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【金魚・出雲なんきんのいる暮らし】絶対に必要なモノ 03

水槽選び(絶対に必要なモノ 01 02)にメドが立ったら、次に、水槽の「中」の環境を整えることに進みます。

濾過器です。

濾過器を使わず適時・頻繁な水換えによって水槽内を常に最適な環境に整えているプロフェッショナルもいらっしゃいますが、普段の仕事や出張、学校などで忙しくされている人は「濾過器は必須アイテム」と考えたほうが、飼育者にとっても出雲なんきんにとっても、無難です。

濾過器

ネットで検索すると、多くのメーカーからたくさんの種類の濾過器が出されていて、それぞれメリットやデメリットも(使用者しているみなさんのレビューを含めて)星の数ほど書かれていて、さらには濾過器内部に入れる「ろ材」の話題とも相まって、もういったい何がなんなのか、読めば読むほど迷いますよね。
逆に言うと、水質の良し悪しを決める濾過という作用そのものが水槽の「中」の環境で果たす役割が非常に大きいからこそ、それぞれに「一家言」があるわけです。そりゃそうですね、だって、水質はヒトで言うところの「空気のきれいさ」ですもの。汚い空気ではヒトも健康を害しますよね。出雲なんきんだって同じで、汚い水のなかではすこやかに暮らせるハズがありません。

そんな複雑怪奇に思えてしまう濾過ですが、順に整理していけばシンプルでわかりやすく選択できていくので、「ろ材」については別の機会に書くとして、まずは濾過をするための「器」としての濾過器から見ていきましょう。

濾過器には様々な種類がありますが、出雲なんきんの飼育を考えた時、濾過器の種類は以下の3つの中から検討すれば大丈夫でしょう。

  • 投げ込み式

  • 上部フィルター式

  • 底面フィルター式


この3つに絞っても、それぞれ詳細に説明していくと、かなりのボリュームになってしまうので、とっと堂の独断と偏見で、思い切り端折ってまとめちゃいます。

投げ込み式

  • 睡蓮鉢での飼育、トロ舟での飼育 ◎

  • メンテナンス性 ◎

昔からプロフェッショナルに使われてきている方式で、濾過器本体を水槽の中に水没させて、エアポンプで空気を送り込みながら濾過するタイプです。

絶対に必要なもの 02」で挙げた3つの水槽「睡蓮鉢」「熱帯魚用水槽」「トロ舟」のいずれにも設置できる汎用性の高い濾過器ですが、特に「睡蓮鉢」「トロ舟」で、水槽の底面に砂利など何も敷かない「ベアタンク」の方法で出雲なんきんの飼育を考えている人は、「投げ込み式一択」と言っても過言ではないほどです。

メンテナンス性も抜群で、濾過器そのものの掃除も水槽からひょいっと出すだけなので気軽で簡単ですね。

注意点として、濾過器のサイズは「水槽の広さ=水量」に見合った以上のサイズを選んでください。水槽の中に入れて使う濾過器なので、ついつい見栄えや濾過器のスペース分だけ水量が減るかもなどの問題を気にしがちですが、水量に見合わない小さなサイズを選んでしまうと水量に対する濾過能力が不足しちゃいます。

こちら、投げ込み式の一例。とっと堂では60リットルのトロ舟には2個を使用

なお、出雲なんきんのように丸っこい体型の金魚の場合、水流がきついのは苦手なので、水流や泡飛沫を和らげてあげるため、とっと堂では以下のようなユニットを組み合わせ、水槽の壁面に水の出口を向けてあげたり、水の出口のユニットを外してポコポコとパイプの上から水が溢れ出てくる程度にしてあげたりしています。

こちら、投げ込み式の水流を和らげてあげるためのユニット

上部フィルター式

  • 熱帯魚用水槽での飼育 ◎

  • メンテナンス性 ◎

「金魚は上見とは言うものの、やっぱり横から見たいよね!」「底面に砂利を敷き詰めて水草を育て、その間をゆらゆらと出雲なんきんが泳ぐのがいいよね!」ということで、熱帯魚用水槽で飼育される人はこちらがが基本になります。水槽の上部に濾過器をセットし、専用のポンプで水を吸い上げて、水槽にまた濾過済みの水を戻すタイプです。

上部フィルター式の良いところは、特に60cmや90cmなどの定番サイズの幅の水槽の場合、その水槽サイズに合わせた濾過器がラインナップされているし、「水槽と○点セット」というようにして売られていることも多いため、あれやこれやと組み合わせを考える必要もあまりなく、選ぶのも簡単ですね。

メンテナンス性も抜群で、水槽の上部に濾過器を設置するため、掃除も楽々です。

なお、排水口がストレートの場合だと濾過済みの水が上部からジャバジャバ流れ落ちてくるので、出雲なんきんの場合は少し水流を和らげてあげるため、L字の排水口にして水槽の壁面に向けてあげるなどの工夫をしてみてください。

底面フィルター式

  • 熱帯魚用水槽での飼育 ◎

  • メンテナンス性 △

底面フィルター式も熱帯魚用水槽での飼育をしたい人に人気があります。
水槽の底にセットし、その上に砂利などを敷き詰めて(砂利そのものもろ材と考えて)、エアポンプなどの力によって底にあるフィルターで濾過して、パイプを通して水を循環させるタイプです。

底面フィルター式も定番サイズの水槽に合わせた濾過器がラインナップされているし、上部フィルター式よりも安い場合が多いのでコスパも良いです。

注意点としては、メンテナンス性が若干悪いことです。フィルターを掃除しようと思ったら、底面フィルターの上に敷き詰めている砂利をまず除いて、その後、フィルターを底から取り上げて・・・という作業が発生します。だから、それまで平和にのほほんと暮らしていた生活環境をガチャガチャひっくり返されることになり、出雲なんきんも「えっ? なに? なにっ!?」とびっくりドキドキしてしまいます。

なお、こちらも水の出口を水槽の壁面に向けてあげるなどの工夫で、出雲なんきんに優しい水流にしてあげたいものです。

また長くなっちゃいました…。まだ書き足りないことが多々ありますが、この辺で。

複数の種類の濾過方法を組み合わせて濾過能力をさらに向上させる人もいるほど大切な濾過システムです。その濾過システムの「器」にあたる濾過器選びから、出雲なんきんにとってすこやかに暮らしやすい環境づくりを楽しんでください。

ありがとうございました。
とっと堂主人

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