。まあ誰でもそんなもんだろう。  今の家は持ち家で、もう5年以上暮らしている。古いマンションではあるが、別に曰くも何もないし、今まで何か不気味な現象に遭遇したこともない。では、

    • 【ショートホラー】見える

      ──良いですか? ごめんなさい、あなたは幽霊が見えるんですよね? そうですよね? それを大前提として聞きますからね。 私に、幽霊は憑いていますか? ……ああ、そうですか。そうですよね。 やっぱり、何も憑いて無いですよね……。 ……1か月くらい前からですね、見えるんですよ。 小さな子供──多分、女の子が。 いえいえ、私は霊感なんて無いです! むしろ、幽霊とか全然信じて無いんですよ。 思い当たる節が、無いんです。 毎日同じルーティーンを繰り返す毎日で。

      • 人でも霊でも悪い奴は怖い

        『人形』は怖くない  私は子供の頃から人形作家の方達と交流があったこともあり、人形に慣れ親しんでいるため『人形が怖い』という感覚がわからない。それは玩具の人形にしてもアート作品(それこそ恐ろしい見た目のものでも)にしてもそうだ。(ちなみに家族全員そう)  人形が怖いという人の多くは、例えば『動き出したら怖い』とか『こっちを見ているようで怖い』とか、そういった『生きている(魂を持っている)んじゃないか』という杞憂から恐怖心を覚えているのだと思う。  だが、私のような人形好

        • それは肥大化する地獄のような

          八大(八熱)地獄  仏教における一般的な(というのも変だけれど)地獄といえば『八大地獄』だ。もちろん諸説あるが、八大地獄にはそれぞれ十六の小地獄が付随しており、多種多様な(一部マニアックな)罪に対応出来るようになっている。詳しくは是非ご自身で調べていただきたいが、中には「え? 何この地獄?」みたいな内容の地獄もある。例えば「象に酒を飲ませて暴れさせ、多くの人々を殺した者などが落ちる」なんてものもある。  ここからは全くの妄想だが、そういった多種多様な地獄が生まれた経緯とし

          病気か、怪異か

           少し前にカクヨムで「夫の日記を読んで下さい」というショートホラーを書いた。少しだけそれに関係する話。 (https://kakuyomu.jp/works/16818093079418380919) 物語になる怪異  幽霊、モンスター、ヒトコワ。ホラーのテーマとなるものは、そう多くない。例えば「チャイルド・プレイ」は怖さのメインは人形にあっても、その実「幽霊・モンスター・ヒトコワ」のハイブリッドであるし、「テキサス・チェーンソー」だって突き詰めて言えば「ヒトコワ」映画で

          病気か、怪異か

          【ショートホラー】縁取られたもの

          特別番組【あなたの町の噂 大検証スペシャル】 *以下は取材資料の一部 【依頼メール】一部抜粋 ※原文ママ■■県■■市にある■■小学校は裏手がすぐ山になっていて、裏門はある(業者が搬入とかするため?)のですが、基本的にいつも施錠されていて開かないようになっています。 その裏門の前、山と門の間に通っている道(アスファルトで舗装されています)に、事件現場で見るような人の形に貼られたテープが定期的に出現するという噂です。 もちろん事件や事故などは起こっていません。 私や私の

          【ショートホラー】縁取られたもの

          魂とパーソナリティの行方

          ※不謹慎な内容を含みますが、ご了承下さい。 冷たくなった体  先日、古い友人の葬儀へ参列してきた。  彼と最後に会ってからもう十五、六年経っていて、直接の連絡先も知らず、決して懇意にしていたとは言い難い。  しかし、だからこそ、会っていなかった歳月の重みを、病に冒されすっかり変わってしまった姿から感じた。  そして、冷たくなったその体に触れると、若かりし頃の彼との思い出や、ひとづてに聞いていた彼のその後の人生が走馬灯のように頭に浮かんだ。それはきっと私以外の参列者もそうで

          魂とパーソナリティの行方

          「落ち武者の霊」と「兵隊さんの霊」

          当時の"ありがちな設定"  「私が子供の頃〜」と書くと年齢がバレるけれど、三十年くらい前までは、ホラー(ここでは敢えて「怪談」ではなく「ホラー」と書く)の中で「落ち武者の霊」と「兵隊さんの霊」はまだまだ現役だった。  普通に現代の部屋の中に落ち武者の霊が出てくる話なんかは、今思えばなかなかシュールな気もするが、当時は「ありがちなホラー」としてまだ受け入れていた。  兵隊さんの霊、あるいは「旧日本軍の〇〇(の霊)」といった話も多く、廃墟はもちろん学校や病院で出る幽霊なんかはこ

          「落ち武者の霊」と「兵隊さんの霊」