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【金魚・出雲なんきんのいる暮らし】絶対に必要なモノ 04

濾過器を選んだら、次は、お迎えの準備の本丸です。
出雲なんきん飼育にとって、エサと同じくらい(ひょっとしたらそれ以上に?)大切な、生命に関わる濾過システム内の「ろ材」の話です。
とは言え、あまり肩を張らなくても大丈夫です。

ろ材はなぜ必要?

まず、ろ材がなぜ必要なのかという基本の考え方さえ分かっていれば、飼育に慣れてきた時にいろいろなメーカーからたくさんの種類が販売されているろ材を組み合わせて自分なりにアレンジして水質の向上を図っていくのも簡単なので、最初の段階で理解しておきましょう。
今回は、これが「肝」です。

ろ材を通して水を綺麗にするためには、2つのアプローチが必要になります。

  • 物理濾過

  • 生物濾過

なんだか難しそうですが、そんなことはありませんので、ご安心ください。

物理濾過

出雲なんきんは大食漢。食べれば出るのは自然の摂理。糞をたくさんします。また、出雲なんきん飼育の醍醐味のひとつ、エサを欲しがる姿や食べる姿がかわいくて、ついついエサをたくさんあげ過ぎてしまった時に、出雲なんきんが食べきれずに残るエサも、そのままにしておくと、水質を悪化させる「ゴミ」になります。
言ってみると、それらの「目に見えるゴミ」を物理的に取り除くのが、物理濾過です。わかりやすいですね。
濾過器の働きで水流が作られるため、濾過器内部のウールマットのようなろ材を水が通ることで、「目に見えるゴミ」は濾されていきます。

そう考えると、水換えの時に、目に見えるゴミをせっせとすくっている行為も、物理濾過のひとつと言えますね。

生物濾過

こちらは目に見えないからちょっと不安に感じるかもしれませんが、目に見えないからちょっと実感がわかないだけです。仕組みさえ理解すれば大丈夫です。
出雲なんきんも人と同様、息をしたりオシッコをしたりします。水中のそんな「見えない汚れ」を綺麗に変換(分解)してくれるのが、バクテリアというわけです。バクテリアは生き物なので、これを生物濾過と呼びます。
では、バクテリアたちは水中で密かにどんな活躍をしているか、ややこしい話を思い切り端折って言うと…

  1. 超有害なアンモニアを、有害な亜硝酸塩に変換(分解)

  2. 有害な亜硝酸塩を、ほぼ無害な硝酸塩に変換(分解)

バクテリアは、このとても重要な2段階の仕事を人知れずせっせとやって、水を綺麗にしてくれているのです。バクテリアという存在は、超有害なものをほぼ無害にまでしてくれる、チカラ強いパートナーだと言っても過言ではありませんね。

そして、人には家が、金魚には水槽が必要なように、バクテリアも生き物だから、住処が必要になるわけです。メインの住処が、ろ材ということになります。

濾過器に付属しているろ材でOK

もちろん、ろ材を中心とした濾過システムは出雲なんきんの生命に関わる話なので、難しく考えれば考えるほど、こだわろうと思えば思うほど、工夫しようとすればするほど、とっても奥深いものです。
しかし、【金魚・出雲なんきんのいる暮らし】では、もっと気軽に出雲なんきん飼育を楽しんで欲しいというスタンスだし、「絶対に必要なモノ」のパートなので、ごくシンプルに。

ひとまず、濾過器に付属していることが多い濾過システムのセットで始めて問題ありません!

ほとんどの方が拍子抜けされたかもしれませんね(汗)。

投げ込み式の濾過器ならオールインワン

とっと堂では、出雲なんきんを「上見」で楽しむため、睡蓮鉢やトロ舟で出雲なんきんを飼育しています。だから、濾過器は「投げ込み式」です。
となると、これは全くもって話が早く、物理濾過用のウールフィルター部分も、生物濾過用(バクテリアたちの住処用)の砂利も一体型になって売られています。

楽ですね。

とっと堂主人愛用の投げ込み式。ろ材もオールインワン

なお、睡蓮鉢ではなく特にトロ舟飼育に適した濾過システムとして「スポンジフィルター」という手もありますが、まずは基本の、物理濾過部分と生物濾過部分をハッキリと目に見える形で理解したほうがその後のろ材アレンジのためには良いので、あえて省略しています。

ついつい長くなっちゃいます…。とっと堂主人なりの工夫の例など、お伝えしたいことはまだまだ山ほどありますが、今回はひとまずこれで。

ありがとうございました。
とっと堂主人

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